
追記(2026年9月):この記事は2024年5月に書いたものです。2026年9月に内容を確認したところ、生成AIにYouTube広告のシナリオを書いてもらうやり方(6つの情報を伝える考え方)は、今もそのまま使えます。ただし、大きく分けて4つ、時点を分けてお読みいただきたい点があります。ひとつ目は記事に出てくるAIのモデル名です。当時使っていた Claude 3 Opus は、今のClaudeのラインナップには残っていません。ふたつ目は記事に出てくる広告の数字です。いずれも2024年5月時点の私の実績で、今の広告費の相場を示すものではありません。
3つ目は広告の枠組みの名前です。当時、YouTubeでコンバージョンを狙うときに使われていた「動画アクション キャンペーン」という枠は、Googleの公式ページによると2026年前半にすべて「デマンド ジェネレーション」へのアップグレードが完了しました(公式ヘルプの中に「2026年4月まで」と「2026年5月まで」の2つの書き方が残っているため、ここでは「2026年前半」としています)。シナリオの作り方そのものは変わりませんが、広告の管理画面に出てくる名前は当時と違っています。もうひとつ、デマンド ジェネレーションは当時の枠と違い、YouTubeだけでなくDiscover・Gmail・マップ・Googleディスプレイネットワークにも配信されます。YouTubeだけに出したいときは、広告グループの設定にある[チャネル]で配信先を絞ってください。
4つ目は広告のルールです。2024年以降、決まりが増えています。とくに2026年7月から、AIで作った(またはAIで手を加えた)画像広告と動画広告のクリエイティブには、AIで作ったことがわかる表示が求められるようになりました。この記事でご紹介するのは台本を書いてもらう方法なので、そのままでは対象になりませんが、映像づくりまでAIに任せる場合は関係してきます。くわしくは本文の中でお伝えします。
YouTube広告で成果を出すために必要不可欠な、効果的な動画シナリオの作成。しかし、それには多くの時間と労力がかかります。そこで、生成AIを活用したYouTube広告シナリオの作成方法に注目が集まっています。本記事では、生成AIを使ったシナリオ作成の具体的な手順と、その効果を実例を交えて解説します。生成AIを活用することで、シナリオ作りの時間と労力を大きく減らせることがわかります。広告のルールに触れそうな表現も、プロンプトで具体的に指示しておけば避けやすくなります。効率的なYouTube広告運用を目指す方は、ぜひ本記事を参考に、生成AIの活用を検討してみてください。(記事の数字とAIのモデル名は、いずれも2024年5月時点のものです。)
はじめに
YouTubeは世界最大の動画共有プラットフォームであり、広告主にとって非常に魅力的な広告配信先です。しかし、YouTube広告で成果を出すためには、視聴者の心を掴み、強いインパクトを与える動画シナリオが不可欠です。
ここで問題になるのが、YouTube広告の動画シナリオ作成に時間がかかってしまうという点です。高品質な動画シナリオを作るためには、視聴者の心理を理解し、適切な訴求方法を考える必要があります。これには多くの労力と時間が必要となります。
しかし、生成AIを活用することで、YouTube広告の動画シナリオ作成を大幅に効率化することができます。生成AIは膨大なデータから学習し、人間のような自然な文章を生成することができます。また、複数のバリエーションを短時間で作成できるため、時間を大幅に節約できます。
本記事では、私が実際に使用している生成AIを活用したYouTube広告の動画シナリオ作成方法について解説します。この方法を使えば、あなたも短時間で質の高い動画シナリオを作成し、YouTube広告で成果を出すことができるでしょう。
次の章では、生成AIを使ったYouTube広告シナリオ作成で私が実際に上げた成果について、具体的な数字を交えてお伝えします。
生成AIを使ったYouTube広告シナリオ作成の実績
私は2020年頃からYouTube広告に取り組んでおり、動画を使ったウェブ広告を活用することで大きな成果を上げることができました。なお、この章でご紹介する数字は、いずれもこの記事を書いた2024年5月時点のものです。
具体的な数字を挙げると、これまでYouTube広告を使って累計1万人以上の見込み客を集客することに成功しました。これは、私の会社の広告アカウントデータを集計した結果です。(文字が小さいので拡大してご覧ください。)

また、1コンバージョンあたりの広告コストを1,000円以下に抑えることができました。通常、WEB広告では見込み顧客を獲得するための1コンバージョンあたり数千円かかることもありますが、生成AIを使って最適な動画シナリオを作成することで、コストを大幅に削減することができたのです。
なお2026年9月時点のデマンド ジェネレーションでは、「目標アクション単価」という入札方法を使う場合に限り、公式ヘルプが1日の予算を目標アクション単価の10倍以上にすることをすすめています。たとえば1件1,000円で獲得したいなら、1日の予算は1万円以上が目安ということになります。これは必ず守らなければならない決まりではなく、Googleの自動入札が学習しやすくなるようにという目安です。
このように、生成AIを活用したYouTube広告シナリオ作成は、集客力の向上とコスト削減の両方を実現できる非常に効果的な方法だと言えます。
しかし、YouTube広告で成果を出すためには、動画シナリオ作成だけでなく、動画広告の審査に通過させる必要があります。YouTube広告には、通常のGoogle広告のルールに加えて、YouTubeならではの決まりがあります。そのため、書き方によっては審査に通らないことがあります。とはいえ、あらかじめ決まりに目を通しておけば、多くの場合は問題なく審査を通過できます。
次の章では、YouTube広告の動画を作るために必要な2つのステップについて解説します。特に、動画シナリオ作成と動画審査への対策について詳しく説明しますので、ぜひ参考にしてください。
YouTube広告の動画を作るために必要な2つのステップ
YouTube広告で成果を出すためには、以下の2つのステップを踏む必要があります。
ステップ1:YouTube広告の動画シナリオを作成する
ステップ2:YouTube動画の審査に通過させる
まず、ステップ1のYouTube広告の動画シナリオ作成では、視聴者の興味を引き、広告の目的を達成するためのストーリーを考える必要があります。動画シナリオは、広告の根幹となる部分であり、十分な時間をかけて作成する必要があります。
次に、ステップ2のYouTube動画の審査への対策が重要です。YouTube広告には、通常のGoogle広告のルールに加えて、YouTubeならではの決まりがあります。そのため、書き方によっては審査に通らないことがあります。動画シナリオを作成する際は、この決まりを理解し、違反しないように注意してください。なかでも台本の書き方に直接効いてくるのが「YouTube および Discover フィードの広告要件」です。台本を書く前に、まずこのページに目を通しておくことをおすすめします(Google広告のポリシー ヘルプ「YouTube および Discover フィードの広告要件」/確認日:2026年9月19日)。
ここで問題になるのが、従来のYouTube広告動画作成の課題です。
- 動画シナリオ作成に時間がかかる
- YouTube広告の審査に通過できない
動画シナリオ作成には多くの時間と労力が必要となります。また、審査に通過できなければ、せっかく作成した動画シナリオが無駄になってしまいます。
これらの課題を解決するために、生成AIを活用したYouTube広告シナリオ作成方法が効果的です。生成AIを使えば、短時間で質の高い動画シナリオを作成できます。使いたくない言い回しをあらかじめ指示しておけば、決まりに沿った台本を短い時間で用意できます。ただし、AIに任せておけば審査に通る、というわけではありません。最後はご自身の目で確認してください。
AIで作った映像には、AIで作ったことがわかる表示が必要です
ひとつ補足があります。2026年7月から、Googleは、AIで作った(またはAIで手を加えた)画像広告と動画広告のクリエイティブについて、AIで作ったことがわかる表示(文字または目に見えるラベル)を求めるようになりました。公式ページでは、この決まりの理由として欧州連合・インド・ニューヨークのAIに関する規制が挙げられています(日本は挙げられていません)。ただしGoogleは「必要に応じて法的ガイダンスを求めてください」とも書き添えています(Google広告のポリシー ヘルプ/確認日:2026年9月19日)。
この記事でご紹介しているのは、あくまで台本(シナリオ)を生成AIに書いてもらう方法です。台本をもとにあなたが撮影・編集した動画は、この表示の対象にはなりません。いっぽう、映像そのものをAIで作ったり、AIで大きく手を加えたりした場合は対象になります。その場合は、クリエイティブの中にAIで作ったことがわかる表示を入れるか、Google広告の「AIラベル設定」から申告してください。
次の章では、実際に生成AIを使ってYouTube広告シナリオを作成する方法について、具体的な手順を説明します。
生成AIを使ってYouTube広告シナリオを最速で作成する方法
生成AIを使ってYouTube広告シナリオを作成する際には、以下の6つの情報を生成AIに伝える必要があります。

- 背景情報を生成AIに伝える
- 生成AIの役割を明確にする
- 具体的な依頼内容を生成AIに指示する
- 資料1:コンテンツ
- 資料2:フレームワーク
- 資料3:スワイプファイル
まず、背景情報を生成AIに伝えることが重要です。生成AIに自社のビジネスモデルや商品・サービスの特徴、ターゲット顧客などの情報を詳しく伝えることで、より適切な動画シナリオを作成してもらうことができます。
次に、生成AIの役割を明確にする必要があります。生成AIにYouTube広告シナリオのライターとしての役割を与え、求めるライティングのスタイルやトーンを指定します。
そして、具体的な依頼内容を生成AIに指示します。動画シナリオの目的や、盛り込むべき要素、文字数の目安などを明確に伝えることが大切です。とくに大事なのが「長さ(尺)」と「画面の向き」です。2026年9月時点のデマンド ジェネレーションでは、動画は10〜60秒が推奨とされています。また、動画は最低でも5秒必要で、10秒未満の動画はYouTubeのインストリーム(動画の再生前や再生中に流れる枠)では配信できません。ですから、プロンプトには「30秒版」「60秒版」のように長さを指定し、スマホで見る縦向きなのか、パソコンやテレビで見る横向きなのかも伝えておくと、そのまま撮影に使える台本が出てきます。

これらの情報を生成AIに的確に伝えることで、あなたが指示した条件に沿った動画シナリオを、短い時間で用意してもらうことができます。広告のルールに触れそうな言い回しは、プロンプトの中で「この言葉は使わないでください」と具体的に伝えておくのがコツです。
次の章では、実際に生成AIとやり取りをしながらYouTube広告シナリオを作成するデモンストレーションをご紹介します。
生成AIにYouTube広告シナリオを書いてもらうデモンストレーション
それでは、実際に生成AIを使ってYouTube広告シナリオを作成する過程の一部をご覧ください。
まず、プロンプトの設定を行います。プロンプトとは、生成AIに与える指示や情報のことです。先ほどご紹介した6つの情報(背景情報、役割、依頼内容、そして資料3点=コンテンツ・フレームワーク・スワイプファイル)を、まとめてプロンプトに含めます。
生成AIは、ChatGPTでもClaudeでもGeminiでも、あなたが好きな生成AIを使えばOKです。私はこの記事を書いた2024年5月ごろは、Claude 3 Opus の回答精度が気に入って使っていました。2026年9月時点のClaudeは、Fable 5.1・Opus 5・Sonnet 5・Haiku 4.5 という別のモデルに入れ替わっています。モデルの世代は入れ替わりが速いので、そのときに使える最新のものをお選びください。

次に、生成AIとのやりとりを開始します。プロンプトを生成AIに与え、生成された動画シナリオを確認します。もし満足できる内容でない場合は、追加の指示を与えて修正を依頼します。このやりとりを数回繰り返し、最適な動画シナリオを作成します。
以下は、実際の生成AIとのやりとりの一部です。
(プロンプトの一部)
ではまず、ビフォーアフターブリッジでVSLシークレッツの電子書籍を宣伝する広告台本を書いてみてください。私ヒルトルがカメラに向かって話しかけているていで執筆してください。シーンの説明やナレーションなどは不要です。スワイプファイルの内容を参考にして書いてみてください。イントロは、「〇〇な方は、この動画をぜひ最後までご覧ください」というフックにしてください。また、「できる」と言い切ってしまうと、Google広告の審査で「信頼できない文言」と認識されて審査に落ちてしまう可能性がありますので、しやすい、目指せる、役立つ可能性がある、お役立ていただている、などの言葉を使って、台本の文章を書くようにしてください。このプロンプトに出てくる「信頼できない文言」は、Google広告のポリシーの名前です。2026年9月時点でも同じ名前で残っていて、公式には「不正確な主張をしたり、(たとえ可能性があるとしても)現実味のない効果を、見込みがあるものと謳ってユーザーを呼び込んだりすること」と説明されています。言い切りの表現をあらかじめやわらげておく、というこの書き方は今も有効です。
これに加えて、プロンプトに次の一文を足しておくと、より安全です。「また、『YouTube および Discover フィードの広告要件』では、実際には期限がないのに急かすような偽りの切迫感を出す表現、不安や後悔といった強いマイナスの感情を引き出す表現、誤解を与えるビフォーアフターの見せ方、『100%効果があります』といった言い切りが、禁止の例として挙げられています。これらに当てはまる表現は使わずに台本を書いてください。」
なお、上のプロンプトでは「ビフォーアフターブリッジ」という文章の型を使っています。文章の組み立て方としてのビフォーアフターブリッジ自体は問題ありませんが、その台本をもとに映像で前と後ろを見比べて見せる場合は、誇張や加工にならないようご注意ください。
このようなやりとりを繰り返し、複数のシナリオバリエーションを生成します。生成AIを使えば、短時間で多くのアイデアを出すことができます。
生成されたシナリオの中から最適なものを選び、微調整を加えれば、YouTube広告用の動画シナリオが完成です。
次の章では、実際に生成AIが作成した動画シナリオを使ってYouTube広告を配信した結果をご紹介します。
生成AIが作成したYouTube広告シナリオを使った広告の成果
生成AIが作成したYouTube広告シナリオを使って、実際に動画広告を作成し、配信した結果をご紹介します。
まず、生成AIが作成したシナリオをもとに、動画制作チームが広告動画を制作しました。動画には、シナリオで訴求したいメリットを分かりやすく伝えるため、テキストや音声、視覚効果を適切に使用しています。
以下は、生成AIが作成したシナリオをもとに作成した広告動画の一例です。


これらの動画広告を実際にYouTube上で配信したところ、非常に高い広告効果が得られました。
2024年になってから流し始めた広告では、この記事を書いた2024年5月の時点で、800名以上の見込み顧客を獲得単価800円台で集客することができていました。

しかも、Googleの審査に落ちることもなく、広告を配信することができていました。(100%審査に落ちなかったわけではないですが、大部分の広告は審査に通っていました。)
審査のしくみについても補足しておきます。2026年9月時点のGoogleの説明では、広告やアセットを作成・編集すると自動的に審査が始まり、自動化と人間によるレビューを併用して判定されます。ほとんどの場合は1営業日以内に完了します。2営業日を過ぎても審査が終わらないときは、広告の画面でステータスをご確認ください。なお、YouTube広告については、「YouTube および Discover フィードの広告要件」のページに、審査には通常24〜48時間かかりますと書かれています。
もうひとつ、期限のお話です。2026年7月21日以降、6か月以上前に下されたポリシーの決定については、管理画面から直接再審査を請求できなくなりました。その場合はGoogle広告のサポートに問い合わせることになり、手間が増えてしまいます。不承認になった広告は放置せず、気づいた時点で早めに直して、再審査を請求してください。
これらの結果は、生成AIが作成した動画シナリオの質の高さを示すとともに、YouTube広告の有効性を明確に示すものと言えるでしょう。
次の章では、生成AIを活用したYouTube広告シナリオ作成のメリットをまとめ、効率的なYouTube広告運用について考察します。
まとめ
本記事では、生成AIを活用したYouTube広告シナリオの作成方法とその効果について解説しました。
生成AIを使ってYouTube広告シナリオを作成するメリットは以下の3点です。
- 時間と労力の大幅な削減
- 生成AIを使えば、短時間で多くの動画シナリオのアイデアを出すことができます。
- 手作業でシナリオを考える時間を大幅に削減できるため、他の重要なタスクに集中できます。
- 決まりに沿った台本を短い時間で用意できる
- 生成AIは大量の文章を学習しているので、使いたくない言い回しを指示しておけば、その条件に沿った台本を短時間で書いてくれます。
- ただし、AIが広告の決まりそのものを正しく知っているわけではありません。生成AIには学習データの締め切りがあり、2025年から2026年にかけて変わった決まり(価格の見せ方についての決まりが厳しくなったこと、AIで作ったクリエイティブに表示が必要になったことなど)を知らない場合があります。使ってはいけない表現はあなたがプロンプトで具体的に指定し、最後は必ずご自身の目で確認してください。
- 広告効果の改善
- 生成AIは、あなたが指示した条件に沿った台本を、短い時間でいくつも用意してくれます。
- より効果的な広告シナリオを使うことで、広告のクリック率やコンバージョン率を改善できます。
実際に、生成AIが作成したシナリオを使ったYouTube広告では、2024年5月時点で、800名以上の見込み顧客を獲得単価800円台で集めることができていました。
これらの結果は、生成AIを活用することで、YouTube広告運用の効率化と最適化が可能であることを示しています。
効率的なYouTube広告運用のために、ぜひ生成AIの活用を検討してみてください。
ひとつだけ、時点についてお断りしておきます。この記事の数字と画面は2024年5月当時のものです。記事に出てくる Claude 3 Opus は今のClaudeには残っていませんし、YouTubeでコンバージョンを狙う広告の枠も、当時の「動画アクション キャンペーン」から「デマンド ジェネレーション」に一本化されました。シナリオの作り方そのものは今もそのまま使えますので、実際に使うAIと広告の画面だけは、そのときの最新のものをご確認ください。
生成AIは、今後さらに進化していくことが予想されます。YouTube広告だけでなく、他のデジタルマーケティングの分野でも、生成AIの活用が広がっていくでしょう。
マーケターの皆さんは、生成AIの可能性を理解し、うまく活用することで、競争優位性を築いていくことが重要です。
本記事が、生成AIを活用したYouTube広告運用の一助となれば幸いです。
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この記事の手順と名称は、2026年9月19日にGoogle広告のヘルプで確認したものです。画面やポリシーはたびたび変わりますので、実際の画面と見比べながら進めてください。
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