
もしあなたが「動画生成AIが多すぎて、どれを使えばいいのか分からない」と感じているなら、この記事がその整理のお手伝いをします。Kling、Google Veo、Runway、Hailuoなど、現在使える動画生成AIツール18本の特徴と2026年9月時点の料金をまとめ、私が2024年から実際に使ってきた体験をもとに、YouTubeや広告の素材づくりに役立つ目的別の選び方を本音でお伝えします。
- 1 動画制作の常識が、ここ数年で大きく変わりました
- 2 ツールを選ぶ前に知っておきたい3つの前提
- 3 英語が苦手でも大丈夫なプロンプトの作り方
- 4 現在使える動画生成AIツール18選
- 4.1 Kling AI(クリングAI)
- 4.2 Google Gemini Omni Flash/Veo/Flow(グーグル ジェミナイ オムニ/ヴェオ/フロー)
- 4.3 Runway(ランウェイ)
- 4.4 Luma AI(ルマAI・旧Dream Machine)
- 4.5 Hailuo AI(ハイルオAI)
- 4.6 Seedance/Dreamina(シーダンス/ドリーミナ)
- 4.7 Midjourney(ミッドジャーニー)の動画生成
- 4.8 Grok Imagine(グロック イマジン)
- 4.9 PixVerse(ピックスヴァース)
- 4.10 Vidu(ヴィドゥー)
- 4.11 LTX Studio(LTXスタジオ)
- 4.12 Pika(ピカ)
- 4.13 Krea AI(クレアAI)
- 4.14 Magnific(マグニフィック・旧Freepik)
- 4.15 Viggle AI(ヴィグルAI)
- 4.16 Morphic(モーフィック)
- 4.17 Hunyuan Video(ハンユアンビデオ)
- 4.18 Genmo(ジェンモ)
- 5 目的別の動画生成AIツールの選び方
- 6 この記事から外したツール(終了・未公開)
- 7 私がおすすめする動画生成AIツール ベスト3
- 8 動画生成AIについてよくある質問
- 9 まとめ:まずは1本、あなたの動画に差し込んでみてください
- 10 関連記事はこちら
動画制作の常識が、ここ数年で大きく変わりました

こんにちは、ヒルトルです。
学生時代(2006年頃)、私は大学の映画サークルでお手伝いをしていました。当時はDVテープで撮影するのが主流で、撮影した素材をMacに取り込むだけでも長い時間がかかり、「映像制作って本当に大変だな」と感じたものです。
それから約20年。スマートフォンの登場やパソコン性能の向上で、誰もが気軽に動画を作れるようになりました。そして今は、その次の段階に入っています。
「文章での指示や静止画の素材があれば、カメラがなくてもAIを使って映画のような高画質な動画素材を生成できる」
かつては映画「マイノリティ・リポート」のような世界の話だったことが、現実のものになっているのです。
この記事は、もともと2025年2月に「動画生成AIツール17選」として書いたものを、2026年9月時点の情報に全面的に更新したものです。わずか1年半の間に、当時おすすめランキングの2位に挙げていたOpenAIのSoraがサービスを終了し、各社のモデルは音声付きで10秒を超える1080pの動画を作れるのが珍しくなくなりました。料金プランも軒並み変わっています。
私が考える動画生成AIの便利な使い方

私個人としては「じゃあ映像は全てAI生成のものを使ったほうがいい!」とは思いませんし、まだまだ実際の人間が出演している映像を見たいと感じています(この考えもいずれは古臭いものになるかもしれませんが…)。
そこで私が考える便利な動画生成AIの使い方は、「実写のストック素材を動画生成AIに置き換える」という方法です。
私もYouTube動画や広告動画を作る際に、自分の顔だけをずっと映すのではなく、「話している内容に関係があるイメージ素材を挿入する」というテクニックを多用しています(「インサート映像」や「Bロール」と呼ばれるものです)。
例えば「こんなことでお悩みではありませんか?」というセリフに合わせて「悩んでいる女性の動画素材」を表示したい場合、従来はストック素材サイトでイメージに合う素材を購入する必要があり、それなりのコストがかかっていました。
コスト削減と表現力アップのチャンス
動画生成AIを使えば、静止画の画像生成AIよりはコストがかかるものの、月額数千円程度で一定数のAI動画を生成できます。これによって、次のようなメリットが生まれます。
- コスト削減:高額なストック素材サイトの契約が不要に
- オリジナル性の向上:自分のイメージ通りの映像を作れる
- 制作時間の短縮:検索して探す手間が省ける
- 表現の幅の拡大:実写では撮影が難しいシーンも作れる
AIが生み出す映像は、ほんの数年前なら映像制作会社に数十万円、数百万円を支払わなければ実現できなかったクオリティのものです。この記事では、そのための動画生成AIツール18本と、あなたの目的に合った選び方をご紹介します。
ツールを選ぶ前に知っておきたい3つの前提
「とにかく一番すごいツールを教えてほしい」と思われるかもしれませんが、動画生成AIの世界には、先に知っておかないと損をしてしまう前提が3つあります。
ツールの入れ替わりがとても激しい
この記事の元になった2025年2月版では、OpenAIのSoraをリストの先頭に置き、おすすめランキングでも2位に挙げていました。ところがそのSoraは、2026年3月に終了が発表され、4月26日にアプリとWeb版が終了しています。同じく2025年2月版で紹介したHotshotはxAIに買収されて生成を停止し、Haiperも一般向けサービスを終えました。
つまり「このツール1本に賭ける」という考え方は危険です。年払いで長期契約する前に、まず月払いで試すくらいの慎重さがちょうどいいと思います。Soraが消えた背景については、こちらの記事で詳しく書いています。
「モデル」と「ツール」は別物
ここが一番混乱しやすいところです。「Kling 3.0」や「Veo 3.1」は動画を作るAIモデル(エンジン)の名前で、「Krea」や「Magnific(旧Freepik)」はそのモデルを借りてきて使わせてくれるツール(お店)の名前です。
2026年9月時点では、RunwayやLumaのように自社モデルを持つ会社でさえ、アプリの中でKling 3.0やSeedanceといった他社モデルを選べるようになっています(RunwayではKling 3.0、LumaではKlingやVeo 3.1、Seedanceが選べます)。ですから「どのモデルが良いか」と「どのツールで使うか」は分けて考えると、ムダな課金を減らせます。
料金はほぼすべてクレジット制
動画生成AIの多くは、月額料金でクレジット(ポイント)をもらい、動画を1本作るたびに消費する仕組みです。同じ月10ドルでも、画質や秒数によって作れる本数がまったく違います。この記事の料金はすべて2026年9月時点のもので、各社ともプロモーション価格や年払い割引が頻繁に変わりますので、契約前に公式サイトで最新の金額を確認してください。
英語が苦手でも大丈夫なプロンプトの作り方
動画生成AIを使い始める前に、多くの方が気になるのが「プロンプト(AIへの指示文)は英語で入力すべきか?日本語でもいいのか?」という問題ではないでしょうか。
私の経験では、ツールによって差があります。2025年4月にGeminiアプリでVeo 2を試したときは、日本語の指示でも意図をきちんと汲み取ってくれました。日本語UIのPixVerseも、2025年3月に「日本のオフィスで若い男性社員が女性の上司に怒られている」という日本語プロンプトで的確な映像が出てきましたし、Klingも2024年に試した時点で「パソコンの前で悩んでいる男性」のようなシンプルな日本語なら問題なく生成できていました(ただし2025年3月に少し複雑な日本語を入れたときは、なぜかアニメ調の映像になってしまいました)。
一方で、2025年6月にGoogle Flowを試したときは英語のプロンプトしか受け付けてくれませんでしたし、日本語で指示すると生成結果がイマイチになりやすいモデルはまだ多いのが実情です。そこで、効果的な英文プロンプトを簡単に作る方法をご紹介します。
ChatGPTなどに英文プロンプトを作ってもらう
やり方は簡単で、あなたが普段使っているChatGPTやClaude、Geminiなどのチャットボットに「プロンプトを英語に翻訳して、ふくらませてもらう」だけです。例えば、次のように入力してみてください。
「入力したキーワードに基づいて、動画生成AIで利用できる効果的な英語のプロンプトを作成してください。パソコンの前で悩んでいる日本人女性」
すると、次のような詳細な英文プロンプトが返ってきます。
"A young Japanese woman sitting at a desk in front of a laptop, looking frustrated and deep in thought. Her hands are either on her temples or hovering over the keyboard. She is wearing casual business attire, and the lighting is soft and natural, creating a realistic work-from-home or office setting. The background is slightly blurred, suggesting a home office or a modern workspace. She occasionally sighs or furrows her brows, emphasizing her concern or confusion."「悩んでいる女性」という一言から、状況や環境、服装、表情までを含んだ英文プロンプトができあがります。生成した動画が気に入らなければ、チャットボットに次のように追加でお願いしましょう。
- 「もう少し明るい雰囲気にしてください」
- 「オフィスではなく、カフェで作業している設定に変更してください」
- 「もっと20代前半の若い印象にしてください」
うまくいくプロンプトに共通する要素
効果的な動画生成プロンプトには、次の要素が含まれていることが多いです。
- 具体的な状況描写:「オフィスでデスクに座っている」など
- 人物の特徴:年齢、性別、服装、表情
- 環境設定:照明、背景、時間帯
- カメラアングルや構図:「ミディアムショット」「クローズアップ」など
- 動きの説明:「ゆっくりとキーボードを打っている」「窓の外を見ている」など
- 感情表現:「困惑している」「安心している」など
最近のモデルは音声やセリフも同時に生成できるようになってきましたので、「静かなオフィスの環境音」「日本語で『どうしよう…』とつぶやく」のように、音についての指示を一行足しておくと、より使いやすい素材になります。
現在使える動画生成AIツール18選

ここからは、2026年9月時点で使える動画生成AIツールを18本ご紹介します。各ツールの現在のモデルと料金は、2026年9月時点の公式サイトの情報をもとにまとめています。使用感については、私がいつの時点で、どのバージョンを使ったのかを明記しています。最新モデルでの検証がまだのものは、改めて別の記事でお伝えする予定です。
Kling AI(クリングAI)
- 公式サイト:https://kling.ai/
- 料金(2026年9月時点):無料プランあり。ただし毎日のログインでのクレジット付与は廃止され、いまは月に1回の「体験パック」としてクレジットと会員機能のお試し回数が配られる形に変わりました(付与量は公式が「不定額」としているため、最新の内容は公式サイトでご確認ください)。無料は透かし付き・低優先度で、無料(Basic)プランで作った動画や画像は商用利用できません。有料はStandard 月10ドル(月660クレジット)、Pro 月37ドル(3,000クレジット)、Premier 月92ドル(8,000クレジット)、Ultra 月180ドル(26,000クレジット)。年払いにするとStandardが年79.20ドルなど約34%引きになり、初月だけさらに安くなる案内も出ています。余ったクレジットは翌月に繰り越せません
- 消費の目安:最新モデルで5秒1本あたり約30〜60クレジット(Standardなら月10〜20本ほど)
中国の快手(Kuaishou)が開発する動画生成AIで、テキストからも静止画からも動画を作れます。2026年2月に発表されたKling VIDEO 3.0では、3秒から15秒まで長さを選べる動画に、セリフや効果音を同時に生成できるようになりました。解像度は720p・1080pに加えて、2026年4月からは4Kでも出せます。複数カットをまとめて作る「3.0 Omni」や、高速・低コストの「3.0 Turbo」(こちらは720p・1080pのみで4Kには対応していません)も追加されています(ドメインもklingai.comからkling.aiに変わりました)。
私は2024年11月からKling 1.0〜1.6を使ってきましたが、当時から人物描写に不自然な点が少なく、仕事で使えるレベルだと感じ、月10ドルのStandardプランを本家サイトで契約して使っていました。2026年3月にSoraの終了について書いた記事でも「昔から安定して高品質な動画を出してくれる」と評価しています。Kling 3.0の音声付き動画については、改めて検証した結果を別の記事でお伝えする予定です。
Google Gemini Omni Flash/Veo/Flow(グーグル ジェミナイ オムニ/ヴェオ/フロー)
- 公式サイト:https://flow.google.com/
- 料金(2026年9月時点):Google AI Plus 月725円(ストレージ400GBのプラン・Flowクレジット月200)、Google AI Pro 月2,900円(月1,000)、Google AI Ultra 月14,500円/32,000円(月10,000/25,000)。Google Flowはサブスクリプションの有無にかかわらず1日50クレジットが配られるので、無料アカウントのままでも動画を作れます(ただし世界標準時の午前2時〜5時ごろの混み合う時間帯は無料だと生成が止まることがあり、1080pへのアップスケールは有料プラン限定です)
Googleの動画生成は、Geminiアプリや動画制作ツール「Flow」の中で使えます。まず押さえておきたいのは、Veo 2とVeo 3が2026年6月30日に提供を終了(シャットダウン)したことです。いま現役なのは2025年10月に投入されたVeo 3.1で、Flowの中ではLite・Fast・Qualityの3段階から選べます。音声付きで、素材画像を指定する「Ingredients to Video」や、動画を延長する機能もあります。一方、Geminiアプリの動画生成はVeoから「Gemini Omni」に置き換わりました(2026年5月に発表され、2026年9月時点の最新はGemini Omni 1.1 Flashです)。このGemini OmniはFlowの中でも選べて、こちらは全ユーザーが使えます。なお、Gemini Omniの360pで作った動画を720pにアップスケールする機能はProとUltraの契約者向けで、シーンを延長する「動画を拡張する」機能は公式ヘルプで「近日中にリリース予定」に分類されていて、まだ使えません。
私はVeoを2025年2月にFreepik経由のVeo 2で使い始め、4月にはGeminiアプリで日本語プロンプトのまま動画を作れることに驚きました。6月にFlowとVeo 3を試したときは、環境音や効果音まで一緒に生成される点に感動した一方、人物を主役にするとシーンごとに顔や服装が変わってしまい、一貫性を保つのが大変でした(カピバラと子猫の物語は楽しく作れたのですが)。2026年3月の時点では、私が個人的に最もよく使っていたのがこのVeoで、Geminiで作った動画にはロゴが入り、AI Proプランでは1日3本までという制限がありました。
Runway(ランウェイ)
- 公式サイト:https://runway.com/
- 料金(2026年9月時点):無料は125クレジットを1回限り。Standard 月15ドル(年払いなら月12ドル・月625クレジット)、Pro 月35ドル、Max 月95ドル(旧Unlimitedプランの後継、未使用分の繰り越し可)。無料プランで作った動画も商用利用が認められていますが、透かしが入るので、お客様に出す動画ならStandard以上が現実的です
動画生成AIの老舗で、プロのクリエイターにも愛用者が多いツールです。2025年12月に公開されたGen-4.5が現行モデルで、公式ヘルプの仕様表によると出力解像度は720p、長さは2〜10秒、使うにはStandardプラン以上が必要です。動画編集用モデル「Aleph」も用意されています。2026年からはアプリ内でKling 3.0など他社モデルも選べるようになり、6月には低速無制限だったUnlimitedプランが「Max」に置き換わりました(ドメインもrunwayml.comからrunway.comに変わっています)。
2024年11月に試し、2025年2月にこの記事を最初に書いた時点でも、文章から動画を作る「Text to Video」よりも、静止画を動かす「Image to Video」のほうが得意だと感じました。そのため「まず高品質な静止画を作ってから動かす」という手順になり、静止画も動画も1つのツールで済むKlingと比べると、私の使い方では少し手間に感じたのが正直なところです。Midjourneyなどで作った芸術的な静止画を映画のように動かしたい人向けのツール、という印象でした。
Luma AI(ルマAI・旧Dream Machine)
- 公式サイト:https://lumalabs.ai/
- 料金(2026年9月時点):Plus 月30ドル(年払いなら月25ドル・月10,000クレジット・商用利用可)、Pro 月90ドル(40,000クレジット)、Ultra 月300ドル(150,000クレジット)。以前あった月9.99ドルのLiteプランは料金表から消えています。ずっと使える無料プランの欄もなくなり、載っているのはこの3つと、法人向けのTeam・Enterprise(どちらも要問い合わせ)だけです。公式は「どのプランにもお試し用の無料クレジットが付く」と書いていますが、その数までは公表されていません。あわせて注意したいのが商用利用の条件です。Lumaの利用規約では、商用利用が認められるのは「商用利用を認める有料プランを契約している期間に作った生成物」だけと決められています。つまりお試しの無料クレジットで作った動画は、広告や商品ページなど仕事には使えません(無料でも商用利用できるRunwayとは、ここが違います)
「Dream Machine」という製品名は廃止され、現在は「Luma App」という名前になっています。2026年6月に発表されたRay3.2は、テキストや静止画から作る動画が5秒か10秒で、できあがった動画を作り直す「Modify Video」なら最長20秒まで対応します。解像度は360p・540p・720p(既定)・1080pから選べ、1本の動画に最大16枚のキーフレーム(途中経過の指定画像)を置けるのが特徴です。Luma自身のモデルだけでなく、Kling 3.0やVeo 3.1、Seedanceといった他社モデルも同じアプリ内で選べます。
2024年11月に試し、2025年2月にRay2も含めて使った時点の感想は、Runwayと同じく「静止画から動画を作るのが得意」というものでした。画像生成AIで作った静止画や撮影した写真を動かすと自然な動きになりやすい反面、文章だけから作る動画はKlingやHailuoに比べると今ひとつな印象で、当時のRay2も「人が踊るような複雑な動きが不要なら、あえて使うほどでもない」と感じました。現行のRay3.2は私はまだ試していませんが、料金や公式の説明を見る限り、最安プランが月30ドルになった今は「静止画を動かしたい」という目的がはっきりしている人向けのツールになっているようです。
Hailuo AI(ハイルオAI)
- 公式サイト:https://hailuoai.video/
- 料金(2026年9月時点):無料プランあり(無料クレジットは登録時の一度きりが基本で、毎月の補充はありません。透かし付き)。規約で商用利用を認めているのは有料プランだけで、無料プランについては商用利用を認める記述がありません。Standard 定価 月14.99ドル(年払いなら月あたり8.40ドル・月1,000クレジット)、Pro 月54.99ドル、Master 月119.99ドル、Max 月199.99ドル(Maxの金額は公式の規約ページが199.99ドル、料金画面が216.00ドルで、公式の中でも一致していません)
中国のMiniMax社が開発する動画生成AIです。2026年7月31日に公開された最新モデルMiniMax H3(Hailuo 3.0)は、最長15秒の動画を2K画質まで作れ、セリフをステレオ音声で同時に生成できます。モデル自体はオープンウェイト(誰でもダウンロードして使える形)でも公開されました。
2024年11月に試したとき、他の画像生成AIで作った女性の画像をHailuoで動かしたところ、自然な表情の動画が生成され、静止画を動かす性能はRunwayやLumaより高いのではと感じました(あくまで当時の私の見解です)。一方で、アジア人の表情はやや不自然になる場面もありました。文章から動画を作る性能も、2025年2月に再度試したときは以前より上がっている印象で、中国製の動画生成AIとしてはKlingと並んで性能が高い部類だと当時は感じました。H3での検証はこれからです。
Seedance/Dreamina(シーダンス/ドリーミナ)
- 公式サイト:https://dreamina.capcut.com/
- 料金(2026年9月時点):Dreaminaは無料の毎日クレジットで試せる(透かし付き。もらえる数は時期によって変わります)。有料はStandard 月5ドル、Pro 月11ドル、Max 月42ドルと表示されていますが、これはプロモーション価格で、同じ公式サイトの中でも月18ドル/82ドルという別の表記が出てきます。金額は必ず公式の申込み画面でご確認ください。API提供サービス(fal.ai)経由だと720pで1秒あたり約0.47ドルと、サブスクよりかなり高くつきます
TikTokを運営するByteDance社の動画生成モデルで、公式の入口は「Dreamina(ドリーミナ)」です。そのほか、KreaやLuma、Viggle、fal.aiのように、他社のツールに組み込まれていることもあります。2026年2月のSeedance 2.0で音声付き・複数カットの動画が作れるようになり、現行のSeedance 2.5は標準モードで最長30秒、ベータのロングモードなら最長180秒(3分)まで作れます。参照素材を最大50点まで渡せて、気に入らない部分だけを作り直すことができ、4Kの書き出しにも対応しています。公式サイトは日本語表示に対応していて、日本語のプロンプトにも対応しているとアナウンスされていますが、地域や時期で使えるモデルが変わることがあるので、実際の画面でご確認ください。
私は2025年6月に、Poeというサービス経由でSeedance 1.0を試しました。Lite版なら1本あたり約18円という安さに驚き、静止画を動かす性能はかなり高いと感じた一方、文章から作った動画は人物の表情に少し硬さが残る印象でした。2.0以降のモデルは、改めて検証した結果を別の記事でお伝えする予定です。
Midjourney(ミッドジャーニー)の動画生成
- 公式サイト:https://www.midjourney.com/
- 料金(2026年9月時点):無料プランなし。Basic 月10ドル(年払いなら月8ドル)、Standard 月30ドル(同24ドル)、Pro 月60ドル(同48ドル)、Mega 月120ドル(同96ドル)。画像も動画も同じプラン内で生成できる。動画はBasicでも作れるが480p・高速モードのみ・同時1本まで。720pにするならStandard以上が必要で、しかも高速モードのときだけ
画像生成AIとして有名なMidjourneyは、2025年6月から生成した画像を動画にできるようになりました。画像から5秒の動画を作り、4秒ずつ最大4回まで延長して最長21秒まで伸ばせます。文章だけからは作れず、必ず開始画像が必要です。画像モデルは2026年7月からV8.2が標準になり、8月には編集専用モデルも追加されましたが、動画のほうは2025年6月の公開以降、新しいモデルの発表がありません。公式は動画モデルにバージョン番号を付けていないので、「V8.2の動画」という呼び方は正確ではありません。料金はBasic月10ドルからで据え置きです。
2025年6月に動画機能を試したとき、静止画の下に出てくる「Animate」ボタンを押すだけで滑らかな動画ができるのは本当に手軽でした。ただ、当時の解像度は480pで(標準の画質は2026年9月時点でも480pのままです)、調子に乗って動画を作っていたら月10ドルのプランのクレジットがすぐになくなってしまったのが正直な感想です。「Midjourneyで静止画を作って、他のAIで動かす」という2段階が1つで済むようになった点は大きく、当時は「これとVeoがあれば、他の動画生成AIは解約してもいいかも」と思ったほどでした。
Grok Imagine(グロック イマジン)
- 公式サイト:https://grok.com/imagine
- 料金(2026年9月時点):無料枠なし(2026年春に無料アカウントでの画像・動画生成は終了したとされています)。SuperGrok Lite 月10ドル、SuperGrok 月30ドル、SuperGrok Heavy 月300ドル。X Premiumの契約でも利用可。これらの中間にあたる「SuperGrok Plus」というプランも用意されているようですが、金額を載せた公式ページを見つけられませんでした。契約前に公式サイトの料金ページでご確認ください
イーロン・マスク氏のxAIが提供する画像・動画生成機能です。2025年3月に動画生成AIのHotshotを買収し、その技術を引き継ぐ形で2025年8月にGrok Imagineが公開されました。2026年6月のGrok Imagine Video 1.5では、画像から動画を作る際に効果音やセリフも同時に生成でき、1080pにも対応しています。Webのほか、iOS/Androidアプリでも使えます。
私はGrok Imagineの動画生成をまだ試していません。料金や公式の説明を見る限り、無料で試せなくなった点と、SuperGrok Liteでは画質や秒数に制限があるとされる点は、契約前に確認しておきたいところです。すでにX PremiumやSuperGrokを契約している方は、追加費用なしで使えます。私が検証した結果は、改めて別の記事でお伝えする予定です。
PixVerse(ピックスヴァース)
- 公式サイト:https://pixverse.ai/
- 料金(2026年9月時点):無料プランあり(初回60クレジット+毎日30クレジット、最大540p・透かしと広告付き)。Standard 月10ドル(年払いなら月8ドル・月1,200クレジット+毎日60・最大720p)、Pro 月30ドル(同24ドル・月6,000クレジット・最大4K)、Premium 月60ドル(同48ドル・月15,000クレジット)、Ultra 定価月249ドル(取材時は割引で199ドル)。スマホアプリ「PixVerse Lite」は円建てで、週1,000円・年8,000円の「Elite Plan」など、パソコン版とは別建ての課金になっている
サイト全体が日本語に対応している、数少ない動画生成AIです。現在の主力モデルであるPixVerse V6は、最長15秒・最大1080pの動画にセリフや効果音を同時に生成でき、1つのプロンプトで複数カットの動画も作れます。Proプラン(月30ドル)以上にすると、Seedance 2.5やKling O3といった他社のモデルも同じ画面から選べます(無料プランとStandardで使えるのは、PixVerseの自社モデルだけです)。
2025年3月に使ったときは、メニューもボタンもすべて日本語で、日本語のプロンプトでも意図どおりの映像が出てくる点に感心しました。他のツールでは日本語で指示するとアニメ調になったり、意図とズレたりすることが多かったので、「日本で勧めやすいツールだな」と感じました。同じプロンプトで当時のSoraと比べたときも、人物の造形はPixVerseのほうが自然だというのが率直な感想でした。現行のV6は私はまだ試していませんが、サイトが日本語対応という点は2026年9月時点でも同じですので、英語が苦手な方が最初に試すツールの候補として挙げておきます。ただし商用利用については、公式の中でも書き方が分かれています。通常の利用規約には「生成物の利用は非商用目的に限る」とある一方、公式のよくある質問には「商用利用の権利はプランによって異なるので、有料や顧客向けのコンテンツを公開する前にプランを確認してください」と書かれています。仕事で使う予定なら、契約前に公式ページと利用規約をご自身で確認してください。
Vidu(ヴィドゥー)
- 公式サイト:https://www.vidu.com/
- 料金(2026年9月時点):無料アカウントは登録時のボーナスと毎日のログインでクレジットがもらえる(もらえる数はキャンペーンで変わるため、公式の料金ページでご確認ください)。無料のままだと透かしが入り、720p以上の画質やQ3の長尺(11〜16秒)は使えず、商用利用もできない。Standard 月10ドル(年払いなら月8ドル・月800クレジット)、Premium 月35ドル(同28ドル・月4,000クレジット)、Ultimate 月99ドル(同79ドル・月8,000クレジット)。商用利用はStandard以上から
中国の生数科技(ShengShu)と清華大学が共同開発した動画生成AIです。現行モデルのVidu Q3は、映像とセリフ・効果音・BGMを一度に生成でき、1回の生成で最長16秒。出力の言語は英語・日本語・中国語に対応しています。参照画像から人物や物を一貫して登場させる「Reference-to-Video」も用意されています。
私は2024年12月に、無料プランの範囲でVidu 1.5を試しました。正直なところ、文章から作った動画は人物のクオリティが期待ほどではなく、静止画を動かす機能も悪くはないもののHailuoやRunwayよりワンランク落ちる印象でした。ただ、それから2年近く経ち、モデルは2.0、Q3と世代が進んでいますので、現在の実力は改めて確かめる必要があると思っています。
LTX Studio(LTXスタジオ)
- 公式サイト:https://ltx.io/studio
- 料金(2026年9月時点):無料プランあり(800クレジットが一度だけもらえる形・透かし付き・個人利用のみ)。Lite 月15ドル(年払いなら月12ドル・個人利用のみ)、Standard 月35ドル(同28ドル・ここから商用ライセンス付き)、Pro 月125ドル(同100ドル)。以前の「コミュニティプラン月8ドル」「商用利用は月175ドルのBusinessプランから」という条件は、現行の料金表にはない
Lightricks社の映像制作プラットフォームで、アイデアを入れると脚本・キャラクター・絵コンテまでAIが考えてくれるのが特徴です。2026年8月に公開されたLTX-2.5が現行モデルで、1回の生成でカットが切り替わる映像と音声を同時に作れ、4Kにも対応します。LTX Studioの中では、KlingやVeo 3.1、Seedanceなど他社のモデルも選べます(使えるモデルはプランによって違います)。モデル本体(重み)も公開されていますが、Apacheのような一般的なオープンソースライセンスではなく、独自の「LTX Model License」です。年商1,000万ドル未満の組織なら無料で使えます。なお公式サイトのURLは、以前の ltx.studio から ltx.io/studio に変わりました。
2024年11月に無料プランで試したときは、「パソコンの前で悩んでいる男性」と入力しただけで、働き疲れた男性が家族との対話を通じて子どもの頃の夢を思い出す、という喪失と再生のストーリーを提案してくれました。ショットごとにアングルを指定できるなど映像制作の知識がある人には嬉しい機能が多く、完成作品を作るというより「こんなストーリーはどうですか?」とクライアントに見せる絵コンテ的な使い方に向いていると感じました。商用利用が月35ドルからになったのは、当時と比べて大きな変化です。
Pika(ピカ)
- 公式サイト:https://pika.art/
- 料金(2026年9月時点):無料プランあり(毎月80クレジット、480p、画像からの動画生成のみ)。Standard 月10ドル(年払いなら月8ドル・月700クレジット・透かしあり・商用利用は不可)、Pro 月35ドル(年払いなら月28ドル・月2,300クレジット・透かしなし・商用利用が可能)、Fancy 月95ドル(年払いなら月76ドル・月6,000クレジット)
自分の写真に「爆発する」「溶ける」といった奇抜なエフェクトを付ける「Pikaffects」で有名なツールです。現行モデルのPika 2.5で動画を作り、Pikascenes(場面の差し替え)やPikaswaps(写り込んだ物の置き換え)、Pikatwistsといった編集機能を組み合わせて使います。2026年8月には、他社のモデルをまとめて呼び出せるAPI「Pika API Club」(月10ドル)も始まりました。商用利用ができるのは今もProプラン(月35ドル、年払いなら月28ドル)以上で、月10ドルのStandardは透かしが残り商用利用はできません。
2024年11月に課金して使った感想は、「SNSでウケる笑える動画は作れるけれど、真面目に仕事で使えるかというと微妙」というものでした。自分の写真を使ったエフェクト動画は、正直あまり自分の顔に似ていない仕上がりでしたし、動画生成AIが乱立するなかで、あえてPikaにも課金する理由が少ないと感じたのが本音です。現行のPika 2.5は私はまだ試していませんが、仕事で使うには今もProプラン(月35ドル)が必要ですので、SNS用の話題づくりに絞って使いたい方が候補に入れるツール、という位置づけは変わっていないと思います。
Krea AI(クレアAI)
- 公式サイト:https://www.krea.ai/
- 料金(2026年9月時点):無料プランあり(1日100コンピュートユニット・クレジットカード不要。ただし商用ライセンスは付かず、動画の同時生成は0)。Basic 月9ドル(月5,000ユニット・ここから商用ライセンス付き)、Pro 月35ドル(月20,000ユニット・全動画モデル)、Max 月105ドル、Business 月200ドル〜。年払いにすると4割ほど安くなる。下位プランで使える動画モデルの範囲は公式ページの中でも表記が分かれているので、契約前に料金ページの比較表でご確認ください
世の中に公開されているさまざまなAIモデルを1つの画面で選んで使える、統合型のプラットフォームです。動画だけでもKling、Veo 3.1、Seedance、Hailuo(MiniMax)、Wan、Runway、LTX、Viduなど50種類以上のモデルが並び、自社の画像モデル「Krea 2」や、複数の工程をつなげて自動化する「Nodes」も用意されています。料金の単位はクレジットから「コンピュートユニット」に変わりました。
2025年1月に5つの動画モデルを使い比べたときは、Kling 1.6が明らかに頭ひとつ抜けていると感じました。ただし、これは2025年1月時点の比較です。その後、Hunyuan VideoはKreaの動画モデル一覧から外れ、いちばん良かったKling 1.6も2026年9月に提供が終わりました(Veo 2とVeo 3も2026年8月28日でKrea上での提供が終了しています)。2025年3月にはKrea上でAlibabaのWanモデルも試しましたが、当時はKlingやHailuo、Veo 2に比べて精度が今ひとつで、クレジット消費も多い印象でした。私自身は画像生成はKreaで、動画生成はKlingの本家サイトでという使い分けをしていましたが、その理由は「本家のほうが新機能をいち早く使えるから」です。いろんなモデルに課金する前の比較検討の入り口として、Kreaはとても便利です。
Magnific(マグニフィック・旧Freepik)
- 公式サイト:https://www.magnific.com/
- 料金(2026年9月時点):Premium 月2,900円(年払いなら月1,950円・年間240,000クレジット。いずれも税別)、Premium+ 月6,600円、Pro 月16,100円。以前の月1,300円+税のEssentialプランは現行の料金表にありません。料金ページに並ぶのはこの3つ(と法人向け)だけで、無料アカウントについては「ストック素材を1日10点までダウンロードできる」としか書かれていません。動画を無料でどこまで作れるかは書かれていないため、公式の料金ページでご確認ください
素材サイトとして有名だったFreepikは、2026年4月にAIプラットフォーム全体を「Magnific」という名前に改めました。Kreaと同じく複数モデルを選べるツールで、Veo 3.1やKling 3.0、Seedanceなど、この記事で紹介している主要モデルの多くが1つの契約で使えます(選べるモデルの顔ぶれは入れ替わりますので、最新の一覧は公式の料金ページでご確認ください)。
私は2025年2月に、当時月1,300円+税のEssentialプランでFreepik上のVeo 2を試しました。他のモデルと比べて手や人物の描写が不自然になりにくいのが強みでしたが、5秒の動画に1,000クレジットを消費し、短い動画しか作れなかった点が気になりました。最安プランが月2,900円に上がった代わりに、使えるモデルの顔ぶれは当時とは比べものにならないほど豪華になっています。
Viggle AI(ヴィグルAI)
- 公式サイト:https://viggle.ai/
- 料金(2026年9月時点):無料プランあり(1日5本・同時1本・透かし付き)。Pro 月9.99ドル(年払いなら月7.99ドル・月80クレジット・透かしなし)、Live 月19.99ドル(同15.99ドル・月200クレジット・Seedanceを含む全モデル)、Max 月79.99ドル(同63.99ドル・月800クレジット)。料金ページは初期表示が年払いなので、月払いの金額と読み違えないようご注意ください
カナダ・トロントの企業が開発する、人物の写真を「動かす」ことに特化したツールです。2026年2月のViggle V4では、参照した動画の動きをキャラクター画像に転写する精度が上がり、1分以上の動画にも対応しました。プランも以前の「Pro月9.99ドルのみ」から3段階になっています。
2025年1月に使ったときの感想は、「ネットでバズるネタ動画(ミーム動画)を簡単に作れるツール」というものでした。テンプレートに自分の写真を入れると登場人物が自分に置き換わり、クオリティもそれなりに高かったのですが、ラップ動画の歌詞を日本語にするとうまくいきませんでした。SNSで発信している人には使えるかもしれませんが、通常の仕事ではあまり使う場面がないというのが正直な意見です。なお、利用規約で商用利用がはっきり書かれているのは、3D機能のPINOC(有料ユーザー)とAPIの出力についてだけで、ミーム動画そのものについては明文がありません。仕事で使いたい場合は、公式の利用規約とコミュニティルールをご自身で確認してください。実在の人物を本人の同意なく動かす使い方は禁止されていますので、肖像権への配慮もお忘れなく。
Morphic(モーフィック)
- 公式サイト:https://morphic.com/
- 料金(2026年9月時点):無料は20クレジット(1回限り・月ごとのリセットなし・透かし付き・個人の非商用利用のみ)。月払いはBasic 9ドル、Standard 29ドル、Pro 49ドル、Pro Max 185ドル(年払いなら月9ドル/24ドル/45ドル/170ドル)。ほかにEducation 月5ドルとEnterpriseがあり、全部で7段階。商用利用は有料プランなら可能と規約に書かれている
2025年2月版の記事を書いた時点では一部のβテスターしか使えず、日本のアニメ風の作例を前面に出したクリエイター向けツールという印象でした。その後2025年の春には誰でも使えるようになり、現在は複数のモデルを選べる汎用的な「AI Video & Image」プラットフォームへと姿を変えています。料金も、無料プランからEnterpriseまで7段階に細かく分かれました(月払いのStandard 29ドル・Pro 49ドルという金額自体は、2025年3月時点と同じです)。なお、同じ名前の別サービス「morphic.sh」(オープンソースのAI検索ツール)とは無関係ですので、アクセスするときはURLをご確認ください。
当時の私が期待していたのは、生成した動画をブラウザ上のタイムラインに並べて編集できる機能でした。通常はAI動画を一度ダウンロードして編集ソフトに読み込む必要があるので、1つのツール内で「作って並べる」まで完結するのは便利だと感じたからです。一般公開後に画像生成を試した記事はこちらです。
Hunyuan Video(ハンユアンビデオ)
- 公式サイト:https://aistudio.tencent.ai/(以前の hunyuan.tencent.com/video は「Hy AI Studio」へ統合されました)
- 料金(2026年9月時点):モデル自体は無料で公開されている(ただしライセンスに条件あり。後述)。海外向けの公式サイトには動画生成の画面そのものが見当たらず、日本から試すならfal.aiなどのサードパーティ経由が現実的(1秒あたり0.075ドル。5秒の動画なら約0.38ドル)。以前紹介した「月9.99ドルで150クレジット」というプランは、現在の公式サイトには見当たらない
Tencent社がモデルの中身(重み)を公開している動画生成モデルです。2025年11月のHunyuanVideo-1.5は軽量化され、家庭用のGPUでも動かせるのが特徴ですが、2026年に入ってからは新しい動画モデルの公開はなく、同社は言語モデルや3D・ワールドモデルの開発に力を入れているようです。ここで気をつけたいのがライセンスです。Apacheのような一般的なオープンソースライセンスではなく、Tencent独自の「Tencent Hunyuan Community License」で、日本国内での商用利用は無償で認められている一方、EU・イギリス・韓国では使えない、月間の利用者が1億人を超える規模の会社は別途許可が必要、といった条件が付いています。「オープンソースだから何でも自由」と思い込まず、使う前にライセンス本文をご確認ください。また、以前は動画生成専用の公式ページがありましたが、現在は「Hy AI Studio」に統合され、海外版のサイトには動画生成の画面がありません。
2024年12月に課金して使った感想は、「日本のアニメそっくりな動画を作るのが上手い」ということでした。実写風でも日本の刑事ドラマのような映像が出てくるなど、日本のコンテンツをかなり学習している印象です。一方、音を付ける機能は会話シーンだと中国語っぽい音声になってしまい実用的ではありませんでした。当時も「KreaなどHunyuanが使える他のツールに課金したほうが、他のモデルと使い分けられて便利」と感じていました。ただし2026年9月時点では、そのKreaの動画モデル一覧からもHunyuan Videoは外れています。
Genmo(ジェンモ)
- 公式サイト:https://www.genmo.ai/
- 料金(2026年9月時点):無料枠は250クレジットが一度きりで、受け取るには支払い方法の登録が必要(請求はされないと明記されています)。Mochiの動画は1本100クレジットなので、無料で試せるのは2本ほど。透かしも付く。Lite 月10ドル(年払いなら年96ドル)、Standard 月30ドル(同年300ドル)。商用利用はLite以上
サンフランシスコのGenmo社が開発するオープンソースの動画生成モデル「Mochi 1」を使えるサイトです。サービスは2026年9月時点でも提供が続いていて、終了したわけではありません。ただし、Mochi 1は2024年10月に480pのプレビュー版が公開されて以来、予告されていたHD版が出ておらず、更新が止まっている状態です(モデルの重み自体はApache 2.0で公開されているので、自分のパソコンで動かす分には制約がゆるやかです)。
2024年12月に無料で試したときは、人物の顔や表情にAIっぽさが残り、「日本人の男性(または女性)」と英語で指示しても中華系の顔が生成されてしまいました。動植物の動きは自然な作例が多かったので、モデルの得意分野の問題なのだと思います。その後モデルの更新がないため私もそれ以降は試していませんが、他社が音声付き・1080pへ進んだ今の水準で見ると仕事で使う候補には入りにくいと思いますし、この記事では「以前紹介したツールのその後」としてご紹介しています。
目的別の動画生成AIツールの選び方
ここまで18本のツールを紹介してきましたが、「結局どれを選べばいいの?」と思われますよね?実際、これだけ多くのツールがあると迷って当然です。そこで、あなたの目的に合わせた選び方のポイントをお伝えします。
YouTube・広告用のBロール素材として使いたい
オンラインビジネスをされている方の多くは、YouTube動画や広告動画で「話している内容に合わせたイメージ映像」を挿入したいケースが多いでしょう。この用途では、文章から動画を作る性能が高く、人物が自然に描かれるツールが向いています。
- Google Veo(Gemini/Flow):人物や手の描写が自然で、日本語プロンプトにも対応。音声付き
- Kling AI:人物描写が自然で、月10ドルから使えてコスパが良い
- Hailuo AI:人物の自然な表情や動きの表現が得意
静止画を動かしたい
すでに持っている写真や、画像生成AIで作った静止画に動きを付けたい場合は、Image to Video(画像から動画)に優れたツールを選びましょう。
- Hailuo AI:静止画の人物に自然な表情と動きを付けられる
- Seedance:低コストで静止画を高品質に動かせる
- Midjourney:作った静止画をワンクリックで動かせる(画像も動画も1つの契約で)
- Luma AI・Runway:芸術的な画像の動画化に強み。ただしどちらも最安プランが月15〜30ドルと高め
SNSで話題になる面白い動画を作りたい
SNSで注目を集めるような面白い動画を作りたい場合は、エフェクトやテンプレートが充実したツールが向いています。
- Pika:写真に奇抜なエフェクトを付けられる。商用利用はProプラン(月35ドル)から
- Viggle AI:ミーム動画のテンプレートが充実
- PixVerse:日本語UIで、スタイル変更やテンプレートが手軽
映画・ドラマ風の本格的な映像を作りたい
ストーリーのある本格的な映像を作りたい場合は、複数カットの生成や編集機能を持つツールを選びましょう。
- LTX Studio:ストーリー構成からシーン設計まで一貫して作れる
- Google Flow:生成したシーンを並べてショートムービーにできる
- Magnific・Krea:Veo 3.1やKling 3.0など複数の上位モデルを比較しながら使える
Text to VideoとImage to Videoの使い分け
動画生成AIには、Text to Video(文章から動画)とImage to Video(画像から動画)という2つの基本機能があります。前者はアイデアから直接動画を作れて細かい指示もできる反面、イメージ通りにするのが難しいことがあります。後者は画像のイメージを確実に反映できる代わりに、元画像の品質に左右されます。
2025年6月にFlowで試したときも、動物は登場するたびにほぼ同じ姿で出てくるのに、人物は生成するたびに別人になってしまいました。ですから、人物の顔の安定感を求めるなら「画像生成AIで納得のいく静止画を作ってから動かす」という手順のほうが失敗が少ないと思います。アイデアから直接作りたいならText to Videoが強いKling、静止画に動きを付けたいならHailuoやLuma、両方を頻繁に使うならKlingやHailuoのように両機能が高品質なツールを選ぶと迷いが減ります。
料金と商用利用で注意すべきこと
動画生成AIを選ぶ際には、料金プランと商用利用の可否も重要なポイントです。次の点は契約前に必ず確認してください。
- 無料プランの条件:透かし(ウォーターマーク)が入る、低画質のみ、生成の待ち時間が長い、といった制限が多い
- クレジットの消費量:同じプランでも、画質を上げたり音声を付けたりすると消費が2倍以上になるツールが多い
- 商用利用の条件:LTX StudioやPikaのように、下位の有料プランでは商用利用できないツールがある。無料枠の扱いはツールによって正反対で、Runwayは無料プランで作ったものも商用利用できる(透かし付き)一方、Lumaは有料プランを契約している期間に作ったものしか商用利用できず、Hailuo AIも規約で商用利用を認めているのは有料プランだけ。反対に、PixVerseのように公式の中でも書き方が分かれているツールもある
- プロモーション価格:初月割引や年払い価格が大きく表示されていることが多いので、月払いの通常価格を確認する
迷ったときの選び方の手順
- まずは無料で試す:Kling、Hailuo、PixVerse、Viduなどは無料枠があるので、操作感とクオリティを確認する(ただしKlingの無料プランで作ったものは商用利用できません。Hailuo AIも規約で商用利用を認めているのは有料プランだけで、無料プランの動画には透かしが入ります。無料枠はあくまで「お試し」と考えてください)
- 統合型のツールで比較する:KreaやMagnificで複数のモデルを同じプロンプトで比べる
- 目的に合ったツールを1〜2本に絞る:気に入ったモデルがあれば、本家サイトで契約したほうが新機能を早く使えることが多い
- 月払いで始める:ツールの入れ替わりが激しいので、年払いは十分に使い込んでから
この記事から外したツール(終了・未公開)
2025年2月版で紹介していたツールのうち、次の4本は現在使えないため、本文のリストからは外しました。経緯だけ短く残しておきます。
- OpenAI Sora:2026年3月24日(米国時間)に終了を発表し、4月26日にアプリとWeb版が終了。APIも2026年9月24日に終了予定で、後継サービスの発表はありません。私は2024年12月から使い始め、ストーリーボード機能でロゴアニメーションを作れる点を気に入っていましたが、2025年後半にSora 2のカメオ機能で作った広告動画は、実際に配信しても反応はほとんど取れませんでした
- Hotshot:2025年3月14日にxAIが買収して新規の動画生成を停止し、3月30日でダウンロードも終了。技術はGrok Imagineに引き継がれました
- Haiper:2025年2月に一般向けサービスを終了(サイトはロゴのみ表示)
- Meta Movie Gen:2024年10月の発表以来、一般公開されていません。Metaは2025年9月にAI動画フィード「Vibes」を公開するなど、別の方向に進んでいます
私がおすすめする動画生成AIツール ベスト3
「結局どれが一番良いの?」という疑問をお持ちの方のために、これまでに使ってきた経験と、2026年9月時点の各社の状況をふまえた私の考えをベスト3の形でお伝えします。2025年2月版ではKling、Sora、Freepikの順でしたが、Soraがなくなったこともあり、顔ぶれと順位を見直しました。なお、各社の最新モデルを同じ条件で比べ直した結果は、改めて別の記事でお伝えする予定です。
1位:Google Gemini Omni Flash/Veo(Gemini/Flow)
2026年3月の時点で、私が個人的に最もよく使っていたのがGoogleの動画生成(当時はVeo)です。理由は3つあります。人物や手の描写が自然であること、日本語のプロンプトが使えること、そして環境音や効果音が同時に生成されることです(いずれも2025年にVeo 2とVeo 3を使ったときの印象です)。Bロール素材にリアルな音が付いているだけで、動画全体のクオリティが上がります。
すでにGoogle AI Pro(月2,900円)を契約している方なら追加費用なしで試せますが、Geminiで作った動画にはロゴが入り、生成本数にも制限がある点は覚えておいてください(2026年3月時点ではAI Proで1日3本まででした)。本格的に使うなら、Flowのクレジットを使うか、上位プランやMagnificなどの他ツール経由も検討する価値があります。
2位:Kling AI
Kling AIの強みは、人物描写の精度とコストパフォーマンスです。2024年から使ってきて、私が「パソコンの前で悩んでいる人」「スマホを操作している女性」といった定番のBロール素材を気軽に作れるようになったのは、Klingのおかげでした。静止画も動画も同じツールで作れるのも便利です。
月10ドルのStandardプランでは最新モデルだと単純計算で月10〜20本ほどしか作れませんので、毎月コンスタントに素材が必要な方は上位プランも検討してください。それでも、無料で試せて、月10ドルから仕事に使える品質が手に入るツールとして、今もおすすめできます(Kling 3.0の音声付き生成については、改めて検証した結果を別の記事でお伝えする予定です)。
3位:Magnific(旧Freepik)またはKrea
3位は特定のモデルではなく、複数のモデルを1つの契約で使い比べられる統合型ツールです。2025年2月版ではFreepikを挙げましたが、Magnificに名前が変わった今も、Veo 3.1やKling 3.0、Seedanceといった主要モデルが1か所に揃っている点は変わりません。Kreaも同じ役割を果たせます。
動画生成AIを始めたばかりの方は、まず統合型ツールでいろいろなモデルを試し、気に入ったモデルが見つかったら本家サイトに移る、という順番が失敗しにくいと思います。上位プランでないと動画の生成本数が心もとない点はデメリットですが、「自分の用途に合うモデルを見つける入り口」としての価値は大きいです。
動画生成AIについてよくある質問
最後に、動画生成AIについてよくある質問に、私の経験の範囲でお答えします。
無料で使える動画生成AIはありますか?
Kling、Hailuo、PixVerse、Vidu、Viggle、Runway(1回限り)などに無料枠があります。ただし、透かしが入る、低画質のみ、生成に数時間待つ、といった制限がほとんどです。「使えるかどうかを確かめる」用途と割り切って、仕事で使う動画は有料プランで作るのが現実的です。
日本語のプロンプトでも大丈夫ですか?
Geminiで使うVeoとPixVerseは、私が試した範囲では日本語でも問題なく生成できました。Klingもシンプルな日本語なら大丈夫でしたが、複雑な指示ではアニメ調になることがありました。それ以外のツールや、細かい演出を指定したい場合は、この記事の前半で紹介した「ChatGPTなどに英文プロンプトを作ってもらう」方法を使ってください。
生成した動画は広告やYouTubeに使えますか?
多くのツールは有料プランで商用利用が認められていますが、LTX StudioやPikaのように中位以上のプランが必要なものもあります。見落としやすいのが無料枠の扱いで、Runwayは無料プランで作った動画も商用利用できる(ただし透かしが入る)のに対し、Lumaは有料プランを契約している期間に作ったものしか商用利用できません。Hailuo AIも、規約で商用利用を認めているのは有料プランだけです。反対にPixVerseのように、公式の中でも書き方が分かれているツールもあります。各ツールの利用規約を確認したうえで、Bロール素材として使うところから始めるのがおすすめです。AIで作った動画を広告のメイン映像にすると、視聴者が「AIっぽさ」に違和感を持つことがあり、私がSora 2で作った広告も反応が取れませんでした。
同じ人物を複数のシーンに登場させられますか?
2025年6月にFlowで試したときは、シーンごとに顔や服装が変わってしまい、とても苦労しました。現在はVeo 3.1の「Ingredients」やViduの「Reference-to-Video」など、参照画像で人物を固定する機能が各社に増えていますので、この点は以前より改善が進んでいると考えられます。実際の精度については、改めて検証してお伝えする予定です。
まとめ:まずは1本、あなたの動画に差し込んでみてください
今回は、2026年9月時点で使える動画生成AIツール18本と、目的別の選び方をご紹介しました。改めて要点を整理します。
- 動画生成AIの一番現実的な使い道は、ストック素材の代わりになるBロール映像を作ること
- Soraの終了が示すように入れ替わりが激しいので、1本に賭けず、月払いで試す
- 「モデル」と「ツール」は別物。統合型ツールで比較してから、本家サイトに移るのが失敗しにくい
- 迷ったら、Google Veo、Kling AI、そしてMagnificやKreaのような統合型ツールから
少し前までは「AIっぽい不自然さ」が目立っていた動画生成AIですが、音声付きで10秒を超える動画も珍しくなくなり、人物の描写も見違えるほど自然になってきました。ぜひあなたも食わず嫌いせずに、まずは1本、あなたのYouTube動画や広告に差し込む素材を作ってみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
関連記事はこちら
この記事がお役に立ちましたら、下のボタンから当ブログを Google の「優先する情報源」に追加できます。
次回から Google 検索で記事を見つけやすくなります。