Runway MLを使って静止画を元にAI動画を自動生成する方法

AI技術の進化により、専門知識や高額な機材がなくても、魅力的な動画コンテンツを作れる時代が到来しました。この記事では、写真を数分で印象的な動画に変換できるRunway MLについて、基本的な使い方から実践的な活用方法まで詳しく解説しています。無料プランでも十分な品質の動画を作ることができます。商品PRやSNSでの情報発信を行っている方に特におすすめのツールですので、ぜひ試しに使ってみてください。

はじめに

SNSやウェブサイトで商品やサービスを宣伝したい…でも、動画制作のスキルがない時間がない予算がない

そんな悩みを抱えている個人事業主やフリーランスの方は多いのではないでしょうか?

実際、最近のデータによると、動画コンテンツを活用している企業の方が、そうでない企業と比べて売上が93%も高いという結果が出ています。動画マーケティングは、もはや大企業だけのものではありません。

しかし、これまでの動画制作には大きな課題がありました:

  • 専門的な動画編集ソフトの習得に時間がかかる
  • 撮影機材や編集ソフトの購入に高額な費用が必要
  • 外注すると1本数万円以上のコストがかかる
  • 修正が必要な場合、さらに時間とコストがかかる

でも、心配はいりません。

AIの進化により、これらの問題を一気に解決できる方法が登場しました。

今回は、静止画を数分で魅力的な動画に変換できるAIツール「Runway ML」をご紹介します。このツールを使えば、写真を用意するだけで、プロフェッショナルな動画を作ることができます。

しかも、無料プランでも十分に実用的な動画を作ることができるんです。

このブログ記事では、Runway MLの基本的な使い方から、ビジネスでの具体的な活用方法まで、誰でも簡単に始められる方法を詳しく解説していきます。

プログラミングの知識は不要です。写真を用意して、画面の指示に従うだけで、魅力的な動画コンテンツを作ることができます。

それでは、具体的な使い方を見ていきましょう。

Runway MLとは?

「Runway ML」は、AIを活用して写真や画像を動画に変換できる最新のツールです。2024年現在、動画生成AIの中でも特に高い評価を得ており、大きな注目を集めています。

Ruwayの公式サイトはこちら
https://runwayml.com/

例えば、以下のようなことが簡単にできます:

  • 商品の写真を360度回転させる動画に変換
  • ポートレート写真に自然な動きを加える
  • 風景写真に躍動感のある動きを付ける
  • ロゴやイラストにアニメーション効果を加える

他の動画生成AIと何が違うの?

Runway MLの最大の特徴は、生成される動画のクオリティの高さです。

特に以下の3つの点で他のツールと一線を画しています:

  • 生成スピードが圧倒的に速い
  • 他のAIツールでは数時間かかる処理も、わずか数分で完了
  • 無料プランでも待ち時間はほとんどなし(有料プランにすると優先的に動画が生成されるのでさらにっ速くなったと感じました。)
  • 元の画像の特徴を忠実に保持
  • 商品やロゴの形が崩れにくい
  • テキストや細かいデザインも鮮明に保持
  • 自然な動きの表現が得意
  • ぎこちない動きや不自然な変形が少ない
  • 人物や動物の動きも自然に表現

無料プランでできること

無料プランでも、以下のような機能が利用可能です:

  • 写真から動画への変換(基本機能)
  • 画像のアップロードと編集
  • プロンプト(指示文)による動きの調整
  • 5-10秒程度の動画生成
  • 基本的な画質設定の調整

ただし、無料プランには以下のような制限があります:

  • 生成できるクレジット数に制限あり
  • 高度な編集機能は利用不可
  • テキストからの動画生成機能は利用不可
  • 解像度に制限あり

とはいえ、ビジネスでの基本的な使用には十分な機能が無料プランに含まれています。まずは無料プランで試してみて、必要に応じて有料プランへのアップグレードを検討するのがおすすめです。

では次に、具体的な使い方を見ていきましょう。

Runway MLで静止画から動画を作る方法

まずは、基本的な手順を解説します。思ったより簡単なので、安心してください。

アカウント登録の手順

  • 公式サイトへのアクセス
  • ブラウザで「Runway ML」と検索
  • 「Try Runway」をクリック
  • アカウントの作成
  • Googleアカウントでの登録が最も簡単
  • メールアドレスでも登録可能
  • クレジットカードの入力は不要

基本的な使い方

  • 「Start a new Session」をクリック
  • ダッシュボード画面から簡単にスタート
  • 初回は自動的にチュートリアルが表示
  • 画像のアップロード
  • 画像を画面にドラッグ&ドロップ
  • または「Upload」ボタンから選択
  • 推奨サイズ:1024×1024ピクセル以上
  • 画像の調整
  • トリミングツールで16:9や9:16に調整可能
  • 横長の動画なら16:9がおすすめ
  • SNS用なら9:16(縦長)も選択可能

モデルの選び方

現在、Runway MLには3つの主要なモデルがあります:

  • Runway MLの動画生成モデルであるGen-2、Gen-3 Alpha、Gen-3 Alpha Turboには、以下のような主な違いがあります:
  • 生成速度
  • Gen-3 Alpha Turbo: Gen-3 Alphaの7倍の速度で動画を生成できます。
  • Gen-3 Alpha: Gen-2の2倍の速度で動画を生成できます。
  • Gen-2: 3つのモデルの中で最も遅い生成速度です。
  • 価格
  • Gen-3 Alpha Turbo: Gen-3 Alphaの半額で利用可能です。
  • Gen-3 Alpha: 1秒あたり10クレジットが必要です。
  • Gen-2: 1秒あたり5クレジットが必要です。
  • 品質と機能
  • Gen-3 Alpha Turbo: Gen-3 Alphaと同等の性能を多くのユースケースで発揮します。
  • Gen-3 Alpha: 高解像度で詳細な一貫性のある動画を生成し、複雑な動作や表現力豊かな人物キャラクターの生成に優れています。
  • Gen-2: Gen-3シリーズと比較すると品質や機能面で劣ります。
  • 時間的一貫性
  • Gen-3 Alpha: 優れた時間的一貫性を持ち、キャラクターや要素が動画全体を通して安定して一貫性を保ちます。
  • Gen-2: Gen-3 Alphaほどの時間的一貫性はありません。
  • コントロール機能
  • Gen-3 Alpha: 高度なコントロール機能を備え、キャラクターの参照や詳細なシーン出力が可能です。
  • アクセシビリティ
  • Gen-3 Alpha Turbo: すべてのサブスクリプションプランで利用可能で、無料トライアルユーザーも含まれます。
  • これらの違いにより、ユーザーは目的や予算に応じて最適なモデルを選択できます。Gen-3 Alpha Turboは、高速で低コストな動画生成が必要な場合に適しており、Gen-3 Alphaは高品質で詳細な動画制作に向いています。Gen-2は、基本的な動画生成タスクに適していますが、最新のモデルと比較すると機能面で劣ります。

Gen-3 Alphaで作成した動画:

Gen-3 Alpha Turboで作成した動画:

上記の2つを比較してみると、同じGen3 alphaでもTurboのモデルのほうが明らかに性能が優れていることがわかるでしょう。(他の画像でも比較してみましたが、やはりTurboモデルのほうが優れている結果になることが多かったです。)

プロンプトの書き方のコツ

プロンプトとは、AIに対する指示文のことです。以下のポイントを押さえましょう:

  • 英語での入力を推奨
  • 日本語も使えますが、英語の方が精度が高い
  • 基本的な英語フレーズで十分
  • シンプルな表現を使う
  • 「zoom in slowly」(ゆっくりズームイン)
  • 「rotate right」(右に回転)
  • 「gentle movement」(穏やかな動き)
  • 避けるべき表現
  • 複雑すぎる指示
  • 相反する指示の組み合わせ
  • あいまいな表現

効果的なプロンプトの例:

Smooth camera movement, gentle zoom in, soft lighting(スムーズなカメラの動き、優しいズームイン、柔らかい光)

次は、実際の操作手順を詳しく見ていきましょう。

実践!写真から動画を生成してみよう

実際の手順を、具体的なステップに分けて解説します。

準備するもの

  • 変換したい写真やイラスト
  • JPEGまたはPNG形式
  • 解像度は1024×1024ピクセル以上を推奨
  • 容量は10MB以内

ステップバイステップの操作手順

1. 画像のアップロード

  • Start Sessionをクリック
  • 画像をドラッグ&ドロップ
  • アスペクト比の選択を忘れずに
  • YouTubeサムネイル用:16:9
  • Instagram用:1:1
  • ストーリーズ用:9:16

2. モデルの選択

  • Gen-3 Alpha Turboを選択
  • 処理時間:約1-2分

3. プロンプトの入力

  • 英語で指示を入力
  • 動きの種類を指定
  • 効果やスタイルを追加

4. 動画の生成

  • Generateボタンをクリック
  • 生成完了まで待機
  • 完成した動画を確認する

画質や動きを調整するテクニック

1. 画質を良くするコツ

  • 鮮明な写真を使用
  • 明るさが適度な写真を選ぶ
  • ノイズの少ない写真を使う

2. 動きを自然にするコツ

  • 急激な動きは避ける
  • シンプルな動きを指定
  • 複数の動きを組み合わせない

次は、無料プランと有料プランの違いについて詳しく見ていきましょう。

無料プランと有料プランの違い

オンラインで商品を販売する方や個人事業主の方にとって、コストは重要な判断材料です。ここでは、各プランの特徴を詳しく比較していきましょう。

各プランの機能比較

無料プランの特徴:

  • 画像から動画への変換(基本機能)
  • Gen-3 Alpha Turboモデルの利用可能
  • 1回あたり最大10秒の動画生成
  • 月50クレジットまで利用可能
  • 基本的な解像度での出力

有料プランで追加される機能:

  • Gen-3 Alphaモデルの利用が可能(より高品質)
  • テキストからの動画生成
  • より長い動画の生成(最大30秒)
  • 高解像度での出力
  • 優先的な処理速度

料金体系の解説

有料プラン(Pro)の料金:

  • 月額払い:15ドル/月(約2,250円)
  • 年額払い:12ドル/月(約1,800円)
  • 年間一括で144ドル(約21,600円)
  • 月払いより20%お得

どんな人に有料プランがおすすめか?

有料プランが向いている方:

  • 定期的に商品PRの動画を作成する方
  • SNSで頻繁に動画投稿をする方
  • オンラインコース等で教材動画を作る方
  • クライアントワークで動画制作を行う方

無料プランで十分な方:

  • 月に数本程度の動画作成で済む方
  • 試験的に動画マーケティングを始める方
  • 個人的な用途での利用が中心の方

次は、Runway MLを使用する上での注意点とコツについてまとめていきましょう。

まとめ・注意点

(↑元の画像を拡張して、横長の動画を縦長にするExpand Videoなど新しい機能も定期的に追加されているようです。)

ここまで解説してきたRunway MLの活用方法を、実践する際の重要なポイントをまとめていきましょう。

Runway MLを使う上での注意点

1. 著作権に関する注意

  • 他者の写真や画像を無断で使用しない
  • ライセンスフリー素材を活用する
  • 自社で撮影した写真の使用を推奨

2. 画質に関する注意

  • 元画像の品質が最終的な動画品質を左右する
  • 明るい場所で撮影した写真を使用
  • 解像度は1024×1024ピクセル以上を推奨

3. 生成クレジットの管理

  • 月初めに使用予定を立てる
  • 重要な動画制作を月末に残さない
  • クレジット残数を定期的にチェック

今後の展望

AIツールの進化により、さらに期待できる機能:

  • より長時間の動画生成
  • 音声付き動画の生成
  • より複雑な動きの表現
  • テキストからの動画生成精度の向上

最後に

Runway MLは、専門的なスキルがなくても高品質な動画を作れる革新的なツールです。特に静止画から動画を生成するImage To Video機能で生成される動画のクオリティはかなり高いと感じます。

難点があるとしたら、無料アカウントの場合はアカウント作成時に一度しかクレジットをもらえないので無料で試せる動画作成数に制限があったり、他の動画生成AIツールと比べて、料金が若干割高な点でしょうか。

ただ、品質はかなり高いと感じますので、アカウントを作成して一度試しに動画を生成してみることを推奨いたします。

RunwayML公式サイトはこちら

https://runwayml.com

関連記事はこちら

最新情報をチェックしよう!