Google GeminiのGems機能を使って便利なカスタムチャットを作る方法

Google Geminiの「Gems」機能を活用すれば、毎回の設定や指示の書き直しに悩むことなく、あなたのAIチャット体験をぐっとスムーズにすることができます。本記事では、カスタムチャットを使うメリットから、無料版と有料版の違い、そしてDeep Research機能をはじめとする高度な活用法までを丁寧に解説しました。読み進めるうちに、Gemsを使ったプロンプトの自動ブラッシュアップや便利な設定方法がわかり、あなたのアイデアを効率的に形にする方法が自然と身につくはずです。もし「文章作成や情報収集をもっと手軽に行いたい」と考えているなら、ぜひ最後までチェックしてみてください。

目次

あなたはGeminiの潜在能力を活かしきれていますか?

AIチャットボットをもっと手軽に使いこなしたいと思っていませんか?「毎回、同じようなプロンプト(指示文章)を入力するのがめんどくさい。。」と感じることがあるかもしれません。そんなときにおすすめしたいのが、Google Geminiの「Gems」機能です。

この機能を使うと、毎回同じ指示を打ち直す面倒から解放されるだけでなく、プロンプト(AIへの指示)を自動でブラッシュアップしてくれるため、うまく言葉にできないモヤモヤもスッキリ解決できます。もし「もっと楽に記事を書きたい」「細かい指示を何度も考えるのは大変」と悩んでいるなら、Gemsがあなたの新しい相棒になってくれるはずです。

カスタムチャットの敷居が高い…と感じていませんか?

「自分専用のチャットを作る」と聞くと、なんだか難しそうに思えるかもしれません。毎回同じ指示を入力するだけでも面倒なのに、さらに複雑な設定が必要だとしたら、そのハードルはかなり高いですよね。

なぜカスタムチャット機能が敬遠されがちなのか

  • 設定の多さがよくわからない
    どこに何を入力すればよいのか、最初は戸惑う人が多いようです。英語表記や専門用語が混ざっていると、それだけで腰が引けてしまうこともあるでしょう。
  • 正確な指示文が書けるか不安
    ただでさえプロンプト作成は難しいのに、常にベストな形で書き続ける自信がない、という声も耳にします。何度も書き直しているうちに時間がかかりすぎてしまうこともあります。
  • 一度作成したカスタムチャットの編集が面倒
    せっかく頑張って設定したのに、修正しようと思ったらどこをどう直せばいいかわからない……。そんなストレスを抱えてしまう方もいるのではないでしょうか。

こうした理由から、カスタムチャット機能は敷居が高いというイメージが先行しているのは事実です。しかし、Google Geminiの「Gems」機能ではこれらの問題をぐっと低く抑え、誰でもかんたんにカスタムチャットを作れる工夫がされています。次のパートでは、その仕組みやメリットについて詳しく見ていきましょう。

「Gems」機能が解決策です

↑GeminiのGemマネージャー画面(今まで作成したGems一覧やGemの新規作成ができます。)

「面倒な設定を一度にまとめて、何度も使いたい」という望みを形にしてくれるのが、Google Geminiに搭載された「Gems」機能です。この機能は、今まで高く感じていたカスタムチャットのハードルを一気に下げてくれます。毎回ゼロからプロンプトを書く必要もなく、最初にしっかりと設定しておけば、何度でもその指示を使い回せる点が大きな魅力です。
注:ただし、この記事の執筆時点においては、Geminiの無料プランではGems機能を限定的にしか使えず、自分でカスタムチャットを作ることはできないようですのでご注意ください。

Gems機能がもたらす主なメリット

  • あなた専用のプロンプトを簡単に登録
    ひとたびGemsに指示を設定すれば、会話のたびに改めて書き直す必要がありません。文章の書き方やトーン、目指したいゴールなどをひとまとめにしておけるので、やりとりがスムーズになります。
  • 指示を自動でブラッシュアップ
    「Geminiを使用して指示を置き換える」という機能を使うと、AI自身が指示をよりわかりやすく書き直してくれることがあります。「うまく言語化できない」という場合でも、Geminiにお任せすると、的確な指示文を生成してくれます。
  • 用途に合わせたカスタムチャットを複数作れる
    ブログ執筆用、SNS投稿用、広告コピー作成用など、目的別にカスタムチャットを作成できます。後から内容を編集するのも難しくないため、「ちょっとだけ修正したい」というときも手軽に対応できます。

こんな場面で役立ちます

↑弊社で活用しているGeminiのカスタムGems一覧
  1. 定期的に書くブログ記事の構成づくり
    同じような記事を書くたびに、構成や口調を毎度組み立て直すのは手間ですよね。Gemsを使えば、あらかじめ設定した文章構成をベースに、必要な要素だけを追加して記事を書くことができます。
  2. SNSやメールマガジンのテンプレートづくり
    宣伝文や案内文などを作りたいときに、Gemsを使えば一定のフォーマットをすぐに呼び出せるため、投稿の速度と品質を同時に向上させられます。
  3. 繰り返し質問される問い合わせ対応
    あなたのサービスに関するよくある質問や回答例を登録しておくと、Gemsが対話形式でサポートしてくれます。日常的に発生する作業を効率化できるのは大きな利点です。

このように、「Gems」機能をうまく使うと、自分専用のAIアシスタントを持っているような感覚を得られます。次のパートでは、具体的な活用例を紹介しながら、この機能のすごさをさらに掘り下げていきます。

ブログ執筆・広告作成の現場で大活躍

↑弊社がブログ執筆によく使っているカスタムGem「ブログライター」のプロンプト編集画面

「こんなブログ記事を書きたいけど、指示はどうやって伝えたらいいの?」と思ったことはありませんか?Gemsなら、あらかじめ設定しておいた書き方のルールや参考例を一度に読み込ませることで、あなたが望むテイストの文章をかんたんに生み出してくれます。

実例1:ブログ記事の構成づくり

  1. カスタムチャットにブログの大枠を設定
    たとえば「記事のタイトル」「導入」「問題提起」「解決策」などの要素を、あらかじめGemsに登録しておきます。
  2. 書きたいトピックを伝える
    「今回の記事のテーマはAIチャットボット」と入力すると、Gemsがあらかじめ設定した構成をもとに内容を提案してくれます。手動でゼロから構成を考えるより、圧倒的に時間と手間を省けるわけです。
  3. 文章のトーンや長さを自動調整
    指示文の中に「小学生でもわかるように」「丁寧な敬語で」と書いておけば、Gemsが自動でそのスタイルに合わせて文章を組み立てるため、統一感のある仕上がりになります。

実例2:広告コピーの作成

↑Meta広告の文章を書いてくれるカスタムGem「Meta広告ライター」のプロンプト編集画面
  1. 商品の特徴とターゲットを設定
    広告コピーでは、「この商品は誰向けか」「どんなメリットがあるか」を明確にすることが鍵です。Gemsに対象となる顧客層や商品の強みを登録しておけば、必要なときにすぐ呼び出せます。
  2. キャッチコピーの提案を受け取る
    「約100文字の広告文で、魅力を引き出してほしい」と指示すれば、Gemsが数パターンのコピーを作成してくれます。あとはあなたが気に入った文面を採用するだけなので、アイデア出しにかかる時間が大幅に減ります。
  3. 修正指示もまとめて簡単
    文面を見て「もっと元気な感じにして」「もう少し短くして」など調整したい点が出ても、Gemsに登録してあるカスタム指示を少し変更するだけ。都度イチから書き直す必要がないので、作業効率もアップします。

上記のように、Gemsは特定の目的に合わせたカスタム設定を使って文章を生み出すため、より狙いに合った出力が得られやすいのが特徴です。次のパートでは、このGemsをどのように設定して使っていけばいいのか、具体的な手順を紹介していきます。

ステップバイステップのガイダンス:Gemsの設定から活用まで

「Gemsってどうやって設定すればいいの?」と迷ったときは、以下の手順を試してみてください。難しそうに見えるプロンプト作成も、しっかり流れに沿って設定していけば意外とシンプルに行えます。

手順1:カスタム指示を書いてみる

↑Gemマネージャー画面から「Gemを作成」でカスタムGem作成画面に行けます。
  1. Geminiの画面を開く
    まずはGeminiのトップページやチャット画面へ移動し、左側のメニューから「Gemsマネージャー」を見つけてください。
  2. 新規Gemsを作成
    新規作成ボタンをクリックし、名前をわかりやすいものに設定します。たとえば「ブログ執筆用」「SNS広告用」など、用途がひと目でわかるタイトルにすると便利です。
  3. 最低限の指示を記入
    「どんな文章が欲しいか」「どんなトーンで書きたいか」など、大まかなポイントを書いておきます。最初は短くても大丈夫なので、あなたのやりたいことを簡単に伝えてみましょう。

手順2:「Geminiを使用して指示を置き換える」の活用

↑まずは新しいGemの名前をつけましょう。そして、簡単なプロンプトを入力し、ペンのアイコンをクリックすると、、
↑なんと、自分で書いた「ブログ用の文章を書いてください」というシンプルなプロンプトをGeminiがより詳細でプロフェッショナルなプロンプト文章に書き換えてくれました!これはめちゃくちゃ便利です!
  1. 魔法のペンアイコンをクリック
    カスタム指示欄の横にあるペンのようなアイコンが「置き換え」機能です。これを押すと、Gemini自身があなたの指示をブラッシュアップしてくれます。
  2. 自動生成された指示を確認
    AIが提案してくれた内容をチェックし、もし言葉づかいや目的が違うようなら修正してください。違和感がある部分は遠慮なく修正して、あなたのイメージに近づけます。
  3. 保存していつでも再利用
    調整が済んだら、Gemsを保存します。これで、次回からは同じ設定を呼び出すだけでOKなので、わざわざ一からプロンプトを考え直す必要がありません。

手順3:カスタムチャット(Gems)を使いこなすコツ

↑よく使うGemsは画面左のメニュー画面に固定しておくと便利です。(…ボタンをクリックすると「固定」の表示が出てきます。)
  1. テーマを増やしたいときはGemsを複数用意
    ブログ執筆用とは別に、SNS投稿用やセールス文用に作っておくと、用途ごとに適した口調や構成で文章を生成できます。
  2. 固定機能で管理しやすくする
    Geminiの画面左にある「固定」機能を使うと、よく使うGemsをすぐ開けます。迷わずアクセスできるようにしておけば、作業がスムーズです。
  3. 適宜アップデート
    使っているうちに「ここはもう少し補足したい」「口調を変えたい」などの要望が出るはずです。その都度Gemsを編集して、常に最新・最適な状態をキープしましょう。

このステップを踏めば、カスタムチャット作成のハードルがぐんと下がります。次のパートでは、無料版と有料版の違いや押さえておきたいポイントを整理していきます。

有料版と無料版の違いに気をつけよう

↑Gems機能をフル活用するためにはGeminiの有料版を契約する必要がありますのでご注意ください。

無料版の制限

無料版のGeminiユーザーには、いくつかの制限があります。

  • Gemsのカスタマイズ機能は利用不可
  • Googleが事前に作成した一部のGemsのみ利用可能

このため、無料プランでは自分好みにGemを編集したり、新規でカスタムGemを作成することができません。あらかじめ用意されたGemsを使う形になるので、細かい調整や指示内容の最適化を求めると物足りなさを感じるかもしれません。

今後の展望

Googleは無料でも多くのサービスを提供してきた実績があるため、将来的には無料ユーザーにもGems機能が解放される可能性があります。しかし現時点では、Gemを自由にカスタマイズしたいなら有料版への加入が必要です。

また、Gemini Advancedには1ヶ月間の無料トライアル期間が用意されています 。このトライアル期間中であれば、Gems機能を試してみてから続けるかどうかを判断できるので、興味があるならまずは無料トライアルを検討してみるとよいでしょう。

有料版(Advanced)のメリット

↑Googleも有料のAdvancedプラン契約者には新機能を優先的に公開しているので、Geminiの機能をフル活用したいなら有料プラン(お試し期間あり)を検討してみてください。
  1. より高性能なモデルを利用可能
    Advancedプランに加入すると、1.5 Proよりも上位の2.0 Experimentalといった新しいモデルに早期アクセスできる場合があります。長文や複雑な指示でも、スピーディーかつ高品質な応答が得られる可能性が高いです。
  2. Deep Research機能が使える
    有料版で注目されるのが、Deep Researchというリサーチ特化機能です。これを使うと、たくさんのウェブサイトから情報を一度に集めてまとめてくれます。レポートの作成や市場調査など、調べ物が多い業務に役立ちます。
  3. Googleドライブの追加ストレージ
    Advancedプランでは2TBのクラウドストレージが付いてくることがあるため、大容量のファイルを扱う人にとっては大きなアドバンテージです。

どちらを選ぶべきか

  • 気軽にチャットAIを試したい、もしくはブログ執筆やSNS運用などで簡単な文章を作りたいなら、まずは無料版から始めるのがおすすめです。
  • 検索やリサーチに時間をかけたくない、あるいは長文記事や複雑な分析が必要な人は、有料版の機能を利用することで作業効率が高まります。

無料版で始めてみて、物足りなくなったら有料プランを1か月だけでも試すという選択肢もあります。使う用途や頻度に合わせて、あなたに合ったプランを検討してみてください。次のパートでは、よくある質問への回答をまとめていきます。

質問への回答: うまくいかない時によくある悩み

「Gemsを設定してみたのに、思ったとおりに動かない」という時は、よくあるポイントをチェックしてみると解決できるかもしれません。ここでは、多くの人がつまずきやすい代表的な疑問と対処法をまとめました。

Q1. 指示が長くなりすぎるとエラーが出るのはなぜ?

Gemsに詰め込みすぎたプロンプトを送ろうとすると、システムが処理しきれない場合があります。とくに、同じような内容をくり返し書いたり、必要以上に詳細を盛り込んだりするとエラーが発生しやすいです。
対策:

  • 重複した箇所を省き、要点を絞る
  • あまりにも長い説明文は一度に送らず、複数のメッセージに分ける

Q2. 生成される文章が似たり寄ったりで新鮮味がない

AIに任せっきりだと、どうしても似通った文章になることがあります。個性を出したいなら、初期のカスタム指示をもう少し工夫してみるのがおすすめです。
対策:

  • 文体や話し方の指定を詳しくする
    「元気でフレンドリー」「丁寧かつ親しみやすい」「専門知識をなるべくシンプルに」といった形で、具体的に書いてみましょう。
  • 複数パターンの出力を依頼し、組み合わせる
    「この内容を3通りのトーンで書いて」と指示すれば、より幅広い表現が得られます。

Q3. カスタムチャットを作ったはずなのに反映されていない

たまに、保存を忘れて作業を終えてしまうケースがあります。設定変更をしても、途中でページを閉じると変更が失われることもあるので注意が必要です。
対策:

  • 最後に必ず「保存」ボタンを押す
    変更内容をきちんと反映させるために、必ず保存を忘れないようにしましょう。
  • 再読み込みして反映を確認する
    ブラウザを更新し、改めてカスタムチャットの設定を開いてチェックすると安心です。

これらの点を押さえておくと、Gemsをよりスムーズに使うことができるはずです。次のパートでは、ここまで解説した内容を振り返りながら、Gemsの魅力を総括していきます。

まとめ: Gems機能を上手に使うとAIがさらに頼もしくなる

ここまで紹介してきたGemsの仕組みと活用方法を思い出してみてください。最初は「カスタムチャットなんて難しそう…」と感じるかもしれませんが、実際にやることは指示を書いて保存するだけです。そこに「置き換え」機能が加わることで、あなたのイメージをAIが手助けしながら具体化してくれるのが大きな強みといえます。

  • Gemsを使うメリットのポイント
  • 毎回同じようなプロンプトを入力する手間が不要になり、毎回の作業時間を短縮できる。
  • 文章構成やトーンを統一しやすく、出力の質が安定する。

あなたの業務スタイルやコンテンツ作成の目的に合わせて、Geminiの基本機能と有料機能をうまく使い分ければ、日々のタスクがもっとスムーズになるはずです。
「もう少し細かい部分を調整したいな」と思ったら、Gemsの編集画面に戻って少しずつブラッシュアップする。それだけで、あなた独自の使いやすいAIアシスタントが完成します。

あなたも今日からGemsで指示をパワーアップ

ここまで読んだなら、「さっそく試してみたい」と思っているのではないでしょうか。Gemsの最大の魅力は、まず無料版から始められる点にあります。設定を少し触るだけで、文章作成やリサーチが今までよりラクになるのは大きなメリットです。

まずは気軽に始める

  • Gemsをひとつ作ってみる
    「ブログ執筆用」や「広告コピー用」など、あなたが一番使いそうな用途でGemsを作ってみてください。実際に文章を生成してみると、その便利さが実感できます。
  • AIの反応を見ながら指示を修正
    思った通りの出力が得られないときは、カスタム指示を少し変えてみましょう。細かく指定するほど、文章の精度は上がっていきます。

有料プランは1か月お試しもあり

  • Gems機能やDeep Researchなどの最新機能をフル活用したいなら、有料プランが選択肢に
    1か月だけでも試してみて、「これは使える」と思ったら継続を検討するのもよいでしょう。合わなければ無料版に戻すこともできます。

Geminiを頻繁に使うならGemsを使いこなしましょう!

  • 文章作成や情報収集にかける時間を短縮できるのは、あなたの活動領域を広げるチャンスでもあります。Gemsの便利さを体感するほど、「もう前のやり方には戻れない」と思うかもしれません。
  • カスタムチャットを使いこなすことで、AIをより自分に最適化できます。試行錯誤を続けていくほど、Gemsが手放せない相棒になるでしょう。

ぜひ今日から、GeminiのGems機能を活用してみてください。私がGeminiのGems機能で気に入っているのは、入力したカスタム指示(プロンプト)を「Geminiで書き換えてもらう」ことができる機能です。この機能をおかげで、初心者でも気楽に高性能なカスタムチャットを作ることができますので、カスタムチャットを作った経験がない方も気軽にGemsで便利なカスタムチャットを作ってみることをお勧めします!

Google Geminiはこちら

https://gemini.google.com

関連記事はこちら

最新情報をチェックしよう!