ConvertKitでSPF、DKIM、DMARCを設定する方法

この記事では、メールマーケティングにおけるドメイン認証の重要性を掘り下げ、ConvertKit(コンバートキット)を用いてSPF、DKIM、DMARCを設定する具体的なステップを詳しく解説します。ドメイン認証がメール配信率とセキュリティにどのように影響するかを理解し、ConvertKitのユーザーフレンドリーなツールを活用して、効率的かつ効果的なメールマーケティングキャンペーンを実施するためのガイダンスを提供します。

注:ConvertKitは2024年10月よりKit(キット)に名称変更しました。詳細は以下の記事で解説しました。

はじめに

メールマーケティングは、あなたのビジネスにとって不可欠な要素です。直接的かつ個人的なコミュニケーション手段として、顧客との関係を深め、売上を増加させるための重要なツールとなっています。しかし、メールマーケティングの成功は、メールが正しく受信者のインボックスに届くかどうかに大きく依存しています。ここでドメイン認証の役割が重要になります。

ドメイン認証は、あなたが送信するメールが信頼できるものであることをメールサービスプロバイダー(Gmail、Yahooなど)に伝えるプロセスです。この認証には主にSPF(Sender Policy Framework)、DKIM(DomainKeys Identified Mail)、そしてDMARC(Domain-based Message Authentication, Reporting, and Conformance)が含まれます。これらの技術は、フィッシングやスパム対策を強化し、あなたのメールが受信者の迷惑メールフォルダに振り分けられるリスクを低減します。

以下のGoogleのドキュメントでもドメインを認証することが強く推奨されています。

Googleの公式ドキュメント:メール送信者のガイドライン
https://support.google.com/a/answer/81126

ConvertKitのドメイン認証の方法は非常に簡単です

ConvertKitを使用することには多くのメリットがありますが、特にドメイン認証のプロセスは非常にシンプルです。ConvertKitのプラットフォームでは、これらの認証レコードを簡単に設定し、管理することができます。これにより、メールキャンペーンの配信性が向上し、より多くの顧客と効果的にコミュニケーションを取ることが可能になります。

このブログでは、ConvertKitでのSPF、DKIM、DMARCの設定方法について、ステップバイステップで解説していきます。

ドメイン認証とは何か?

ドメイン認証は、メールのセキュリティと信頼性を保証するための重要なプロセスです。このセクションでは、SPF、DKIM、DMARCという3つの主要なドメイン認証技術について基本的な説明をし、これらがどのようにメールのセキュリティと信頼性に寄与するかを探ります。

SPF(Sender Policy Framework)

SPFは、メール送信者が特定のドメインからメールを送信する権限があるかどうかを検証する技術です。具体的には、ドメインのDNSレコードにメールを送信できるサーバーのリストを公開し、メールサービスプロバイダーがそのリストを参照して、メールが正当な送信源から来ているかを確認します。SPFを設定することで、スパマーがあなたのドメイン名を偽装してメールを送信するのを防ぎ、送信者の信頼性を高めます。

DKIM(DomainKeys Identified Mail)

DKIMは、メールが特定のドメインから本当に送信されたものであることを証明するために、デジタル署名を使用する技術です。送信サーバーがメールに署名を加え、受信サーバーがその署名を検証することで、メールの内容が途中で改ざんされていないことを保証します。DKIMの設定は、メールの真正性を保証し、フィッシング攻撃やメールの改ざんに対する防御を強化します。

DMARC(Domain-based Message Authentication, Reporting, and Conformance)

DMARCは、SPFとDKIMの両方を利用して、メールが適切に認証されているかを検証する技術です。また、メールがこれらの認証を通過しなかった場合の対処方法をメールサービスプロバイダーに指示します。DMARCを利用することで、スパムやフィッシングメールが受信者のインボックスに届くのを防ぎ、さらに認証失敗のレポートを通じてセキュリティを向上させることができます。

これらのドメイン認証技術は、メールマーケティングにおいて非常に重要です。正しい認証が行われていないと、あなたの大切なメールが迷惑メールフォルダに振り分けられたり、送信がブロックされたりする可能性があります。SPF、DKIM、DMARCを適切に設定することで、メールの配信性を高め、顧客との信頼関係を構築することが可能になります。

ConvertKitでのドメイン認証のステップ

メールの配信性を高めるためには、ドメイン認証を正しく設定することが重要です。ConvertKitでは、このプロセスを簡単に行うことができます。以下のステップに従って、あなたのドメインでSPF、DKIM、DMARCを設定しましょう。

ConverKitの公式ドキュメントの内容も併せてご覧ください。
https://help.convertkit.com/en/articles/2502558-verify-your-domain-to-optimize-your-deliverability

ConvertKitダッシュボードでのVerified Sending Domains(VSD)の設定

ConvertKitのダッシュボードにログインします。

右上のアカウント名をクリックし、「Settings」を選択します。

左側のサイドバーから「Email」をクリックします。

「Verified Sending Domains」セクションを見つけ、「Set up your verified sending domain」をクリックします(すでに認証済みのドメインがある場合は「Add a Verified Sending Domain」を選択します)。

送信に使用したいドメイン名を入力し、「Next」をクリックします。注意:サブドメインは使用できません。

そうすると、以下のような情報(TYPE、NAME、VALUE)が表示されますので、それらの文字列をコピペして、あなたがご自身のメール送信ドメインを契約している会社のサイトに行き、「DNSレコード」を3つ追加する必要があります。(CNAMEが2つ、TXTが1つ、で合計3つのDNSレコードを追加してください。)

こちらの情報を使って、「DNSレコード」を追加します。

上記の画像にあるように、

CNAME (SPFの設定)

CNAME (DKIMの設定)

TXT (DMARCの設定)

をそれぞれ行う必要がありますので、合計3つのDNSレコードを追加する必要があります。

以下はXサーバーでのDNSレコードの設定例ですので参考にしてください。

これらのステップを完了すると、あなたのドメインはConvertKitを通じてSPF、DKIM、DMARCを利用してメールを送信する準備が整います。この認証プロセスにより、メールの配信率が大幅に向上し、メールマーケティングの効果を最大限に引き出すことができるでしょう。

設定が正しく行えているかをGmailとYahooメールで確認する方法

この設定が完了したら、実際にメルマガを送ってみましょう。

実際に送信されたメールの中で「認証設定が正しく行われているか?」を確認する方法についてお伝えします。

Gmailで確認する方法

まず自分が送信したメールを開き、右上の…アイコンをクリックし、「メッセージのソースを表示」をクリックします。

そうすると、メールの詳細画面が表示されますので、SPF、DKIM、DMARCが3つとも「PASS」になっっていれば認証設定が正しく行えている証拠です。(設定ミスがあると「FAIL」と表示されてしまいます。)

Yahoo(Japan)メールで確認する方法

Yahooメールでも同じように認証設定を確認することができます。

自分が送信したメールを開き、「From」の下にある「認証 このメールの認証情報」をクリックします。

そうすると、認証の結果が表示されますので、SPF、DKIM、DMARCの3つともPASSになっていればOKです。(設定ミスがあると「FAIL」と表示されてしまいます。)

このようにGmailとYahooメールで実際に自分が送ったメールの認証結果を確認するようにしてくださいね。

設定後の注意点

ドメイン認証設定を完了した後、特に注意すべき点がいくつかあります。これらを理解し、適切に対処することで、メールマーケティングの成果を最大限に引き出すことができます。

一時的なメール開封率の変動

ドメイン認証の設定後、最初の数週間でメールの開封率に変動が生じることがあります。これは、メールサービスプロバイダーが新しい設定を反映し、あなたの送信者の評判を再評価しているためです。以下の点に注意してください:

  • 評価の再計算:新しい認証設定により、メールサービスプロバイダーはあなたの送信者の評判を再計算します。このプロセス中には、一時的に開封率が低下することがあります。
  • 安定化の期間:通常、2〜3週間の間に送信者の評判が安定し、開封率が通常のレベルに戻ります。この期間、積極的にメールを送信し続けることが重要です。

送信者の評判を高めるベストプラクティス

長期的にメールマーケティングの効果を最大化するためには、送信者の評判を高めることが不可欠です。以下は、そのためのベストプラクティスです:

  • 関連性の高いコンテンツを提供:受信者にとって価値のある、関連性の高いコンテンツを提供します。これにより、開封率とエンゲージメントが向上し、送信者の評判が強化されます。
  • エンゲージメントの低い受信者の管理:定期的にエンゲージメントの低い受信者を見直し、必要に応じてメーリングリストから除外します。これにより、受信者の関心に基づいたターゲットを絞ったメール送信が可能になります。
  • 定期的なメール送信:一貫して定期的にメールを送信することで、受信者との関係を維持し、送信者の評判を安定させます。
  • フィードバックへの対応:受信者からのフィードバックに注意を払い、必要に応じてメールキャンペーンの戦略を調整します。

ドメイン認証設定後の注意点を理解し、これらのベストプラクティスを実践することで、メールマーケティングの成功を確実なものにすることができます。

Google Postmaster Toolも導入してメール配信の結果を確認しましょう!

認証の設定が終わったら、Google Postmaster Toolという無料のツールで今回設定した認証の成果や問題点などを監視できますので、以下の記事をご覧いただくことを推奨いたします。

まとめ

この記事を通じて、ドメイン認証の重要性と、ConvertKitを使用した効果的なメールマーケティング戦略の実施方法について詳しく説明しました。最後に、いくつかの重要なポイントとアドバイスを振り返りましょう。

ドメイン認証の重要性

  • 信頼性の向上:SPF、DKIM、DMARCの設定により、あなたのメールは受信者にとってより信頼性が高まります。
  • 配信率の改善:正しいドメイン認証は、メールが迷惑メールフォルダに分類されるリスクを減らし、インボックスへの配信率を高めます。
  • セキュリティの強化:これらの認証は、フィッシングやなりすまし攻撃からあなたとあなたの受信者を保護します。

ConvertKitを使用したメールマーケティングのアドバイス

  • 使いやすさ:ConvertKitは、ユーザーフレンドリーなインターフェースを備えており、ドメイン認証の設定を容易に行えます。
  • 長期的な視点:初期の一時的な変動に動揺せず、継続的なエンゲージメントと品質の高いコンテンツ提供に注力しましょう。

最終的に、ConvertKitでのドメイン認証設定は、あなたのメールマーケティング戦略の成功に不可欠です。正しい設定と継続的なメール配信により、あなたのビジネスは信頼性を高め、より多くの顧客とのコミュニケーションを確立することができます。メールマーケティングは、ターゲットオーディエンスとの関係構築において強力なツールであり、ConvertKitはその実現を支援します。

ConvertKitを使ってメール送信されている方は今回お伝えした設定を行うようにしてくださいね。

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https://convertkit.com/

この記事の内容を解説した動画はこちら

動画で本記事の内容をご覧になりたい方は以下の動画をご覧ください。

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