
Kajabi(カジャビ)では、お客様のサブスク(毎月・毎年の継続課金)や分割払いを、解約せずに一時停止し、あとで再開できます。Kajabiの画面から止められるのは、Stripe(ストライプ)で決済しているサブスクと分割払いです。PayPal(ペイパル)で決済している場合は、PayPalの画面で止めます。止めている間に来る請求は取り消され、あなたが止めた一時停止なら、再開しても課金日(毎回の請求日)は変わりません。画面では「Pause」(一時停止)と表示され、「Cancel」(解約)とは別の操作です。
この記事では、一時停止と再開の手順、お客様が自分で一時停止できるようにする設定、一時停止と解約(キャンセル)の違い、ドリップコンテンツへの影響とアクセス開始日の変え方、お客様への伝え方の注意を、Kajabiを使っている方向けに解説します。
【2026年9月の更新・訂正】この記事は2024年5月に公開したものです。以前は「StripeやPayPalとつながっているので、Kajabiと決済サービスのどちらで止めても、もう一方に伝わる」「再開すると、残りの日数分を使ってから次の請求になる」と説明していましたが、どちらも誤りでした。2026年9月時点のKajabiの公式ヘルプで確かめて、この2点を直し、お客様自身による一時停止、再開日の指定、解約との違い、お客様への伝え方を書き足しました。画面写真と動画は当時のものを残しています。
正しくは、Kajabiの画面から止められるのはStripeで決済しているサブスクと分割払いだけで、PayPalはPayPalの画面で止めます。止めている間の請求は取り消され、あなたが止めた一時停止なら、再開しても課金日は止める前のままです。残りの日数が後ろに回ることはありません。以前の説明をもとにお客様へ案内していた場合は、次の請求日と、講座を見られる期間をあらためてお伝えください。
はじめに
あなたは自分の商品やサービスをサブスクリプションモデルで提供していますか?あるいは、これからサブスク型のビジネスを始めようと考えているでしょうか。
サブスクリプションビジネスを行う上で、お客様からの「一時停止」のリクエストにどう対応するかは重要な課題です。
例えば、お客様から「しばらくの間、サービスを停止したい」という申し出があった場合、あなたはスムーズに対応できるでしょうか?また、一時停止期間中のコンテンツ提供はどうするべきか、悩んだことはありませんか?
そこで本記事では、Kajabi(カジャビ)において、サブスクリプションを一時停止および再開する方法を詳しく解説します。
加えて、ドリップコンテンツ(購入から決めた日数ごとに、順に公開していくコンテンツ)を提供している場合の、一時停止による影響と対処法についても触れていきます。
あわせて、一時停止と解約(キャンセル)の違いや、お客様への伝え方の注意も紹介します。
サブスク型のビジネスを行う上で、一時停止オプションを適切に運用することは欠かせません。顧客満足度を高め、離脱を防ぐためにも、ぜひ参考にしてください。
それでは、Kajabiとサブスクリプション決済システムの連携について見ていきましょう。
決済サービスとの関係(StripeとPayPalで違うこと)
Kajabiを使ってサブスクリプションビジネスを行う際、決済システムとの連携が不可欠です。
Kajabiで継続課金を受けるには、決済サービスをつなぎます。日本の事業者が使えるのは、StripeとPayPalです(Kajabiの自前の決済「Kajabi Payments」は、2026年9月時点で、米国・カナダ・オーストラリア・アラブ首長国連邦・英国・欧州の一部の国の事業者向けで、日本は対象外です)。
このうち、Kajabiの画面から一時停止できるのは、Stripeで決済しているサブスクと分割払いだけです。PayPalで決済しているお客様には、一時停止の項目が出ません。PayPalの場合は、PayPalの管理画面でサブスクを停止(Suspend)し、止めている間に講座を見られないようにしたいなら、Kajabiで閲覧権限(講座を見られる状態)を自分で外します。
また、Stripeの管理画面(ダッシュボード)の側で一時停止した場合に、Kajabiの表示や閲覧権限に反映されるかどうかは、Kajabiの公式ヘルプに書かれていません。Stripeで決済しているなら、一時停止と再開は、公式ヘルプの手順どおりKajabiの画面から行いましょう。
決済サービスごとの違いをまとめると、次のとおりです。
| やること | Stripeで決済 | PayPalで決済 |
|---|---|---|
| 一時停止 | Kajabiの画面から | PayPalで止める。見られなくするなら、Kajabiで閲覧権限を外す |
| 再開 | Kajabiの画面から | PayPalで再開し、Kajabiで閲覧権限を戻す |
| お客様自身の一時停止 | 設定すればできる | できない |
| 解約 | Kajabiか、Stripeの管理画面から | PayPalで解約する(Kajabiで解約したら、PayPal側も確かめる) |
ただし、Kajabiでサブスクの継続課金を受けるには、事前にKajabiとStripeまたはPayPalとのアカウント連携が必須です。まだ連携設定を行っていない場合は、早めに済ませておきましょう。
一時停止したときの閲覧権限には、注意が要ります。画面写真を撮った当時の確認画面には、「一時停止すると、再開するまでこのオファーの閲覧権限も外れる」と書かれていました(写真の例は3回の分割払いです)。
今の公式ヘルプでは、分割払いは閲覧権限を外すかどうかを選べる(Revoke access)とありますが、サブスクの場合については書かれていません。止めたあとは、お客様のページの Purchases タブで、閲覧権限が外れているか(「Access revoked」の表示)を確かめてください。のちほど解説するドリップコンテンツにも関わるので、覚えておきましょう。
以上のように、決済サービスによる違いを押さえたうえで、実際の一時停止方法を見ていきましょう。
Kajabiでサブスクリプションを一時停止する方法
それでは、Kajabiの顧客管理画面からサブスクリプションを一時停止する手順を解説します(Stripeで決済している場合)。
まずは、対象の顧客を特定します。顧客管理画面で、一時停止リクエストのあった顧客を検索しましょう。メールアドレスや名前などで絞り込むことができます。

お客様が見つかったら、そのお客様の詳細ページを開きます(右に出るお客様の情報の上にある「Open full profile」)。「Purchases」(購入履歴)のタブで、一時停止したいサブスクリプションを選択します。

選択したサブスクリプションの詳細画面で、右上の「More Actions」(…の印のメニュー)を開き、「Pause Payments(支払いの一時停止)」を選びます。同じメニューにある「Cancel Payments」は解約なので、押し間違えないようにしましょう。次に、止め方を2つから選びます。
| 止め方 | どうなるか | 向いているとき |
|---|---|---|
| 無期限 | あなたが再開するまで、請求が止まる | 再開の時期がまだ決まっていないとき |
| 日付を指定 | 選んだ日に、自動で請求が再開する。画面に「Resuming on」と出る | お客様と再開日を決めてあるとき |
日付を指定したときは、カレンダーで再開日を選び、確定します。あなたが止めた一時停止は、確定したその時点ですぐに効きます。


※ この記事の画面写真は、2023年4月にこの解説を用意したときのものです。そのうち、お客様の一覧から一時停止・再開までの5枚は、Kajabi公式のチュートリアルのページ(Kajabi Help Center)の動画の画面からの引用で、日本語の説明は私が書き足したものです。今の画面とは、ボタンの名前や場所が違うところがあります(2026年9月時点の手順は、すぐ下にまとめました)。上の確認のポップアップには、当時、「支払いの回収をすぐに止め、再開するまでこのオファーの閲覧権限も外す」「再開しても、課金日は一時停止の前と同じ」と書かれていました。
2026年9月時点の手順をまとめると、次のとおりです。
- ダッシュボードの「Contacts」を開く
- お客様を選び、「Open full profile」を押す
- 「Purchases」タブを開く
- 一時停止したいサブスク(または分割払い)を選ぶ
- 「More Actions」(…)を開く
- 「Pause Payments」を選ぶ
- 「Pause until you manually resume this subscription」(無期限)か、「Pause until a specific date」(日付を指定)を選ぶ
- 日付を指定したときは、カレンダーで再開日を選ぶ
- 確定する
Sales(販売)のサブスクの一覧(Subscriptions)や、分割払いの一覧(Payment Plans)からも、同じように止められます。
止めている間に起きること
- 止めている間に来る請求は取り消されます(Kajabiは請求しません)。
- 課金日は動きません。止める前と同じスケジュールで、請求が再開されます。
- 止めていた期間の分を、あとからまとめて請求することもありません。
- 分割払いの場合、取り消された回は、払った回数に数えません。たとえば6回払いなら、6回払い終わるまで続きます(終わる時期が後ろにずれるだけで、払う総額は減りません)。
- 止めた時点ですでに未払いの請求があると、その請求の再試行(もう一度の引き落とし)は止まりません。止まるのは、止めたあとに来る請求です(Stripeでの止め方は、「お客様が自分で一時停止できるようにする設定」の章の最後で紹介します)。
- 期間を決めたクーポン(例:最初の2か月だけ割引)は、止めている間も期間が進みます。再開したあとに、止めていた月の分が足し戻されることはありません。
- お客様には、止めたときに「User Paused Subscription」、再開したときに「User Resumed Subscription」というメールが届きます(文面は Settings → Email Templates で直せます)。
以上が、Kajabiでサブスクリプションを一時停止する方法です。簡単な操作ですが、顧客対応の質を大きく左右する重要な機能ですので、しっかりマスターしておきたいところです。
次は、一時停止したサブスクリプションを再開する方法について説明しますね。
一時停止したサブスクリプションの再開方法
顧客からサブスクリプションの再開リクエストがあったとき、あなたはスムーズに対応できるでしょうか?
安心してください。一時停止の解除は、停止時と同じくらい簡単です。

先ほどと同様に、顧客管理画面で対象の顧客を見つけ、サブスクリプションの詳細画面を開きます。
一時停止中のサブスクリプションの詳細画面で、「More Actions」(…)を開き、「Resume Payments(支払いの再開)」を押して確定します。日付を指定して止めていた場合も、この操作で予定より早く再開できます。
再開日を変えたいだけなら、止め直す必要はありません。「Resume Payments」を押したあとの画面で「Modify Pause Duration」を押すと、再開日を変えたり、無期限と日付指定を切り替えたりできます。
再開したら、お客様のページの Purchases タブで、閲覧権限が戻っているかも確かめましょう。上の画面のように、商品の横に「Access revoked」と出たままなら、「Resume all products」で戻せます。
ここで、課金サイクルがどうなるかを理解しておくことが大切です。
あなたが止めた一時停止では、再開しても課金日は変わりません。止めていた間に来るはずだった請求は取り消され、再開したあとは、元のスケジュールどおりに次の請求が行われます。
たとえば、毎月1日に請求している月額のサブスクを、5月10日に止めて、6月20日に再開したとします。この場合、6月1日の請求は取り消され、次の請求は元の予定どおり7月1日です。止めていた期間の分を、あとからさかのぼって請求することもありません。
なお、あなたが止めた一時停止はすぐに効くので、この例では、5月1日に払ってもらった月の残り(5月10日〜31日)も、閲覧権限が外れていれば見られなくなります。払ってもらった期間を最後まで見てもらいたいときは、次の請求日(この例では6月1日)の直前に止めるか、お客様自身の一時停止(次の章。支払い済みの期間の終わりから止まる仕組み)を使ってもらいましょう。月の途中で止めるときは、見られなくなる日を、お客様に先に伝えておきましょう。
日付を指定して止めた場合は、その日にKajabiが自動で請求を再開するので、あなたが再開の日を覚えておく必要はありません。ただし、自動で再開する前に、Kajabiからお客様へ事前のお知らせは届きません。再開日と次の請求日は、あなたからお客様に伝えておきましょう。
PayPalで決済している場合は、Kajabiの画面からは再開できません。PayPalでの再開と、Kajabiで閲覧権限を戻すことの両方が要ります。どちらか一方だけだと、「支払いは再開したのに講座が見られない」「講座は見られるのに、支払いが止まったまま」ということが起きます(手順はすぐ下で紹介します)。
PayPalで決済している場合の、止め方と再開のしかた
PayPalで止めるときは、次のように進めます(Kajabiの公式ヘルプに載っている手順です。PayPalの画面は変わることがあります)。
- PayPalのビジネスアカウントにログインする
- 上のメニューの「Activity」(アクティビティ)を開く
- 「All transactions」のメニューから「Subscription payments」を選ぶ
- 対象のサブスクの名前を押し、「Suspend」→「Suspend Profile」で停止する
- 止めている間に講座を見られないようにするなら、Kajabiでお客様の Purchases タブ → オファー →「Revoke all products」→「Yes, revoke access」を押す
再開するときは、PayPalの同じ画面で「Reactivate」→「Reactivate Profile」を押し、Kajabiのお客様のページで「Resume all products」を押します。PayPalで止めたお客様にはタグ(Tags)を付けておくと、再開のときに探しやすくなります(公式ヘルプのすすめです)。
お客様が自分で一時停止できるようにする設定
Kajabiでは、お客様が自分のアカウントの画面から、サブスクを一時停止できるように設定することもできます。「しばらく休みたい」というお客様が、あなたに連絡しなくても、解約の代わりに休めるようにする仕組みです。
使えるのは、Stripeで決済しているサブスクだけです(PayPalのサブスクと、分割払いは対象外)。公式ヘルプには、この機能は少しずつ提供を広げているところで、初期設定はオフとあるので、あなたの画面ではまだ設定の項目が見当たらない場合もあります。
設定のしかた
- ダッシュボードの「Settings」(設定)を開く
- 「Customer Payments」を開く
- 「Enable customers to pause their subscriptions」にチェックを入れる
- (任意)「Set maximum pause duration」に、1回に止められる最長の長さを入れる
- (任意)「Limit the number of times a customer can pause their subscription」に、1年に止められる回数を入れる
- 「Save」で保存する
長さは、請求の間隔で数えます。最長を「2」にすると、月額のサブスクなら2か月、年額なら2年です。この設定はサイト全体に効き、オファーごとには分けられません。月額と年額の両方を売っているなら、長いほう(年額)を考えて決めましょう。
お客様は、ログインしてアイコン → Settings → Billing(支払い)を開き、サブスクの「…」から「Pause subscription」を選びます。お客様が自分で解約できる設定にしている場合は、解約の途中に「Pause instead」(代わりに一時停止)も出ます。あなたも、Customer Subscription & Payments の通知の設定で、お客様が一時停止したときにメールで知らせてもらえます。
あなたが止める場合との違い
| くらべること | あなたが止める | お客様が自分で止める |
|---|---|---|
| 止まり始める時期 | すぐ | 支払い済みの期間が終わってから(それまでは見られる) |
| 対象 | サブスクと分割払い | サブスクだけ |
| 長さ | 好きな日付まで、または無期限 | あなたが決めた最長まで(決めなければ無期限)。月額なら月、年額なら年で数える |
| 止めている間の閲覧 | 分割払いは選べる。サブスクは止めたあと確かめる | 必ず見られなくなる(再開すると戻る) |
| 予定より早く再開したとき | あなたが再開する。課金日は変わらない | その場で請求され、課金日が再開した日に変わる |
日付を決めた一時停止が自動で再開したときは、お客様が止めた場合も、課金日は元のままです。止めている間の請求は、どちらの場合も取り消され、あとから請求されることはありません。
また、Stripeのサブスクで、止める前から未払いの請求があるときは、一時停止してもその請求の再試行は続きます。止めたい場合は、Stripeの管理画面の請求書(Invoices)でその請求書を開き、自動回収(automatic collection)をオフにする方法が、公式ヘルプで案内されています。
一時停止・解約・閲覧権限の取り消しの違い
お客様から「やめたい」「しばらく休みたい」と言われたときに使う操作は、3つあります。似ていますが、お金と閲覧への効き方が違います。
| 操作 | お金(請求) | 講座(閲覧) | 戻せるか |
|---|---|---|---|
| 一時停止 | 止まる(その間の請求は取り消し) | 外れる※ | 再開できる |
| 解約 | 止まる※ | 選んだ時期に見られなくなる | 戻せない(買い直し) |
| 閲覧権限の取り消し | 止まらない | 見られなくなる | 戻せる |
※ 画面での名前は、一時停止が「Pause Payments」、解約が「Cancel Payments」、閲覧権限の取り消しが「Revoke」です。あなたが止める一時停止で閲覧権限を外すかは、分割払いならあなたが選べます。サブスクは公式ヘルプに書かれていないので、止めたあと Purchases タブで確かめてください(お客様自身の一時停止なら外れます)。解約の日を今の請求期間より先の日付にすると、その日までの請求は続きます(くわしくは下の小見出し)。
とくに気をつけたいのは、閲覧権限を取り消しても、請求は止まらないことです。講座を見られなくしたのに、お金だけいただき続けることにならないようにしましょう。また、解約したサブスクは元に戻せません。「しばらく休みたい」というお客様には、解約ではなく一時停止を使います。
お客様のサブスクを解約するとき
解約は、Sales → Payments → Subscriptions で対象のサブスクの「…」(More Actions)を開き、「Cancel Payments」を押して、解約の時期を選びます。
- End of the Current Billing Period:支払い済みの期間の終わりまで見られて、そのあと終わる
- On a Custom Date:選んだ日まで見られる。選んだ日が今の請求期間より先なら、その日までの請求(ちょうど1期間でなければ日割り)は続く
- Cancel Now:すぐに請求が止まり、すぐに見られなくなる
期間の終わりに解約する予約をしたあとで、お客様が「やっぱり続けたい」となったときは、そのサブスクの画面の「…」から「Don’t Cancel Payments」を押すと、解約の予約を取り消せます(請求は元の予定日から続きます)。解約しても返金はされないので、返金するときは別に手続きします。また、解約の前に失敗していた支払いがあると、その再試行は、成功するか回数が尽きるまで続きます。
Stripeで決済している場合は、Stripeの管理画面から解約することもできます。PayPalで決済している場合、公式ヘルプには「PayPalのサブスクはPayPalで解約する」と書かれた記事と、「Kajabiの画面から解約すればPayPalのサブスクも終わる」と書かれた記事があり、書き方が分かれています。Kajabiで解約したときは、PayPalの画面(Sales → Subscriptions)でも、そのサブスクが解約になっているかを確かめておきましょう。PayPalの画面から解約することもできます(Kajabiの公式ヘルプに手順があります)。
お客様が自分で解約できるようにする設定(Settings → Customer Payments の「Enable customers to self-cancel their subscriptions」)もあります。お客様が自分で解約した場合は、今の請求期間の終わりまで見られて、そのあと終わります。
なお、あなた自身のKajabiの契約を一時停止(Park)したり解約したりしても、お客様のサブスクの請求は止まりません。Kajabiを一時停止するときは、先にお客様のサブスクを一時停止しておくよう、公式ヘルプで案内されています(PayPalのサブスクは、PayPalの画面で止めます)。Kajabiを解約するときの手順と、その前に済ませたいことは、「【KJ解説その95】Kajabiの解約(Cancel subscription)とプラン変更」で解説しています。
一時停止と解約の違いを押さえたところで、次はドリップコンテンツへの影響について見ていきましょう。
サブスクリプション停止とドリップコンテンツの関係
サブスクリプションの一時停止は、ドリップコンテンツの提供にも影響を与えます。
ドリップコンテンツとは、事前に設定されたスケジュールに沿って、コンテンツを順次公開していく機能のことを指します。たとえば、「購入から3日後に動画Aを公開、10日後に動画Bを公開」といった具合です。
この機能を使うことで、顧客を長期間にわたって引き付けることができるため、サブスクリプションビジネスと相性のよい機能です。
ただし、一時停止で閲覧権限が外れていると、止めている間は、そのサブスクの講座を見られません。
具体的には、止めている間は、ドリップで公開される予定だったレッスンだけでなく、すでに公開されていたレッスンにもアクセスできなくなります。
では、再開後はどうなるのでしょうか?
再開して閲覧権限が戻れば、止める前に見られたレッスンは、また見られるようになります(お客様自身の一時停止なら、再開すると閲覧も戻ると公式ヘルプにあります)。
次に、まだ公開されていなかったレッスンです。ドリップの日数は、アクセス開始日(初期設定では、お客様が購入した日か、あなたが付与した日)から数えます。日数は1〜731日の間で決められます。
一方で、一時停止をしたときに、この日数の数え方がどうなるか(止めていた日数の分だけ公開が後ろにずれるのか、止めている間も数え続けるのか)は、2026年9月時点のKajabiの公式ヘルプには書かれていません。
そのため、止めていた期間が長いときに公開の予定がどう動くかは、テスト用のお客様で確かめてから、お客様に案内するのが安心です。予定を合わせたいときは、次の章で紹介する「アクセス開始日」の変更で調整できます。
この点を踏まえ、ドリップコンテンツを設計する際は一時停止の可能性も考慮しておく必要があるでしょう。
さて、ここまでは通常の運用の話でしたが、次は少し応用的なテクニックをお伝えしますね。
応用テクニック:お客様のアクセス開始日(講座の参加日)を変更する
ここからは、Kajabiのより高度な設定について紹介します。
先ほど、ドリップコンテンツの公開スケジュールはアクセス開始日(ふつうは購入した日)から数えると説明しました。
実は、Kajabi上ではこのアクセス開始日を、お客様ごとに手動で変更することが可能です(公式ヘルプでの名前は「Edit access start date」)。変えても、支払いの予定には影響しません。
どういうことかというと、あなたの判断でお客様のアクセス開始日を遡らせたり、先に進めたりできるのです。
この設定を変更すれば、顧客ごとにドリップコンテンツの公開タイミングを調整できるようになります。


2026年9月時点の手順は、Contacts → All Contacts → お客様を検索して選ぶ →「Open Full Profile」→「Purchases」タブ → 変えたいオファーの「More Info」→「…」→「Edit access start date」です。アクセス開始日を、いちばん遅く公開するレッスンの日数よりも前の日付にすると、ドリップのレッスンをまとめて公開できます(たとえば、最後のレッスンが「60日後に公開」なら、61日以上前の日付にします)。
たとえば、あるサブスクリプションの解約と再入会が頻繁に行われるケースを考えてみましょう。
Kajabiでは、サブスクを解約して同じ商品を買い直すと、アクセス開始日は買い直した日になり、ドリップも最初から数え直しになります(公式ヘルプ)。
その場合、解約時点のドリップコンテンツの進捗を再入会後も引き継ぎたいと思うかもしれません。
そんなとき、このアクセス開始日の変更が役立ちます。
再入会手続き後、アクセス開始日を解約前の日付に戻せば、ドリップコンテンツの公開状況もそれに応じて調整されるのです。
ただし、この設定変更は顧客にとって予想外の動作になる可能性があります。
アクセス開始日を大幅に遡らせれば、本来まだ公開されていないはずのコンテンツにアクセスできてしまうかもしれません。
反対に、アクセス開始日を先に進めれば、既に視聴したコンテンツが突如非公開になるといったこともありえます。
したがって、この機能は慎重に使う必要があることを覚えておきましょう。
顧客の期待を裏切らないよう、アクセス開始日の変更はあくまで例外的な対応と位置づけるのが賢明だと言えます。
お客様への伝え方と、申し込みの画面に書いておくこと
一時停止や解約は、お客様のお金と、講座を見られる期間に関わります。あとで「聞いていなかった」とならないよう、次のことを伝えておきましょう。
- いつから止まるか(あなたが止めるならすぐ。お客様自身の一時停止なら、支払い済みの期間の終わりから)
- 止めている間は、講座を見られなくなるか
- いつ再開し、次の請求はいつか(自動で再開する前に、Kajabiからのお知らせは届きません)
- PayPalで払っているお客様は、自分で一時停止できないこと(止めたいときは、あなたに連絡してもらう)
- お客様が自分で解約・一時停止できる設定にしているなら、手続きはブラウザで行うこと(Kajabiのスマホアプリや、あなたのブランドのアプリからはできません)
お客様に届く自動メール(User Paused Subscription など)は、Settings → Email Templates で文面を直せます。お客様が自分で解約するときに出るメッセージと解約の理由は、サイトの言語を日本語にしても自動では訳されないので、日本語で書いておきましょう。
また、日本でネットを通じてサブスクを売るときは、特定商取引法(通信販売などのルールを定めた法律)で、申し込みボタンのある画面(最終確認画面)に、分量(サブスクなら提供の期間や回数)、価格、支払いの時期と方法、提供の時期、解約の条件と方法などを表示することが決められています(12条の6。はっきりわかるリンク先に書く形でもよいのですが、解約の方法を電話だけにするなどの制限は、その画面に直接書きます)。
消費者庁のガイドラインでは、期限のない契約や自動で更新される契約はそのことを、解約の申し出に期限があるならその期限も、はっきり書くよう求めています。条件があるのに「いつでも解約OK」と大きく書くと、誤解させる表示になるおそれがあります。
解約の代わりに一時停止を案内するのは、お客様の選択肢が増えるのでよいことです。ただし、解約を思いとどまらせるために、解約の条件などについて事実と違うことを伝えるのは、同じ法律で禁じられています(13条の2)。Kajabiの公式ヘルプも、お客様が自分で解約できることを求める地域や、二段階の解約の手続きを認めない地域があるので、先に確かめるよう注意しています。ここでの説明は一般的なもので、法律の相談に代わるものではありません。
さあ、Kajabiにおけるサブスクリプションの一時停止と再開、そしてドリップコンテンツについて、一通り解説してきました。
最後に、本記事のポイントを振り返ってみましょう。
まとめ
本記事では、Kajabiを使ったサブスクリプションビジネスにおける、一時停止と再開の運用方法について詳しく解説してきました。
ポイントは以下の4つです。
- Kajabiの画面から一時停止・再開できるのは、Stripeで決済しているサブスクと分割払い。PayPalはPayPalで止め、閲覧権限はKajabiで外す・戻す。
- あなたが止めた一時停止はすぐに効き、止めている間の請求は取り消される。再開しても課金日は変わらない。お客様自身の一時停止は、支払い済みの期間の終わりから止まる。
- 解約は元に戻せない。閲覧権限の取り消しでは、請求は止まらない。休みたいお客様には一時停止を使う。
- ドリップはアクセス開始日から数える。一時停止で数え方がどうなるかは公式ヘルプに書かれていないので、テストで確かめ、必要ならアクセス開始日で調整する。
これらを理解し、適切に運用することが、顧客満足度の向上につながります。
一時停止の選択肢があれば、「しばらく休みたい」というお客様に、解約以外の道を用意できます。
解約すると、続けるにはもう一度買っていただく必要がありますが、一時停止なら、同じサブスクのまま再開できます。
Kajabiでサブスクリプションを運営するときは、ぜひこれらの知識を活かして、顧客に寄り添った柔軟な運営を心がけてくださいね。
この記事の解説動画はこちら
※ 解説動画は2023年4月に公開したもので、画面と説明は当時のものです。PayPalの一時停止や、再開したときの課金日などは、この記事の本文(2026年9月の公式ヘルプに合わせて訂正ずみ)をご覧ください。
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この記事の手順・仕様・画面の名前は、2026年9月25日に、Kajabiの公式ヘルプ(お客様のサブスクの一時停止、お客様自身による一時停止、解約、閲覧権限の取り消し、アクセス開始日、ドリップの各記事)で確認したものです。法律の説明は、同じ日に、e-Gov法令検索(特定商取引法)と消費者庁のガイドラインで確認しました。画面や条件はたびたび変わりますので、実際の画面と公式の案内を見比べながら進めてください。
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