MacのKeynoteでオンライン講座を作る方法|録音と動画書き出し

MacのKeynoteでオンライン講座を作成する方法を紹介するアイキャッチ

あなたは自分の知識やスキルを活かして、オンライン講座を作りたいと思っていませんか? MacのKeynoteなら、スライドに声と進行タイミングを記録し、講座用の動画に書き出せます。この記事では、Keynote内で録音する方法と、QuickTimeで画面操作を収録する方法の使い分けを整理します。マイクの確認から簡単な編集まで、まずは1レッスンを完成させるための手順を、私の制作例とともに紹介します。

最初の1レッスンは、この4手順で完成させましょう

  1. 学ぶことを1つに絞る:受講後にできるようになることを決め、短いスライドを作ります。
  2. 録り方を選ぶ:スライドと声が中心ならKeynoteの記録機能、アプリやブラウザの操作も見せるなら画面収録を使います。
  3. 短く試し録りする:使うマイクを確認し、声とスライドの切り替わりが入った動画を再生して確かめます。
  4. 1レッスンを書き出す:本番を収録し、必要なカットをして、完成ファイルを最初から最後まで確認します。

本文の操作は、2026年9月12日にApple公式のMac向け資料を確認して更新しました。画像と私の動画は2024年の初回公開時に掲載したものです。表示はバージョンで異なる場合があります。キー操作は標準のショートカット設定を前提にしています。

はじめに:オンライン講座作成の壁

ノートパソコンで学ぶオンライン講座のイメージ

「高額な機材が必要そう」「複雑な編集ソフトを覚えられるか不安」。こうした理由で、講座作りが止まってしまうことはありませんか?

スライドと声で教えられる内容なら、最初から撮影用のカメラや照明をそろえる必要はありません。手元のMacでKeynoteが動き、使えるマイクがあれば、まず短い講座を作り始められます。

私自身も、MacとKeynoteを使ってオンライン講座を作成してきました。ここで紹介する制作方法を、あなたが持つ知識を、受講者が見て学べる形にするために活用してください。

なぜMacとKeynoteなのか?

著者の講座制作環境でKeynoteを開いたMacBook Pro
(弊社ではMacbookProとKeynoteを使ってオンライン講座を作成しております。)

上の写真は、初回公開時に紹介した弊社の制作環境です。当時は14インチのMacBook Proをメインに、Keynoteでスライドを作り、Final Cut Proで動画を編集していました。これから始めるあなたが、同じ機材を買いそろえる必要はありません。

手元のMacで始め、必要になった機能を足す

  • Keynote:スライド作成、説明音声の記録、動画への書き出しに使います。
  • QuickTime Player:Macの画面収録を始める入口として使えます。
  • iMovie:録った動画の不要部分を切ったり、音量を調整したりするときに使います。

Keynoteは引き続き無料で利用できます。一部のプレミアムテーマや追加機能にはApple Creator Studioの契約が必要ですが、ここでは基本のスライドとナレーションで進めます。最新の区分はApple公式の説明で確認できます。

iMovieが見つからない場合は、Mac用iMovieのApp Storeページで、お使いのmacOSとの対応を確認してください。まずは短い動画を作り、動作や編集量を見てから機材を検討すると、必要なものを判断しやすくなります。

スライド・画面収録・編集の役割を分ける

Keynoteでプレゼンテーションのテーマを選択する画面

Keynoteでは、テーマを選び、文章や図を入れてスライドを組み立てられます。説明の順番に合わせて文字を表示するなど、簡単なアニメーションも使えます。

QuickTime Playerのファイルメニューにある新規画面収録

QuickTimeの画面収録は、スライドからブラウザへ移動して操作を見せる、といった実演に向いています。一方、スライドと声だけなら、後述するKeynote内の記録機能で動画にできます。

iMovieで地球儀の背景をタイムラインに配置した編集画面

こちらは当時のiMovieの編集画面です。編集は、説明に不要な部分や聞きにくい箇所を整えるために行います。すべての動画にBGMや凝った演出を入れる必要はありません。

Keynoteで講座のスライドを作る

必要な機材とマイクを確認する

準備するのは、Keynoteを使えるMacと、録音に使うマイクです。MacBookなどの内蔵マイクで始めることもできますが、すべてのMac本体にマイクがあるとは限らないため、入力機器を確認しましょう。

「システム設定」→「サウンド」→「入力」で、使うマイクを選択します。声を出して入力が反応するか確かめ、必要に応じて入力音量やマイクとの距離を調整してください。詳細はMacのサウンド入力設定にあります。

声が入らない場合は、「プライバシーとセキュリティ」→「マイク」で録音するアプリの許可も確認します。外付けマイクを検討している方は、私の比較音声を掲載した動画撮影用マイクの比較記事を参考にしてください。

スライドは「何ができるようになるか」から考える

Keynoteのワイド16対9のテーマとシンプルなデザインを選ぶ説明

横長の講座動画を作るなら、まずワイド(16:9)のシンプルなテーマを選びます。最初の1レッスンは、「申込フォームを1つ作る」など、学ぶことを1つに絞りましょう。

Keynoteでオンライン講座のタイトルと講師名を入力する例

タイトルには今回学ぶことを入れ、その後を「完成例」「必要な手順」「自分で試す課題」の順に並べると、説明を組み立てやすくなります。文章を詰め込むより、1枚に1つの要点を置いてみてください。

著者のオンライン講座で使用した生成AIの基礎解説スライド
(↑弊社のオンライン講座のスライドの一例です)

上は弊社のオンライン講座で使ったスライドの一例です。あなた自身の講座でも、実際の成果物や操作画面を見せると、言葉だけでは伝わりにくい内容を補えます。小さい画面で見る受講者も想定して、文字を大きくし、背景との明暗差をつけましょう。

Keynoteのアンビルアニメーションをプレビューする画面
(↑こちらは「アンビル」というアニメーションです。基本的には「出現」などのシンプルなアニメーションを使用するようにしましょう。)

アニメーションは、今どこを説明しているかを示すために使います。上の「アンビル」は当時の例ですが、講義では「出現」などのシンプルな表示でも十分です。動きが終わるのを毎回待たせる構成になっていないか、再生して確認してください。

スライドと声を録るなら、Keynoteの記録機能を使う

スライドを進めながら説明する講座は、「スライドショーを記録」→「ムービーに書き出す」の順で作れます。Keynoteが説明音声とスライドの進行を記録するため、デスクトップ全体を録画する必要がありません。

  1. Keynoteで最初に見せるスライドを選び、「再生」→「スライドショーを記録」を開きます。
  2. 画面下の記録ボタンを押し、3秒のカウントダウン後に話し始めます。→キーで、説明に合わせて次のスライドや表示段階へ進めます。
  3. 終わったら同じ記録ボタンで停止し、再生ボタンで声と進行を確認します。確認後はEscキーで記録画面を閉じます。記録はプレゼンテーションと一緒に保存されます。

操作はApple公式のプレゼンテーション記録手順に沿っています。まずは1〜2枚だけを使って短く試し録りし、使いたいマイクの声が入っているか、消音になっていないかを確かめてから本番を録りましょう。

なお、「メディア」から行う「オーディオを録音」は、録った音声をスライド内に挿入するための機能です。話すタイミングに合わせてスライドを進める講座では、上の「スライドショーを記録」から始めると、目的を取り違えずに進められます。

記録した内容をムービーに書き出す

  1. 「ファイル」→「書き出す」→「ムービー」を選びます。
  2. 「再生」で「スライドショー記録」を選びます。「自動再生」は一定の間隔で進める設定なので、説明時のタイミングを使いたい場合は区別してください。
  3. 解像度などを選び、名前と保存先を指定して書き出します。完成した動画を開いて、音声・文字の読みやすさ・スライドの切り替わりを確認します。

設定の詳細はApple公式の書き出し手順を参照してください。たとえば横長の講座なら1080pを出発点にし、配信先が受け付ける形式と文字の見え方に合わせて調整できます。編集用のKeynoteファイルと完成動画は、どちらも残しておきましょう。

アプリの操作も見せるなら、QuickTimeで画面収録する

ブラウザや別アプリの操作を実演する場合は、画面収録を使います。現在のMacでは、QuickTime Playerの「新規画面収録」から「スクリーンショット」の収録ツールが開きます。画面上のどこかをクリックすれば常に始まる、という手順ではありません。

2024年当時のLaunchpadでQuickTime Playerを選ぶ画面

QuickTime Playerを「アプリケーション」フォルダから開きます。上は2024年当時のLaunchpadの画面です。現在のMacで同じ配置が見つからなくても、アプリ名から探せます。

QuickTime Playerで新規画面収録を選択する操作画面

「ファイル」→「新規画面収録」を選択します。Shift+Command+5で収録ツールを直接開く方法もあります。QuickTimeの公式ガイドとMacの画面収録手順でも確認できます。

静止画の撮影ではなく、「画面全体を収録」または「選択部分を収録」を選びます。範囲を指定する場合は、その枠内に受講者へ見せたい内容が収まるように調整してください。macOS Tahoe 26以降では、ウインドウを選んで収録する方法もあります。

画面収録のオプションで使用するマイクを選択する画面

「オプション」で使用するマイクと保存先を確認します。声を入れる場合、マイクが「なし」になっていないかを見てください。必要なら開始までのタイマーも設定できます。画面全体または選択部分の収録では、設定後に「収録」ボタンを押して開始します。

話しながら実演し、終わったらメニューバーの停止ボタン、またはCommand+Control+Escで収録を止めます。指定した保存先の動画を開き、実際に声が聞こえるかを確認しましょう。マイクを選んだからといって、アプリ内の動画や音楽まで意図通りに入るとは決めつけず、必要な音も試し録りで確かめてください。

発表者ディスプレイを誤って録らない

現在と次のスライドが並ぶKeynoteの発表者ディスプレイ

上の画像は、現在と次のスライドが並んだ発表者向けの画面です。この表示を画面収録すると、受講者に見せたいスライド以外も映ります。

Keynoteには、スライドをフルスクリーンで見せる方法と、スライドショーと発表者ディスプレイを別ウインドウで開く方法があります。画面収録では、受講者に見せるスライド側を対象にすることを確認してください。設定はKeynoteの再生方法を参照できます。

これは、先ほどのKeynote内の記録機能とは別の注意点です。Keynote内では発表者画面を見ながら説明できますが、QuickTimeは指定した画面そのものを撮ります。台本や通知が映っていないか、短い録画で確かめてから長い講義を始めましょう。

動画編集の基本:必要なカットと音声調整から始める

収録したままで伝わる動画なら、大きな編集は不要です。言い直しや準備中の画面を除きたいときに、iMovieなどで必要な部分を整えます。

iMovieのプロジェクト一覧と新規作成ボタン

iMovieで不要な部分をカットする

  1. iMovieで「新規作成」からムービーを作り、収録した動画を読み込んでタイムラインに置きます。
  2. 対象クリップを選び、切りたい位置へ再生ヘッドを移動します。「変更」→「クリップを分割」、またはCommand+Bで分割します。
  3. 不要部分の前後を分割し、その部分だけを選んでDeleteキーで削除します。つなぎ目の少し前から再生して、説明や語尾が途切れていないか確認します。

メニューはiMovieの分割手順、キー操作は公式ショートカット一覧で確認できます。間をすべて消すのではなく、受講者が画面を読む時間や、自分で操作するための間は残しましょう。

声を聞き取りやすく整える

iMovieでは、タイムラインのクリップにある音量の線を上下にドラッグして調整できます。波形が出ていない場合は、タイムライン右上の「設定」から「波形を表示」を選びます。「オーディオ」タブで波形を見る操作とは区別してください。iMovieの音量調整ガイドを参照できます。

数値や波形だけで判断せず、ヘッドホンと普段使うスピーカーで声を聞いてみてください。声が割れている場合は音量を下げるだけで元の歪みが直るとは限らないので、録り直す判断も必要です。ノイズ処理を使うときも、声まで不自然になっていないか聞き比べましょう。

BGMや効果音は任意です。講義中は声を優先し、音楽を加えるなら利用条件を確認した音源を選びます。Final Cut Proで声とBGMを調整したい場合は、音量調整と音声編集の記事で具体的な操作を紹介しています。

編集後の動画を書き出して確認する

iMovieでは「ファイル」→「共有」→「ファイル」から書き出せます。映像付きの講座ではビデオとオーディオの両方を含め、解像度や品質を選んで保存します。詳しくはiMovieのファイル書き出し手順をご覧ください。Final Cut Proを使っている方は動画書き出しの記事へ進めます。

できあがったファイルを最初から最後まで再生し、冒頭と末尾、説明のつながり、文字の大きさ、音量を確認します。配信サービスへ載せるときは、アップロード後の再生でも確認してください。動画を作る段階と、受講者へ届ける段階を分けて確かめると、見落としを減らせます。

オンライン講座作成のよくある疑問と回答

顔出しは必要?

必須ではありません。操作や考え方をスライドと音声で伝えられるなら、その形で始められます。顔を見せたい場合も、冒頭の自己紹介だけを別に撮る方法があります。まずは、あなたが落ち着いて説明できる形を選んでください。

1レッスンは何分にすればいい?

一律に15分や20分が理想とは決められません。「受講後に何ができるか」を1つ決め、その説明と実践に必要な長さにします。たとえば「スライドを1枚作る」と「動画を書き出す」を別レッスンにすると、必要な箇所を見直しやすくなります。

最初は数分で説明できるテーマを選んで1本完成させ、その後に内容を広げてみてください。長さを増やすことより、受講者が実際に手を動かせることを優先しましょう。

どのくらいの頻度で新しい講座を作るべき?

決まった頻度より、受講者の質問や、紹介したサービス・操作の変更を手がかりに考えます。つまずきが同じ箇所に集まるなら、まず既存レッスンの説明や実演を直す方が役立つこともあります。

講座の質を上げるコツは、学んだ後の行動を明確にすること

冒頭で今回できるようになることを見せ、途中では具体例やあなた自身の経験を交え、最後に小さな課題を置いてみてください。たとえば「今日の手順でスライドを1枚作ってみましょう」と伝えれば、受講者が次に何をすればよいかがわかります。

声の速さや強調も、内容を理解してもらうために使います。大事な箇所はゆっくり説明し、画面で確認する時間を取る。効果を強く見せるために、不確かなことまで言い切る必要はありません。あなたが経験したことと、これから試してもらう提案を分けて話しましょう。

完璧を求めすぎず、まずは1レッスンを録って、書き出して、自分で最後まで見るところまで進めてください。編集をさらに学びたい方は、Final Cut Pro初心者向けの使い方まとめも参考にできます。

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こちらは2024年の初回公開時に掲載した私の解説動画です。当時のスライドや画面収録の例を確認できます。現在の操作と、Keynote内の記録機能の使い分けは、Apple公式資料を確認して更新した本文を参照してください。

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