
メルマガが届かない、迷惑メールに入ってしまう――そんなときに見直したい基本は、次の3つです。①長い間反応のない人に送り続けない、②送信者の情報と配信停止のリンクを入れる、③自分のドメイン(独自ドメイン。メールアドレスの@より後ろの部分)から送る。その前提として、送信ドメインの認証(SPF・DKIM・DMARC。メールが本当にあなたから送られたことを示す設定)が済んでいることも欠かせません。この記事では、①〜③の3つと、その前提の認証について、私の経験と、Gmailなどメールを受け取る側が公開している送信者向けのルール、日本の法律に照らして解説します。
【2026年9月の更新】この記事は2021年12月に書いたものです。その後、2024年2月から、GmailとアメリカのYahooが、メールを送る人に送信ドメインの認証(SPF・DKIM・DMARC)などを求めるようになりました。今の公式の説明と合わなかった部分(開封率の扱い、住所を書く理由、フリーメールを差出人にしない理由、新しいドメインを使い始める時期)を書き直し、法律で決まっている表示の内容を加えました。また、「公式サイトの検索順位にも悪影響が出る」という説明は、根拠が見当たらなかったため訂正しました。おわびいたします。
LINEとかSNSが主流の昨今、メールなんて古いよ!って思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
実は、その考え方は危険です。なぜなら、LINEのアカウントが消えてしまうこともあるからです。
せっかくお金と手間をかけて、何万人ものリスト(連絡先)を集めたのに、一晩で失ってしまう・・・なんてこともあるんです。
それって非常に怖いことですよね。
メールこそがオンラインにおける最高の資産

LINEやSNSに対してメールというのは、お客様のメールアドレスという「プライベートな空間に直接ご連絡ができる」という点で、最強のコミュニケーションツールです。
メールは、一度にたくさんの人に同時に同じメッセージを送ることができます。
弊社でも、一番売り上げに直結するのは、メールでセールスのご案内をした場合です。
LINEしか見ない人は、真剣に商品を買おうと思っている人ではない、というのが私の考えです。
なので、私の考え方としては、自分の意思でお金を稼いでお金を使える立場の人は必ずメールアドレスを持っているので、メールアドレスを集めるということは、お金を持ったお客様を集めるということになります。
つまり、メールを送ってコミュニケーションをとることが、オンライン上で売り上げを上げるために一番大切なことで、メールアドレスこそが最高の資産であり、一番売り上げに繋がるツールだということを念頭に置いていただきたいと思います。
実際にどうしたらメールの到達率が上がるの?

では、実際にどうしたらメールの到達率(送ったメールが、迷惑メールフォルダではなく受信トレイにきちんと届く割合)が上がるの?というところが気になると思いますが、実は、多くの方が知らず知らずの間にスパムメール(迷惑メール)を送ってしまっているというケースがあります。
メール送信の正しい知識がないとスパムメールになってしまっている場合があるので、まずは、正しい知識を持つということが大前提となります。
次に、オプトインした人(自分の意思でメールを登録した人)だけにメールを送るということも大前提です。
これは気持ちの問題だけではありません。日本では、広告や宣伝のためのメールは、原則として「送ってもいいですよ」と先に同意してくれた人にだけ送れる、と法律(特定電子メール法)で決まっています。講座などを売るためのメール(通信販売の電子メール広告)には、特定商取引法の同じようなルールも重なります。また、登録してもらったときの記録(いつ、どの画面で同意をもらったか)は、残しておく決まりです(特定電子メール法)。講座などを売るメールでは、最後にメールを送った日から3年間とっておきましょう(特定商取引法)。
逆に絶対にしてはいけないことは他社からメールリストを買うことです。
なぜかというと、買ったリストの人は、あなたの会社からメールが届くことに同意していないからです。法律上の同意は、送る会社がどこかを分かったうえでのものでなければ認められない、とされています(総務省・消費者庁のガイドライン)。送れば法律違反になるおそれが高く、Googleも送信者ガイドラインで「他の企業からメールアドレスを購入しないでください」と書いています。
メールリストを販売する悪徳業者もありますので、そういうところとは関わらないように気をつけましょう。
3つのポイントの前に:送信ドメインの認証を済ませる
2024年2月から、Gmailは、個人のGmail宛てにメールを送るすべての送信者に、SPFかDKIMの設定を求めています。個人のGmail宛てに1日5,000通近く、またはそれ以上を送る送信者(一括送信者)には、SPF・DKIM・DMARCの3つと、ワンクリックで配信停止できる仕組みも必要です。2025年11月からは、Gmailはルールを守っていないメールへの取り締まりを強めていて、受け取りを断る(拒否する)こともあります。アメリカのYahooも、2024年2月から同じようなルールを始めました。日本のYahoo!メール(@yahoo.co.jp。運営はLINEヤフーで、アメリカのYahooとは別の会社です)も、2024年12月に、SPF・DKIM・DMARCなどの認証がない、または認証に合格しないメールは、迷惑メールと判定したり、受け取らなかったりする場合がある、と案内しています。SPF・DKIMは「このメールは本当にこの会社から出ています」と示す身分証明書のようなもの、DMARCは「身分証明に失敗したメールをどう扱ってほしいか」を先に伝えておく設定です。
送る数が少ない場合も、3つともそろえておきましょう。日本のYahoo!メールや携帯会社のメールでは、認証のないメールが迷惑メールになったり、「なりすましかも」という注意が出たりすることがあります。SendGrid・Kitでの設定のしかたと、Kajabiからメールを送る場合の設定のしかたは、この記事の最後の関連記事で解説しています。ほかのサービスから送っている場合は、そのサービスのヘルプで「送信ドメインの認証」や「ドメイン認証」の手順を確かめてください。認証の設定ができたうえで、次の3つを見直していきましょう。
メールの到達率を上げる3つのポイント

1、長い間反応のない人に、送り続けない
メールを開いていない人に送り続けると、「迷惑メール」として報告されやすくなり、あなたのメール全体が迷惑メールに入りやすくなってしまいます。
【どうして迷惑メールに入りやすくなるの?】
Gmailが見ているのは、開封率そのものではありません。Googleは送信者ガイドラインで、開封率を追跡していないこと、開封率の低さは迷惑メールの判定の問題を正しく示すとは限らないことを書いています。見られているのは、受け取った人が「迷惑メール」ボタンを押した割合(迷惑メール率)などの反応です。Googleは、迷惑メール率を0.1%未満に保ち、0.3%以上にしないよう求めています。
とはいえ、読まれていないメールを送り続けると、「もういらない」と感じた人が迷惑メールとして報告しやすくなります。報告が多いと、そのあとのメールも迷惑メールに分類されやすくなり、報告が続くと、ドメインの評価が下がることもあります(Googleの送信者ガイドライン)。
だからこそ、Gmailなどから「迷惑メールを送る人」と判断されないための工夫が必要です。
Googleも送信者ガイドラインで、定期的に「これからも受け取りますか?」と確認するメールを送り、メールを開封していない・読んでいない人は配信登録の解除を検討するよう、すすめています。アメリカのYahooも同じ考え方です。
ただし、iPhoneやMacの「メール」アプリで「メールプライバシー保護」をオンにしている方については、送った側からは、メールが本当に開かれたかどうかが分かりません(Appleの説明)。この機能は、メールを開いたかどうかに関係なく画像などを先に読み込むので、読んでいなくても「開封」と記録されることがあります。反対に、その記録を「開封」から外して数える配信サービスもあります。「開封」「未開封」の記録だけで決めず、リンクのクリックや返信があったかどうかも合わせて判断してください。
もし、あなたが使っているメール配信サービスに、一定期間メールの開封もリンクのクリックもない人には送らない、というフィルタリングの機能があるならば、それを活用するのもいいですね。
一番良くないのは、メールを送っても何も反応しない人にメールを送り続けるという行為です。
自分にすでに興味がない・疎遠になっている人にはこちらからメールを送らないという考えで、しっかりとメールを開封してもらえるようなコミュニケーションをとることが大事になっていきます。
2、送信者の名前・住所・問い合わせ先と、配信停止のリンクを必ず入れる
広告や宣伝のメールには、次のものを入れることが、法律(特定電子メール法)で決まっています。
- 送信者の正式な名前(会社なら会社名、個人事業主ならご本人の氏名。屋号やサービス名、ブランド名だけでは足りません)
- 配信停止の連絡先(配信停止のリンク、またはメールアドレス)と、「ここから配信停止できます」という案内(連絡先のすぐ前か後に)
- 送信者の住所
- 苦情や問い合わせの受付先(電話番号・メールアドレス・URLのどれか)
住所と問い合わせ先は、メールの中に書くほか、それらを載せたページへのリンクをメールに入れる形でもかまいません。まとめてメールの最初か最後に書いておくと、読む人にも分かりやすいです(総務省・消費者庁のガイドラインも、本文の最初か最後に書くことをすすめています)。
※広告や宣伝のメールに、配信停止のリンク(または連絡先)がないのは、法律違反です
講座や商品を売るためのメール(通信販売の電子メール広告)では、特定商取引法で決まっている表示も必要です。上の4つに加えて、販売する人の電話番号とメールアドレス(会社の場合は、代表者か責任者の名前も)、価格、支払いの時期と方法、講座を受けられる時期、申込みの取り消しや解約・返品の条件などを表示します。メールの本文に書くか、メールから直接リンクしている販売ページに、分かりやすく載せておきましょう(消費者庁「特定商取引法ガイド」)。
あわせて、Gmailは、個人のGmail宛てに1日5,000通近く以上を送る送信者に、ワンクリックで配信停止できる仕組みと、本文の分かりやすい配信停止リンクを求めています。
配信停止がしにくいと、「迷惑メール」ボタンで止めようとする人が増えるおそれがあります。Googleも、いつでも簡単に配信停止できるようにすることをすすめています。なお、住所などの表示は、Gmailの判定のためというより、法律で決まっているから入れるもの、と覚えておいてください。
迷惑メールかどうかは、仕組みで自動的に見分けられています。Gmailは、はじめから機械学習(AI)を使って迷惑メールを見分けてきました(2015年のGmail公式ブログ)。Googleによると、迷惑メールやフィッシングメールなどの99.9%超を、受信トレイに届く前に止めているそうです(2023年10月の発表)。
3、配信するメールドメインの評判を気にする
メールマガジンを配信する時にメールドメインに気をつけないといけません。
絶対にやってはいけないことは、フリーメール(gmailなど)を送信元にして一斉配信メールを送ることです。
配信サービスから @gmail.com などのアドレスを差出人にして送ると、受け取る側からは「Gmailの名前なのに、Gmailから送られていない」メールに見えます。これは、なりすましメールと同じ形です(Gmailのよくある質問より)。
たとえば @yahoo.com は「うちの名前で、よそから送られたメールは受け取らないで」、@yahoo.co.jp は「迷惑メールフォルダへ入れて」という意味の設定(DMARC)を公開しています(2026年9月24日に確認)。配信サービスの側でも、フリーメールを差出人にすると、別のアドレスに書き換えたり、送れなくしたりしています(ActiveCampaign・Mailchimpの公式ヘルプより)。
なので、自分で契約した独自ドメイン(カスタムドメイン)のアドレスで送り、配信サービスで送信ドメインの認証の設定をしましょう。
例:info@〇〇.com、info@〇〇.net
自分でしっかりとお金を払っているドメインでメールを送りましょう。
ドメインは、リアル店舗でいう住所ですので、住所が変なところにあったりすると「この会社大丈夫かな・・・」となってしまいますので、公式サイトはもちろん、送るメールアドレスも気をつけた方がいいですね。
【ドメインに関する注意点】
以前この記事では、「新しく取得したばかりのドメインを使うとスパム判定されてしまうので、ドメイン取得から3ヶ月くらいのものがおすすめ」と書いていました。早めに取得しておくに越したことはありませんが、GoogleやアメリカのYahooの公式の案内には、「何か月待てばよい」という基準は見当たりません。大切なのは、送る数を少しずつ増やしていくことです。
なお、取得してから24時間は、一部のブロックリスト(迷惑メールの送り元の一覧)に自動で載る仕組みがあります(Spamhausの説明)。取得してから1〜2日は、メールを送らないでおきましょう。
新しく取得したドメインのメールアドレスから、今まで取得したリストを移行してメールを一斉送信してしまうと、歴史もない・信頼性もないドメインなのに大量のリストにメールを送った、となると怪しまれて、迷惑メールに入りやすくなります。Googleも送信者ガイドラインで、送信量は少しずつ増やし、急に増やさないようにすすめています。
取得したばかりのメールアドレスからガンガンメール配信するのは避けた方がいいでしょう。
今後新しいドメインでメールを送りたいと思っている人は、早めにドメインを取得して時間が経ってから使う方がいいですね。
あと、よくお問い合わせがあるのが、自分のHP(公式サイト)で使っているドメインと、メルマガを送るドメインを分けるべきか、という質問です。私は、できれば分けることをおすすめしています。
同じドメインにするメリットは、ブランドの一貫性や、わかりやすさ・信頼性です。
しかし、デメリットもあります。
それは、メルマガで評判を落としたときに、同じドメインから送る大事なメールまで届きにくくなるおそれがあることです。Gmailはドメインごとに評判を見ているので、メルマガで「迷惑メール」と報告されることが増えると、同じドメインから送る領収書や問い合わせへの返事まで、迷惑メールに入りやすくなるおそれがあります。
【訂正】以前の版では、ここで「検索サイトで上位表示されにくくなるなど、SEOにも悪影響が出る」「海外では良く言われている」と書いていました。しかし、メールの評判が検索順位に影響するという根拠は、Googleの公式な資料に見当たりませんでした。おわびして訂正いたします。
もし公式サイトで使っているドメインをメルマガでも使いたい場合は、迷惑メールと報告されないよう、いっそう注意した方がいいです。
同一ドメインを使用する場合、お金をお支払いいただいたお客様宛のメルマガだったりとか、質の高い自分のファンのリストだけに送るためのメールで公式サイトのドメインを使うなど、工夫が必要になります。
なお、Googleは、同じドメインの中で、メールの種類ごとに差出人のアドレスを分けること(例:領収書は sales@、宣伝は deals@)と、1通のメールに領収書と宣伝を混ぜないことをすすめています。メルマガ用にサブドメイン(例:mail.あなたの会社.com)を使う方法もあります。ただしGmailは、たくさん送る人(一括送信者)かどうかを決めるとき、サブドメインから送った数も、もとのドメインの分と合わせて数えます。Gmailのルールの上では同じ送り手として扱われる部分があるので、「分ければもとのドメインは絶対に安全」とまでは言えません。
まとめ

大事なのは、GmailやYahoo!メールなど、メールを受け取る側から「この送り主は迷惑メールを送っている」と判断されないことです。
その対策として、まず送信ドメインの認証(SPF・DKIM・DMARC)を設定したうえで、
1、長い間読まれていない人には確認のメールを送り、反応がなければ配信を止める
2、送信者の正式な名前・住所・問い合わせ先と、配信停止のリンクを必ず入れる(講座などを売るメールは、特定商取引法の表示も)
3、送信するドメインは、フリーメールではなく独自ドメインを使う
そして、新しいドメインでは、送る数を少しずつ増やすことを忘れずに!
これらを守って、メールリストという「財産」を増やしていくことが、ビジネスを安定して拡大させて、会社を生き残らせていくために、一番大切なことです。
メールを送れば、きちんと開いて読んでくれる。リンクを貼れば、YouTubeを見てくれる。「いかがですか?」とご案内すれば、商品を買ってくださる。そんなお客様がいることが、ビジネスの生命線です。
ぜひあなたも、よく読んでくれる読者のリスト(ホットなリスト)を維持して、新しいリストを常に集めていってスパムメール扱いされないようなメールの送り方をしてしっかりと売り上げを上げていきましょう!
動画は2021年11月に公開したもので、この記事を書き直す前の内容です。開封率の扱い、住所を入れる理由、フリーメールを差出人にしない理由、新しいドメインを使い始める時期、公式サイトとメルマガのドメインについての説明は、書き直した本文をご覧ください。2024年からのGmailなどのルールと、法律で決まっている表示も本文で解説しています。
電子書籍もぜひ読んでみてください!
私が2018年にアメリカ・オーランドで開かれたマーケティングのイベントに参加したときの記録を、無料の電子書籍「海外セミナーレポート Vol.2 オーランドレポート」にまとめています。当時学んだ、お客様との関わり方や集客の考え方を知りたい方は、読んでみてください。
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この記事の内容は、2026年9月24日に、Gmail ヘルプ(メール送信者のガイドラインとよくある質問)、GoogleとGmailの公式ブログ、アメリカのYahooの送信者向けベストプラクティス、Yahoo!メールのお知らせ、総務省・消費者庁の特定電子メール法のガイドライン、消費者庁の特定商取引法ガイド、e-Gov法令検索、Appleの説明、Spamhaus・ActiveCampaign・Mailchimpの公式の説明、各メールサービスのDNSの公開設定で確認したものです。ルールや条件はたびたび変わりますので、公式の案内もあわせてご確認ください。
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