
他社のGoogle広告を見たいときは、Google公式の無料ツール「広告の透明性について」を使います。英語では Ads Transparency Center といい、日本語で「広告の透明性センター」と呼ばれることもあります。呼び方が違うだけで、どちらかが廃止されたわけではありません。広告主名やWebサイトから、Google検索・ディスプレイ・YouTubeなどに出ている広告を無料で調べられます。この記事は2026年9月時点の情報に更新しました。2024年からは、広告費を負担している「支払人の名前」の表示(2025年5月)や、AIで作った広告かどうかの開示(2026年7月)が加わっています。まずは公式サイトを開き、気になる広告主を1社検索してみましょう。
最短の手順:広告主名またはWebサイトで検索 → 広告主を選ぶ → 地域・期間を絞る → 広告を開く。この記事では、見つからないときの確認点と、自分の広告づくりに活かす見方も解説します。
他社の広告を見る前に知っておきたいこと
YouTubeを見ていて「さっきの広告をもう一度見たい」と思ったことはありませんか? 「広告の透明性について」は、広告主やその広告を調べるためのGoogle公式ツールです。弊社でも、海外の広告事例をリサーチするときに参考にしています。
ただし、広告が掲載されているだけで「売れている広告」とは判断できません。広告費、クリック率、成約率、利益がわかる競合分析ツールではありません。表現のヒントを集め、自分の商品で試す仮説を作るために使いましょう。
「広告の透明性について」とは?

他社が配信しているGoogle広告を確認できる「Google広告の透明性について」のサイトはこちら
https://adstransparency.google.com/
機能の概要
「広告の透明性について」は、他社が配信しているGoogle広告やYouTube広告を簡単に閲覧できるツールです。この機能を使えば、競合他社や業界のリーダーがどのような広告戦略を展開しているかを、誰でも無料で確認することができます。
特徴:
- 広告主名やWebサイトで広告を検索可能
- テキスト・画像・動画などの広告を確認できる
- 国別の広告配信状況も把握可能
「広告の透明性について」の使い方
アクセス方法
「広告の透明性について」は、Googleアカウントにログインしなくても、誰でも無料で使えます。Google広告のアカウントを持っていなくても問題ありません。日本語で開きたいときは、アドレスの末尾に「?hl=ja」を付けて https://adstransparency.google.com/?hl=ja にアクセスしてください。手順は次のとおりです。
「Google広告の透明性について」のサイトはこちら
https://adstransparency.google.com/

- ブラウザで「Google広告の透明性」ページを開きます。
- 検索欄に広告主名またはWebサイトを入力し、目的の広告主を選びます。
- 地域・期間を絞り、気になる広告を開きます。
広告主の一覧から目的の企業を選んで、広告内容を確認します。掲載している操作画像は2024年7月時点のものです。画面の配置や表記が変わっている場合は、現在の画面に表示される項目を確認してください。
検索のコツ
はじめに、ひとつ大事な前提をお伝えします。ここで検索できるのは、広告主の名前かWebサイト(ドメイン)だけです。「ダイエット 講座」のような検索キーワードや、広告文そのもので探すことはできません。まずは競合の会社名か、そのサイトのドメイン(例:example.co.jp)を手元に用意してから開いてください。キーワードで検索できると思っていると、0件の結果を見て「この会社は広告を出していない」と早合点してしまいます。
そのうえで、効果的に情報を得るためには、以下のポイントを押さえましょう:

- 正確な企業名を使用する:
例えば、「ヒルトル」のように、正確な名前で検索すると、より的確な結果が得られます。
- 複数の表記を試す:
日本語と英語、略称と正式名称を試してみましょう。名前で見つからないときはWebサイトでも検索し、地域・期間の絞り込みを広げます。ブランド名と広告主名が異なる場合もあるため、検索結果がないだけで「広告を出していない」とは断定しないでください。
- 定期的にチェックする:
広告は頻繁に更新されるため、定期的に確認することで、競合の最新の戦略を把握できます。ただし、このページの掲載はリアルタイムではありません。配信が始まった広告がページに反映されるまでには時間差があり、どのくらいかかるかをGoogleは公表していません。「今は載っていない=配信していない」とは考えないでください。
表示される情報の見方
検索結果には、以下のような情報が表示されます:
- 広告の種類:
テキスト・画像・動画などの形式を確認できます。
- 広告のコンテンツ:
テキスト広告の場合は文章、動画広告の場合は動画を直接確認できます。
なお、Google検索・YouTube・Discoverで実際に流れている広告については、2026年7月から、広告の三点リーダーや「i」アイコンから開く「マイ アド センター」に、その広告が生成AIで作られたのか、AIで手を加えられたのかを示す項目(英語表記:How this ad was made)が加わりました。競合がAIでクリエイティブを量産しているかどうかの手がかりになります。この項目が「広告の透明性について」のページ側にも出るかどうか、また日本語画面での正式な表示名は確認できていませんので、お使いの画面でご確認ください。
- 配信期間:
広告に表示される掲載日や最終表示日を確認します。長く掲載されているように見えても、連続配信や高い成果を証明するものではありません。また、過去の広告がいつまでも残るわけではありません。Googleも「過去の一定の期間に配信された」広告を掲載するとだけ説明していて、保存される期間の具体的な数値は公表していません。参考になる事例は、見つけたその場でスクリーンショットやメモとして手元に残しておくことをおすすめします。
- ターゲット国:
選択した地域で掲載された広告を確認できます。開示される情報は地域によって異なり、すべての国で詳細なターゲティング条件までわかるわけではありません。
- 広告主の情報:
広告主の名前の近くには、所在地(国)と「確認済み」「未確認」のバッジが表示されます。Googleの「広告主様の適格性確認」を終えた広告主は正式名称や商標名が、まだ確認を受けていない広告主はお支払いプロファイルに登録された名前が表示されます。どちらの広告主もこのページに載りますので、似た社名が並んだときは、ここを見て目的の会社かどうかを確かめてください。
- 支払人の名前:
2025年5月から加わった項目です。適格性確認が終わっている広告主で、広告主の名前と支払人の名前が違う場合に、お支払いプロファイルに登録された名前が「支払人の名前」として表示されます。代理店や関連会社が広告費を負担している可能性を見分ける手がかりになります。
これらの情報を注意深く分析することで、競合他社の広告戦略について多くのことを学ぶことができます。例えば:
- どのようなメッセージを使っているか
- どの季節に特定の広告を出しているか
- 国際展開の状況はどうか
これらの洞察は、あなた自身の広告戦略を立てる際の貴重な参考資料となるでしょう。
次のセクションでは、この機能を使って実際にどのように競合分析を行い、自社の戦略に活かすかについて、具体的な例を挙げて説明していきます。
活用事例:他社の広告戦略から学ぶ
「広告の透明性について」を使えば、競合他社の広告戦略から多くを学ぶことができます。ここでは、具体的な活用事例を見ていきましょう。

テキスト広告の分析
テキスト広告は、限られた文字数で効果的にメッセージを伝える必要があります。以下のポイントに注目してみましょう:
- キーワードの使い方:
広告文にどのような言葉を使っているかをチェックします。ここで見えるのは広告に書かれた表現であり、広告主が入札している検索キーワードの一覧ではありません。また、いまの検索広告は、登録した見出しと説明文をGoogleが自動で組み合わせて表示する形が基本です。2026年からは、文面そのものをGoogleが自動で調整する設定(検索キャンペーン向けAI最大化設定)も広がっています。ここで見えるのは、実際に配信された組み合わせの一例であって、その広告主がいつも同じ広告文を出しているわけではない、と考えて読んでください。
- 見出しの工夫:
効果的な見出しは、クリック率を大きく左右します。競合他社の見出しから、注目を集めるテクニックを学びましょう。
- CTAの表現:
Call To Action(行動喚起)の表現方法を観察します。どのような言葉遣いが顧客の行動を促すのに効果的か、ヒントが得られるでしょう。
動画広告の分析
動画広告は、より豊かな表現が可能です。以下の点に着目してみてください:
- 冒頭5秒の構成:
スキップ可能なインストリーム広告では、今も最初の5秒が重要です。競合他社がどのように視聴者の興味を引き付けているか、観察してみましょう。あわせて2026年現在は「YouTube ショート広告」がGoogle公式の動画広告フォーマットとして独立して扱われるようになり、縦型(9:16)の事例が増えています。縦型の広告を見るときは、「5秒でつかめているか」だけでなく「10秒見てもらえる流れになっているか」もあわせて観察してみてください。
- ストーリーテリングの手法:
短い時間でどのようにブランドストーリーを伝えているか、参考になるポイントがあるはずです。
- 音楽やビジュアルの使い方:
効果的なBGMや画像の使用方法から、自社の動画制作のヒントを得ることができます。
参考になる動画が見つかったら、冒頭の問いかけ → 商品を紹介する理由 → 最後に促す行動を自分の言葉でメモしてみてください。制作に進む方は、YouTube広告に最適な動画を作るための5つのルールも合わせて読むと、リサーチを構成案に変えやすくなります。
なお、YouTubeで申し込みや購入につなげる広告の出し方は、2024年から変わりました。当時の「動画アクション キャンペーン」は新しく作れなくなり、2026年前半に「デマンド ジェネレーション」というキャンペーンへの移行が完了しています(Google広告ヘルプ/確認日:2026年9月19日)。実際に出稿するときは、キャンペーンの種類でこの「デマンド ジェネレーション」を選ぶことになります。画面の項目名は変わることがありますので、作成画面の表示に合わせてください。
海外企業の広告戦略チェック
グローバル展開を考えている場合、海外企業の広告戦略は特に参考になります:
- 言語や文化の違いへの対応:
同じブランドが異なる国でどのようにメッセージを調整しているか、観察してみましょう。
- 地域別のアプローチ:
特定の国や地域に向けて、どのような独自のキャンペーンを展開しているか、チェックしてみてください。地域の絞り込みでEU加盟国を選ぶと、EUの法律(デジタルサービス法)への対応として、ターゲティングに関する情報、その広告が表示されたユーザーの数、広告のテーマを表すラベルまで表示されます。日本を選んだときには出てこない情報ですので、海外の事例を調べるときは、一度EUの国でも開いてみてください。
- グローバルトレンドの把握:
世界的に有名なブランドの広告を見ることで、国際的なマーケティングトレンドを把握できます。
これらの分析を通じて、あなたは自社の広告戦略をより効果的に、そして競争力のあるものに改善することができるでしょう。
次のセクションでは、この機能を使用する際の注意点と、得られた洞察を自社の戦略に反映させる方法について説明します。
注意点とベストプラクティス
なぜ広告の透明性が大切なのか
そもそも、誰でも他社の広告を見られる仕組みがあるのは、次の3つの理由からです。
- 信頼性:どんな広告が配信されているかを誰でも確認できることが、広告主と読者の信頼につながります。
- 公平な競争環境:すべての広告主が同じルールで競争できるようになります。
- 学習と改善:他社の広告から業界の傾向や効果のある伝え方を学べます。広告予算が限られている中小企業や個人事業主ほど、貴重な情報源になります。
そのうえで、使うときに気をつけたい点をお伝えします。
倫理的な利用について
- 著作権の尊重:
他社の広告内容をそのままコピーしないようにしましょう。アイデアを参考にするのは構いませんが、直接的な模倣は避けてください。
- 公正な競争:
この機能は学習と改善のためのものです。競合を不当に批判したり、ネガティブキャンペーンに利用したりすることは避けましょう。
- プライバシーへの配慮:
個人情報や機密情報が含まれている可能性がある広告には特に注意が必要です。そのような情報の取り扱いには十分気をつけましょう。
自社の広告戦略への反映方法
- 業界トレンドの把握:
複数の競合他社の広告を分析することで、業界全体のトレンドを把握できます。これを自社の戦略立案に活かしましょう。
- 差別化ポイントの発見:
競合の広告を見ることで、逆に自社の強みや独自性が明確になることがあります。これを自社の広告メッセージに反映させましょう。
- A/Bテストのアイデア:
競合他社が異なるタイプの広告を出している場合、それらを参考に自社のA/Bテストのアイデアを生み出すことができます。
- 季節性の活用:
競合他社がどのように季節やイベントに合わせて広告を変更しているかを観察し、自社の広告計画に取り入れましょう。
- 長期的な戦略立案:
競合他社の広告を定期的にチェックすることで、長期的な戦略の変化を把握できます。これを自社の中長期計画に活かしましょう。
- クリエイティブの改善:
効果的だと思われる表現やデザインのエッセンスを学び、自社の広告クリエイティブの質を高めていきましょう。
- 読み手についての仮説づくり:
誰のどんな悩みに向けた広告なのか、文章や映像から仮説を立てます。実際の配信設定と同じとは限らないので、自社の顧客データと照らし合わせて検討しましょう。
「広告の透明性について」を賢く活用することで、あなたの広告戦略は大きく進化する可能性があります。ただし、最終的には自社の独自性を失わないよう注意しながら、得られた洞察を自社の文脈に合わせて適用することが成功の鍵となります。
次のセクションでは、これまでの内容をまとめ、効果的な広告戦略構築に向けた次のステップをご紹介します。
まとめ:効果的な広告戦略構築のために
「広告の透明性について」は、あなたのデジタルマーケティング戦略を飛躍的に向上させる可能性を秘めています。ここで、本記事の重要ポイントを振り返りましょう:
- 他社の広告から学ぶ重要性:
競合分析は、効果的な広告戦略を構築する上で欠かせません。
- 透明性機能の意義:
この機能により、業界のトレンドや効果的な戦略を簡単に把握できます。
- 使い方のコツ:
正確な企業名での検索や定期的なチェックが重要です。
- 分析のポイント:
テキスト広告、動画広告、海外企業の戦略など、様々な角度からの分析が可能です。
- 倫理的な利用:
著作権を尊重し、公正な競争を心がけましょう。
- 自社戦略への反映:
差別化ポイントの発見やA/Bテストのアイデア創出など、様々な形で活用できます。
重要なのは、この機能を単なる「のぞき見ツール」としてではなく、自社の成長のための「学習ツール」として活用することです。他社の成功事例から学びつつ、あなた自身のブランドの独自性を失わないバランスが大切です。
デジタル広告の世界は常に変化しています。この透明性機能を活用し、継続的に学び、適応し、改善していく姿勢が、長期的な成功につながるでしょう。
リサーチした事例を、自分の動画の構成に変える
他社の広告をたくさん見るだけでは、自分の動画は完成しません。まずは1本を選び、「誰に、何を伝え、どんな行動を促すか」を書き出してみてください。広告から販売ページへ進んだ方に、商品価値をどう伝えるかも合わせて考えておきましょう。
商品やサービスを動画で説明する流れを学びたい方へ、無料電子書籍「VSLシークレッツ」をご用意しています。広告そのもののリサーチから一歩進み、販売につなげる動画の構成を考える際に役立ててください。
機能と開示情報の詳細は、Google公式ヘルプ「広告の透明性について」でご確認ください。なお、Ads Transparency Center の提供開始を知らせたGoogleの公式ブログ記事は2023年のもので、そのあとに加わった「支払人の名前」の表示(2025年5月)や、AIで作った広告についての開示(2026年7月)は含まれていません。
この記事の手順と名称は、2026年9月19日にGoogleの広告ポリシー ヘルプで確認したものです。画面はたびたび変わりますので、実際の画面と見比べながら進めてください。
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