コンテンツビジネスのSaaS選び|Kajabiと個別ツールの使い分け

コンテンツビジネスのSaaS選び|Kajabiと個別ツールの使い分け

コンテンツ販売のために、いくつもツールを契約する必要があるのでしょうか。この記事では、弊社が電子書籍・オンライン講座・コンサルティングなどを販売してきた経験をもとに、Kajabiにまとめる方法と、必要な機能だけ個別ツールで補う方法を紹介します。月額料金だけでなく、設定の手間や購入後の案内まで含めて、あなたの事業に合う構成を選んでいきましょう。

SaaS選びは、まずこの4ステップから

  1. 最初に売る商品を一つ決め、販売ページ・決済・商品提供・メール案内の流れを書き出します。
  2. その流れをKajabiなど一つのサービスで実現できるか確認します。
  3. 実現できない具体的な処理がある場合に、必要な個別ツールだけを追加します。
  4. 契約前に総費用を確認し、公開前にはお客様の立場で登録から購入後の案内まで確かめます。

2026年9月12日更新:現在、私が海外のオールインワンツールとして一番おすすめしているのはKajabiです。弊社はClickFunnelsから自作のファネルツールへ移行中で、メール配信も今後、自作ツールへ移行する予定です。この記事に残している2023年当時の構成図と導入経験は、現在のおすすめと区別してお読みください。

必要なツールは、商品を届ける流れから決まります

最初から有名なサービスを一通りそろえると、販売を始める前に設定だけで疲れてしまいます。まずは、お客様が購入して商品を受け取るまでの流れを考えましょう。

パソコンでウェブサイトのコンテンツを作成する女性のイメージ

弊社は、私ヒルトル・フィリップ太郎の知識やノウハウを、電子書籍やオンライン講座などにしてお届けしています。こうしたコンテンツビジネスには、主に次の役割が必要です。

  • 商品の案内:内容・価格・対象者を伝える販売ページ。
  • 代金の受け取り:決済画面と、決済サービスの契約・設定。
  • 商品の提供:動画講座の受講ページ、電子書籍の受け取り、相談の予約など。
  • 購入前後の連絡:登録後の案内、購入確認、受講方法などを伝えるメール。

例えば録画講座を売るなら、購入後に受講ページへ入れることが欠かせません。一方、個別コンサルティングが中心なら、講座の視聴機能よりも日程予約と当日の案内が大切です。同じコンテンツビジネスでも、売る商品によって必要な機能は変わります。

こうした仕組みをすべて独自開発する方法もありますが、外注費は作業範囲によって大きく変わります。SaaSを使えば、提供されている機能を組み合わせて販売を始められます。設定する時間は必要ですが、初めから大きな開発を発注する前に検討できる方法です。

SaaSの料金は、事業を運営するための「家賃」と考える

毎月の支払いを見て「固定費が増えるな」と感じることもありますよね。その費用で、どこまでの作業を任せられるかを一緒に考えてみてください。

SaaSとSoftware as a Serviceの文字を配したソフトウェアの概念図

SaaS(サース/サーズ)は、Software as a Service、インターネット経由で利用するソフトウェアのサービスです。多くはブラウザから利用しますが、対応端末や必要なアプリはサービスによって異なります。料金も月額だけとは限らず、年払い、無料プラン、利用量に応じた課金などがあります。

提供元がサービス本体の運用や更新を担うため、利用者が一から保守する負担を減らせます。ただし、契約料を払えば将来の全機能が無条件に含まれるわけではありません。上位プランや追加料金が必要な機能もありますし、自分の商品設定、アカウント管理、データの保存は別に考える必要があります。

私は、販売や商品提供を支えるSaaSの費用を、コンテンツビジネスの「家賃」のようなものだと考えています。ただ、使っていない部屋まで借り続ける必要はありません。契約時には、基本料金に加えて、登録者数・利用人数・決済手数料・連携の実行量などで増える費用も確認しましょう。

月額制であることだけで、サービスがずっと継続する保証にはなりません。顧客情報を取り出せる範囲、解約後のアクセス、別のサービスへ移るときの作業も、契約前に確認しておくと後で困りにくくなります。

国内・海外よりも、あなたが運用できる条件で選ぶ

私が海外ツールを使ってきたのには理由があります。ただ、その経験をそのまま「海外製なら何でも優れている」という話にはできません。

複数のパソコンに向かって作業する開発者たちのイメージ

私がコンテンツビジネスを自分で本格的に始めた2017年ごろは、検討した国内の選択肢では、必要な機能や予算が合いませんでした。それが、アメリカ製のソフトウェアを導入した背景です。弊社は私も含めて英語に抵抗が少なかったため、英語の画面やサポートを使うことも判断に影響しました。

当時の考え方は、次の記事でもお伝えしています。現在の候補を比較するときは、開発国だけで決めず、実際に利用できる機能と契約条件を照らし合わせてください。

↑こちらのブログ記事も参考にしてください

海外ツールでは、使いたいサービス同士の連携が用意されていることがあります。例えば、Kajabi公式の外部連携一覧にも、決済やメールサービスとの接続が案内されています。ただし、「連携できる」という説明だけでは、欲しいデータが欲しいタイミングで渡るかまでは分かりません。接続先だけでなく、対応する処理まで確認します。

日本語の案内と、購入画面の使いやすさも費用の一部です

東京の高層ビル群と富士山を描いた都市のイメージ

英語の設定を読むたびに作業が止まるなら、日本語で相談できるサービスには、その分の価値があります。逆に英語での問い合わせに対応でき、必要な連携もそろっているなら、海外ツールも現実的な候補です。

どちらを使う場合も、日本のお客様に販売するなら、氏名・住所の入力、円での価格表示、利用できる決済方法、購入後のメール、必要な領収書や請求書を確認しましょう。国籍だけで「日本の商習慣に対応している」「安定性が低い」と決めつけず、お客様が実際に使う画面と、困ったときの相談先で比較するのがおすすめです。

販売の基本をまとめるなら、私はKajabiをおすすめします

これから講座販売の仕組みを整え、少人数で運営したい方には、管理する場所を減らすメリットがあります。私が現在、海外のオールインワンツールとして最初におすすめするのはKajabiです。

複数の業務機能を一つにまとめるAll In Oneの概念図

Kajabiでは、講座などの商品提供に加えて、ウェブサイト・販売ページ・メール配信・販売の流れを同じサービス内で扱えます。公式のメール機能の案内でも、商品や顧客情報とメールを組み合わせる仕組みが紹介されています。講座を提供するためだけに使うのは、使い方の一つです。

例えば、無料資料への登録を受け付け、メールで録画講座を紹介し、購入者へ受講方法を案内する。その基本の流れをKajabiで組めるなら、最初から別のページ作成ツールとメール配信ツールを契約する必要はありません。管理場所や、サービス間で情報を渡す設定を減らせるためです。

ただし、オールインワンでも決済の契約・接続まで不要になるわけではありません。利用可能な決済サービスや地域の条件をKajabi公式の決済案内で確認し、日本から使う場合の注意点はKajabiの料金プランと選び方も参考にしてください。

商品数や登録者数、必要な機能で適したプランは変わります。料金が常に個別ツールの合計より安いとは限りません。公式料金表を見ながら、実際に使う範囲で比較しましょう。すでに契約している方は、新規向けの表示に加えてご自身の契約内容も確認してください。

個別ツールは、足りない処理がはっきりしてから追加する

複数のツールをつなぐ方法にも、もちろん価値があります。「上級者だから増やす」のではなく、必要な作業を実現するために選ぶのがポイントです。

三つの歯車を手でつなぐ複数ツールの連携イメージ

例えば、すでにWordPressの記事から集客できているなら、そのブログを残して講座販売を組み合わせる方法があります。相談の日程調整に時間がかかっているなら、予約ツールを追加する。購入者情報の転記が増えているなら、その転記を自動化する。このように、今ある具体的な負担を減らすために一つずつ追加します。

弊社も以前は、ClickFunnelsで販売ページ、Stripeで決済、Kajabiで商品提供、ActiveCampaignでメール配信を行い、Zapierなどでつなぐ構成を使っていました。下の図は、2023年の初回記事で紹介した過去の一例です。

ClickFunnels・Stripe・Kajabi・ActiveCampaignなどをつないだヒルトル社の過去の自動化構成図
2023年の初回記事で紹介した、弊社の過去の自動化構成です。現在の推奨ツール一式を示す図ではありません。

現在は、ファネルを自作ツールへ移行中で、メールも今後移行する予定です。この構成図をそのまま新規契約のリストにするのではなく、「購入情報をどこへ渡していたのか」という流れの参考にしてください。私自身もこれらのソフトウェアを一度にすべて導入したのではなく、数年かけて徐々に導入していきました。

複数ツールを組み合わせる考え方については、こちらにも過去の事例をまとめています。

↑こちらのブログ記事もぜひご覧ください!

ツールが増えると、料金に加えて、どこで不具合が起きたかを調べる手間も増えます。例えば決済だけ成功して、受講権限を渡す処理が止まると、お客様は講座を見られません。連携後は正常に動くことだけでなく、失敗した処理を見つけて対応できる状態まで確認しましょう。

既存の仕組みから移る場合は、継続課金、受講権限、メールの配信停止情報、ドメインや公開ページへの影響を先に整理します。新しい側で必要な動きを確かめ、既存のお客様への影響を確認してから、不要な契約を見直してください。

以前の使用例と、各ツールを検討する場面

ここからは、初回の記事でも紹介していたサービスを、現在の方針と役割に分けて案内します。リンク先の操作記事には古い画面が含まれるため、現在の管理画面や公式資料と照らし合わせてご活用ください。

ClickFunnels Classic(ClickFunnels 1.0):既存の販売ページを維持するための資料

以前はClickFunnels Classicを販売ページに使っていました。現在は自作のファネルツールへ移行中で、私はClickFunnelsの新規導入を積極的にはおすすめしていません。Classicを契約中で、既存ページの編集や連携を確認したい方は、次の使い方まとめをご利用ください。

ActiveCampaign:既存配信の確認に使い、新規契約は慎重に

ActiveCampaignはメール配信や自動化の機能を備えています。ただ、私自身は費用の負担を重く見ており、現在は新規導入をおすすめしていません。弊社のメール配信も、今後は自作ツールへ移行する予定です。

すでに利用している方は、必要な自動化と契約内容を確認してください。現在の公式料金・機能表では、コンタクト数やプラン、追加機能などの条件を確認できます。過去の安い料金例だけで、継続費用を見積もらないようにしましょう。

Kajabi:講座提供と販売・メールをまとめる中心の候補

講座の提供だけでなく、販売ページやメールまでまとめたいときの中心候補です。まずは一つの商品と必要な案内を組み、具体的な不足が出てから追加ツールを考えましょう。操作の入口は以下のまとめ、プランの比較はKajabiの料金と機能の違いをご覧ください。

Deadline Funnel:登録者ごとの販売期限が必要なとき

Deadline Funnelは、メールとページにまたがる期限を管理したいときに検討するツールです。例えば、無料資料の登録後から一定期間だけ案内するオファーでは、登録者ごとに期限を持たせる仕組みを使えます。常時同じ条件で販売する商品なら、最初から必要になる機能ではありません。

導入するときは、表示する締め切りと実際の申込条件を一致させ、期限後にどのページへ案内するかまで設定しましょう。カウントダウンを置くだけで、販売条件が自動的に整うわけではありません。

Zapier:繰り返している転記や通知をつなぐとき

Zapierは、対応するサービス同士で情報を渡し、処理を自動化するために使えます。例えば購入情報を表に記録する、といった繰り返し作業が対象です。先に標準の連携機能で足りるか確認し、足りない部分を補う方法として検討してください。

料金を見積もる際は、「自動化を一つ作ったから利用量も一回」とは限らない点に注意します。公式のタスク計測方法では、基本的に成功したアクションがタスクとして計上され、トリガーや一部の処理は対象外です。実行する処理の数と契約上限、超過時の扱いを確認しましょう。

Calendly:相談や打ち合わせの日程調整を減らすとき

コンサルティングや面談が多い場合は、予約リンクから空いている日時を選んでもらうCalendlyも候補です。すでに使っているサービスで必要な予約ができるなら、予約機能のためだけに契約を増やす必要はありません。

追加する場合は、接続するカレンダー、予約の種類、担当者数、リマインダーなど、必要な範囲を公式プラン表で比較してください。予定の重複を避ける設定や、予約後の案内も含めて確認しましょう。

見積もりは、同じ作業範囲で比べてください

料金の違いを考えるとき、私自身が驚いた経験があります。ただ、その一例から、ある会社の製品はすべて高いと決めつけることはできません。

COSTの文字と上向きの矢印で利用コストの増加を表したイメージ

私は過去にHubSpotやSalesforceの導入を検討し、それぞれの営業を受けたことがあります。Salesforce側でStripeの購入履歴や顧客のLTV(お客様から継続的にいただく売上)を見られるようにしたいと相談した際、連携する業者の作業に150〜200万円ほどかかると案内され、びっくりした経験があります。

これは当時、私が相談した内容に対する案内です。現在の標準料金や、すべてのStripe連携にかかる費用を示すものではありません。現在の公式ページには、HubSpotの無料・Starterを含むプランや、Salesforceの小規模事業向けプランもあります。企業名だけで、自分には使えないと判断する必要はありません。

標準機能の決済接続と、複数のデータをまとめて独自の顧客管理画面を作る作業では、範囲が違います。APIキーなどで接続できても、欲しい項目の対応づけ、購入・返金などの処理、権限やエラー時の対応まで一瞬で完成するとは限りません。決済の仕組みを確認したい方は、Stripe決済のよくある質問も参考にしてください。

比較するときは、基本料金だけでなく、初期設定や移行の費用、追加機能、毎月の利用量、保守を誰が行うかまでそろえて見ます。設定を自分で進められるなら作業費を抑えられますし、担当者がいない部分を外注するなら、その作業範囲を明確にして見積もりを受けるのが現実的です。

最初は一つの商品を販売し、お客様へ届けられる構成から始める。そのためにKajabiへまとめるのか、既存の仕組みに必要な機能を足すのかを決めましょう。機能が増えたら追加するのではなく、実際の作業や販売で不足が見えたときに見直す。その順番なら、固定費も学習の負担も増やしすぎずに進められます。

ツールを契約する前に、販売の流れを整理したい方へ

使うサービスを決める土台になるのは、「商品を知ってもらい、登録してもらい、購入後も役立つ情報を届ける」という販売の流れです。この流れを整理しておくと、どの機能に費用をかけるべきかも見えてきます。

無料電子書籍「ザ・ファネル」では、オンラインで商品を販売するためのセールスファネルの考え方と実践例を紹介しています。特定のツールをそろえるための一覧としてではなく、あなたの商品をどの順番でご案内するかを考える際にお役立てください。

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