
「Stripeで分割払いを受け付けたい」という方へ。Stripeの「分割払い」には、カード会社の分割払いと、販売者が毎月の請求を組む擬似分割払いの2種類があります。日本のStripeアカウントなら、2025年からカード会社の分割払いを受け付けられるようになりました。この記事では、2つの違いとStripeでの設定、そして高額商品を分割払いで売るときの注意点を、私の経験を交えて解説します。
【2026年9月の更新】この記事の初版(2023年7月)では、「StripeやPayPalはあくまで擬似分割払い」と書いていました。当時のStripeの公式ドキュメントでは、カード会社の分割払いはメキシコでしか使えませんでしたが、2025年からは日本のStripeアカウントでも使えるようになっています。そのため、Stripeについての説明を書き直しました。Kajabiの分割払いがサブスク(毎月の自動の請求)の仕組みを使った擬似分割払いである点は、今も変わりません。
- 1 Stripeの「分割払い」は2種類あります
- 2 Stripeでカード会社の分割払いを受け付ける設定
- 3 カード決済を使った継続課金の種類と問題点
- 4 問題になりやすいのが「分割払い」
- 5 Kajabiなどの分割払いは「擬似分割払い」
- 6 サブスク型サービスは通常契約の縛りが無い
- 7 支払途中で失敗して分割払いが解除になると
- 8 販売者として一括払いよりも分割払いを提案しがち
- 9 分割払いの問題点と対策を解説
- 10 ビジネス全体として考えると
- 11 分割払いで問題が起きる理由
- 12 あなたの商品やサービスに問題がある可能性も
- 13 かく言うわたしの過去
- 14 どうしても分割払いで売りたい場合はどうすれば?
- 15 それでも途中で逃げられてしまった時は
- 16 StripeとPayPal決済を通さない方法も
- 17 まとめ
- 18 分割払いによってトラブルの分母が増える
- 19 一定数のお客様からは全額回収できないことを想定
- 20 高額商品を売る流れを考えたい方へ
- 21 解説動画はこちら
- 22 関連記事はこちら
- 23 Kajabiの使い方まとめ記事はこちら
Stripeの「分割払い」は2種類あります
分割払いには、大きく2つの種類があります。ひとつはカード会社の分割払いです。販売者は代金をまとめて受け取り、お客様はカード会社に何回かに分けて支払います。もうひとつは販売者が組む分割払いです。販売者が毎月、お客様のカードから決まった金額を請求し、決めた回数で止めます。この記事では、こちらを「擬似分割払い」と呼びます。
| カード会社の分割払い | 販売者が組む分割払い(擬似分割払い) | |
|---|---|---|
| 分割するのは | カード会社 | 販売者 |
| 販売者に入るお金 | 代金の全額(決済手数料を引いた額)をまとめて | 毎月、決まった額ずつ |
| お客様の支払いが途中で止まったら | お客様とカード会社の間の問題。販売者に入ったお金はそのまま | 残りの代金は販売者に入らない。連絡や回収は販売者がする |
| 分割の手数料(利息) | お客様がカード会社に払う(2回払い・ボーナス払いはふつうかからない) | 販売者の決め方しだい |
| 例 | Stripeの日本向けの分割払い、カード会社の「あとから分割」 | KajabiのPayment Plan、StripeやPayPalのサブスクを回数で止める方法 |
Stripeでカード会社の分割払いを受け付ける設定
Stripeは2025年4月に、日本のカードでの分割払いの提供開始を発表しました。お客様がStripeの決済画面で、分割払いに対応するカードの番号を入れると、分割払いの選択肢が表示されます。販売者は通常のカード決済と同じように代金の全額を受け取り、分割の回収はお客様のカード会社が行います。
使える条件と手数料
この機能では、回数を決める分割払いのほか、カードによってはリボ払い・ボーナス払いも選べます。使える条件は次のとおりです(2026年9月時点)。
- 日本のStripeアカウントで、通貨が日本円(JPY)であること
- お客様のカードが、日本で発行されたクレジットカードであること(デビットカード・プリペイドカードは使えません)
- ブランドは、Visa・Mastercardが最大60回、JCBが最大24回。ダイナースクラブはリボ払い・ボーナス払いだけで、アメリカン・エキスプレスは使えません。実際に選べる回数は、カード会社によって違います
- 1回きりの購入(単発の決済)だけが対象で、毎月自動で請求するサブスクリプション(継続課金)とは組み合わせられません
手数料:分割払いを受け付けても、Stripeの手数料は増えません(カード決済の手数料は、決済1件ごとに代金の3.6%です)。分割の手数料(利息)がかかる場合は、お客様がカード会社に払います。たとえば30万円の商品なら、お客様が何回に分けても、販売者の受け取りは、Stripeの手数料(3.6%)を引いた289,200円です。
Stripeでの設定方法
Stripeの発表では、分割払いの導入に大がかりな作業はいらないとされています。使う決済の仕組みによって、次のように確かめます。
- 決済用リンク(Payment Links):ダッシュボードの「決済手段」の設定ページで、分割払いがオンになっているかを確かめます。初期設定はオンです
- Stripe Checkout(Stripeが用意する決済画面)・Payment Element(自分のサイトに埋め込むStripeの支払いフォーム):今のStripeの標準の作り方(「動的な決済手段」=表示する支払い方法をダッシュボードで選ぶ方式)なら、対応するカードのときに分割払いの選択肢が自動で出ます。そうでない作りの場合は、決済画面を作った人に、分割払いを有効にする設定を加えてもらいます
- 請求書:ダッシュボードで請求書を作るときに、「支払い」の欄で「クレジットカードの分割払いを許可する」をオンにします(1枚ずつ送る請求書だけで、サブスクリプションの請求書では使えません)
- 試し方:テスト環境では、Stripe公式ドキュメントに載っているテスト用のカード番号で、分割払いの選択肢が出るかを確かめられます
【Stripe公式ドキュメント】日本での分割払いによるカード支払いの受け付け
https://docs.stripe.com/payments/jp-installments?locale=ja-JP
Kajabiなど、ほかのツールの決済画面でこの分割払いを選べるかどうかは、ツールごとに確かめる必要があります。Kajabiのヘルプには、記述が見当たりませんでした(2026年9月24日に確認)。Kajabiで講座を提供している場合は、Stripeの決済用リンクで売り、購入後にZapier(ツール同士をつなぐサービス)やWebhook(購入があったことを別のサービスに自動で知らせる仕組み。KajabiではGrowth・Proプランのみ)で、Kajabiの講座へのアクセスを渡す方法も考えられます(Kajabiが外部の決済サービス向けに案内している方法です。仕組みづくりの手間はかかります)。
カード会社の分割払いの注意点
カード会社によっては、分割払いで使える枠が、1回払いの枠とは別に決まっています(例:JCB)。高額の商品だと、お客様の枠が足りずに分割払いを選べないこともあります。また、返金やチャージバックは一括払いと同じように起こりえます。Stripeでは、チャージバックを1件受けるたびに1,500円の手数料がかかります(2026年9月時点)。
もう一つ、カード会社の分割払いでも、販売者が代金をまとめて先に受け取る点は一括払いと同じです。Stripeの公式ヘルプは、商品やサービスを提供する前に代金を受け取る売り方を、チャージバックを受けやすいリスクの要素として挙げています。何か月も続く講座の代金をまとめて受け取る形は、これに当てはまりやすいと私は考えています。こうした場合、Stripeが売上の一部を一時的に預かる「リザーブ」をかけることもあります。高額の講座をStripeで売るときの注意は、下の関連記事「Stripe(ストライプ)のアカウント凍結・停止を防ぐ7つのポイント」のポイント6で解説しています。
カード決済を使った継続課金の種類と問題点
ここからは、2023年に書いた本文をもとに、販売者が組む分割払い(擬似分割払い)の問題点を解説します。
まずは、カード決済を使った継続課金の種類と問題点について解説します。
Kajabiでは、Stripe(ストライプ)とPayPalによるカード決済で、サブスクリプション(継続課金)と分割払いという課金方法があります(分割払いは、今の画面では「Payment Plan」という名前です。Kajabi独自の決済のKajabi Paymentsは日本では使えないため、日本の販売者が使える決済は、今もStripeとPayPalです)。

この「1」は、サービスが終了するか利用者が解約するまで決められた周期で課金され続けるシステムで、その他のサービスでも広く使われております。
問題になりやすいのが「分割払い」
それに対し問題になりやすいのが「2」の「分割払い」です。

※ 上のスライドは2023年当時のものです。当時のStripeは、日本のカードでのカード会社の分割払いに対応していませんでした(公式ドキュメントでは、対応はメキシコのみ)。今は、日本のStripeアカウントなら、カード会社の分割払いも受け付けられます(「Stripeでカード会社の分割払いを受け付ける設定」の節)。スライドの「分割払い」は、この記事でいう擬似分割払いのことです。
この場合、商品はお客様に提供されますが、その全額代金はいわゆる月賦払いになります。
「1」のサブスクリプションの場合は、契約が月または年間払いなどの契約となり、それが終了すればサービスを受けられなくなりますが、「2」の分割払いの場合では商品はお客様のもとにすでに提供されている状態になります。

Kajabiなどの分割払いは「擬似分割払い」
Kajabiなどのツールで組む分割払いは、あくまで「擬似分割払い」です。カード会社の分割払いとは、仕組みが違います。
カード会社の分割払いなら、例えば30万円の商品をお客様が10回払いにした場合でも、販売者には30万円から決済手数料を引いた金額がまとめて入ります(お客様は、分割の手数料を含めた金額をカード会社に払います)。
お客様から分割で代金を集めるのは、カード会社の役目です。
一方、KajabiでStripeやPayPalを使う分割払いは、サブスクリプションの仕組みを使った「擬似分割払い」です。初回は購入の直後に、2回目以降は決めた間隔で、決めた回数に達するまで自動で請求されます。
つまり、30万円の商品を一括で支払うにはハードルが高いので、1か月3万円のサブスク契約を作り、10回支払うと総額で30万円となる、という考え方です。
余談ですが、なかには分割だと月3万円×12回払いですが、一括払いだと30万円でお得になる、という販売方法もあります(こうした売り方をするときの法律上の注意は、「どうしても分割払いで売りたい場合はどうすれば?」の節に書きました)。
サブスク型サービスは通常契約の縛りが無い
PayPalの場合では、12回払いなど、決めた回数が終わった時点で自動的にサブスクを終了することができます。
Stripeでも、サブスクリプションのスケジュール機能を使えば、決めた回数で自動的に終了させられます(ダッシュボードでは、回数ではなく終了日で指定します)。KajabiやClickFunnels(クリックファネル)などの外部ツールと連携している場合は、ツール側で回数を設定します。
したがって、サブスク型サービスは通常契約の縛りが無いので、カード決済に失敗して契約解除になれば自動的に退会させることができ、これ自体に何ら問題はありません。
そこで、契約後は一定期間解約ができない縛りを付けるとトラブルになりやすいですが(付けるなら、販売ページと、申し込みボタンを押す直前の「最終確認画面」に、はっきり書く必要があります)、基本的にいつでも解約できるのがサブスクの良いところでもあります。
支払途中で失敗して分割払いが解除になると
それに対して、分割払いの場合は、最後まで全額支払っていただければ何ら問題はありませんが、支払途中で失敗して分割払いが解除になってしまうと、それ以降の残金は販売者に入らなくなってしまいます。

上述した分割払いの仕組みにより、販売者がダメージを被る危険性がありますので、Kajabiなどで組む擬似分割払い(StripeやPayPalのサブスクを使った分割払い)を行うことはお勧めしません。
カード会社の分割払いなら、お客様の支払いが途中で止まっても、販売者に入った代金はそのままです。ただし、チャージバックは起こりえます。また、講座が提供されないなど販売者側に問題があると、お客様はカード会社への支払いを止められる場合があります(割賦販売法の「抗弁の接続」。支払総額4万円以上の場合)。
Kajabiで擬似分割払いを使う場合は、支払いに失敗したときの動きも確かめておきましょう。Kajabiには、Stripeをつないでいる場合、最初の支払いの失敗で商品へのアクセスを止め、支払いが通ったら自動で戻す設定があります。PayPalで受けている場合は、支払いの失敗がKajabiの画面に出ないので、PayPalの画面で確かめる必要があります。お客様ご自身にカード情報を更新していただく方法は、こちらの記事で解説しています(2023年当時の画面です)。
ネットの申し込み画面を使って、販売者が組む分割払いで売るなら、販売ページと申し込みの最終確認画面に、毎月の金額だけでなく、支払いの回数・総額・支払いの時期、キャンセルや解約の条件をはっきり書きましょう。特定商取引法では、2022年6月から、最終確認画面に代金や支払いの時期・方法、申し込みの撤回・解除についてなどを表示することが義務になっています。
販売者として一括払いよりも分割払いを提案しがち
とはいえ、高額商品を販売する場合には、販売者として一括払いよりも分割払いを提案して販売する傾向がありますし、お客様も、分割払いを選択する方はいらっしゃいます。
あくまで個人的な意見ですが、分割払いを選択するお客様の場合、支払い能力に問題があるケースが多く見受けられます。
私の経験として、分割払いを選択したお客様のうち、一定数のかたは、2か月目以降のどこかのタイミングでカード決済が失敗する場合があり、その都度支払い督促をしなくてはならず、それがかなりの手間(時間とコスト)となります。
督促によって支払ってくれるお客様も居ますが、一部の人は音信不通になってしまい、残金の回収が不可能になることも、私の経験では少なくありません。
そうなると、会社によっては専属のスタッフや弁護士を雇うなどして残金回収業務にコストを掛けなければならず、それでも回収できるとは限りません。
したがって、個人的な意見として販売者が組む分割払いはお勧めしません。
分割払いの問題点と対策を解説
一括払いだけにするのが理想ですが、そうはいかない現実もあります。

そこで、対策を解説します。
基本的には一括払いを推奨しますが、分割希望のお客様に対し一括決済後にお客様自身でカード会社に連絡して頂き、お客様とカード会社との間で分割払いを再設定して頂くようにします。

その場合は販売数自体が下がるかもしれません。ですが、販売数は下がったとしても、途中で決済失敗によってその後の売上が入ってこなくなる危険性や、支払督促の手間と精神的なエネルギーを考えると、やはり、販売者が組む分割払いはお勧めしません。
カード会社のこうしたサービスは「あとから分割」などと呼ばれ、三井住友カード・JCB・楽天カードなどにあります。分割の手数料はお客様の負担で、購入するときに分割を選ぶより高くなるカード会社もあります。お店によっては対象にならないこともあるので、お客様からカード会社に確認していただきましょう。分割にするかどうかは、手数料を含めた総額を確かめたうえで、お客様ご自身に決めていただくことが大切です。
今は、Stripeの決済画面で、購入するときにカード会社の分割払いを選んでいただく方法もあります(「Stripeでカード会社の分割払いを受け付ける設定」の節)。どちらの方法でも、スライドにあるとおり、お客様のカードに代金全額分の利用枠が必要です。
ビジネス全体として考えると
途中で決済を失敗して代金が未回収になるだけでなく、支払い督促の回収専属スタッフや、弁護士を雇うコストも、あなどれません。
したがって、ビジネス全体として考えると、分割払いはお客様が購入するハードルとしては低くなり魅力的に映りますが、様々なメリット・デメリットを比べてみると、私の経験上ではやはり一括払いのみでの販売方法をお勧めします。
2026年9月の補足:お客様が分割を希望される場合は、前の節の「あとから分割」や、Stripeの決済画面でのカード会社の分割払いなら、販売者が残りの代金を回収する必要はありません。

分割払いで問題が起きる理由
そもそも、分割払いで問題が起きる理由を考えてみると、売り方や商品に問題がある事が原因である場合が多い、と私は考えています。
最初から販売するターゲットを選別し、条件を満たす人だけに商品を販売する(魅力的な商品やサービスが不可欠)ようにすれば、支払い途中でお客様が逃げるケースを減らすことができます。
なかには、100万円以上の高額商品を説明会セールスなどで、無理やり売りつける業者もいます。

2023年に記事を書いた時点の私の実感では、こういった販売方法は減ってきていましたが、ひと昔前は説明会の場で100万円の商品を5年払いで売りつけている会社もありました。
5年あれば、必ずカードの有効期限も更新されますし、支払期間が長いことでお客様に背負わせる負担も増え、そうなると支払いが途絶えてしまうことも無理はありません。
形は変わっても、似たトラブルは今もあります。国民生活センターは2026年9月16日に、ネットのビジネス講座のトラブルへの注意を呼びかけました。ビジネス講座の相談は、2020年度の1,169件から2025年度は3,551件に増えています。Web会議で説明を受けて、総額100万円を超えるクレジットを組んだものの支払いが難しくなった、といった相談が紹介されています。売る側としては、毎月の金額だけでなく、総額・回数・解約の条件をはじめにお伝えすることが、お客様との信頼関係を守ることにつながります。
【国民生活センター】ビジネス講座のトラブルにご注意(2026年9月16日)
https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20260916_3.html
あなたの商品やサービスに問題がある可能性も
日頃から魅力的な商品サービスを提供していれば、仮にカード決済が滞ってもお客様は支払いの努力をしてくれる、というのが私の考えです(なお、Kajabiの分割払いの回数は、記事を書いた2023年当時は毎月払いで最大12回まで、2026年9月時点では最大24回までです)。
裏を返すと、支払途中でお客様に逃げられてしまうようであれば、あなたの商品やサービスに問題がある可能性もあるとも言えます。

もちろん素晴らしい商品を販売していても音信不通になる人はいますが、そのような人は元から常識的に疑問点が多いでしょうから、そんな人との関係に時間と労力を注ぐ必要はありません。
かく言うわたしの過去
かく言うわたしも、お恥ずかしい話ですが事業を立ち上げた当初は、資金不足からサブスクや分割払いに対し、途中でカード決済が使えなくなってしまい何度も催促の連絡を頂いた経験があります。
今となっては、申し訳なかったですし、不義理をしたという意識がありますが、当時は自身のメンタルが通常ではなかったことを思い起こすと、そんな状態の人とやり取りすること自体、かなりの負担になることがよくわかります。
だからといって弁護士や専属スタッフなど、専門的に知識のある人に頼って督促した結果、逆上してしまう人もいます。

どうしても分割払いで売りたい場合はどうすれば?
それでも分割払いで売りたい場合はどうすればよいのでしょうか?
お客様の毎月の負担を軽くしたいなら、カード会社の分割払いという方法があります。Stripeの決済画面で売ると、お客様のカードが対応している場合(日本で発行されたクレジットカードなど)は、購入するときに分割払いを選べて、販売者は代金をまとめて受け取れます。高額の講座をStripeで売るときの注意は、上の「カード会社の分割払いの注意点」をご覧ください。そのうえで、販売者が自分で分割を組む場合の考え方は次のとおりです。
例えば、個別コンサルなどで満足度を高めやすい商品の場合は、お客様もそれに対し分割でも毎月きちんと支払って頂ける傾向は、あります。

当然支払えなければ講座を提供する側からの信用を失うのですから、お互いの信頼関係のためにも約束事を書面で交わして、カード決済を通さず、毎月銀行振り込みなどで支払ってもらうのも、一つの対策と言えます。
個別コンサルのように、Zoomなどのオンライン面談で説明して申し込みを受ける場合は、法律上「電話勧誘販売」になることがあります。そうなると、契約の内容を書いた書面をお客様に渡す義務があり、お客様は書面を受け取ってから8日間は、理由を問わず、申し込みを取り消したり、契約をやめたりできます(クーリング・オフ)。
また、販売者が自分で分割払いを組む場合(2か月以上にわたって、3回以上に分けて代金を受け取る形)は、割賦販売法の「割賦販売」に当たることがあります。当たる場合は、現金で払うときの価格と分割のときの価格、支払いの期間と回数、手数料の料率をお客様に示す必要があります。契約の内容を書いた書面をお客様に渡すことや、支払いが遅れても、20日以上の期間を決めて書面で催促してからでないと、残りを一括で請求できないことなども決まっています。当たるかどうかは商品や契約の組み方で変わるので、契約書を作る前に、弁護士などの専門家に確認してください。
それでも途中で逃げられてしまった時は
もちろん、しっかりと書面を交わしておいたとしても、それでも、途中で逃げられてしまった時には、「売る相手を間違えた」と思うことにして、「自分の商品・サービスに問題があった」かもしれないと捉えて反省し、次に活かすことを考えれば良いでしょう。
また、書面は交わしているとはいえ、たとえ支払いが途絶えたとしても、法的な手段でとことんまで追い詰めることはお勧めしません。
StripeとPayPal決済を通さない方法も
もう一つの方法として、StripeとPayPal決済を通さない方法もあります。
StripeやPayPalのサブスクで組んだ擬似分割払いでは、決済が通らなかった場合、基本的に販売者が回収しなくてはいけないのでコストが掛かってしまいます。
私が知るかぎりでは、日本の決済代行サービスの中には、未払いの督促や回収まで引き受けるものもあります(その分、手数料や審査のハードルは上がりがちです。条件はサービスごとに違うので、各社の公式の説明で確かめてください)。なお、カード会社の分割払いなら、Stripeのままでも、分割の回収はカード会社が行います。
ですが、その反面、日本の決済代行サービスは、Kajabiの決済画面では使えません(Kajabiで使える決済はKajabi Payments・Stripe・PayPalの3つで、日本の販売者が使えるのはStripeとPayPalです)。Kajabiの場合は、外部の決済サービスで売ったあとに、WebhookやZapierで講座へのアクセスを渡す方法が公式に案内されていますが、仕組みづくりの手間がかかります。そういった点も考慮する必要があります。
まとめ
分割決済について、まとめますと、

※ 上のスライドは2023年当時のものです。「StripeやPaypalに『分割払い』の機能は存在しない」とありますが、2025年からは、日本のStripeアカウントでカード会社の分割払いを受け付けられます。「基本的に分割決済はお勧めしない」は、販売者が組む分割払い(擬似分割払い)の話として読んでください。
2026年9月時点のまとめ
- 分割払いには「カード会社の分割払い」と「販売者が組む分割払い(擬似分割払い)」の2種類がある
- 日本のStripeアカウントなら、お客様のカードが対応していれば、カード会社の分割払いを受け付けられる(販売者は代金をまとめて受け取り、Stripeの手数料も増えない)
- KajabiのPayment Planなどの擬似分割払いは、途中で支払いが止まると残りの代金が入らないので、私はお勧めしない
- カード会社の分割払いでも、何か月も続く講座の代金を先にまとめて受け取る形は、Stripeの審査やリザーブのきっかけになりうる(関連記事のポイント6)
- どちらの分割払いでも、返金やチャージバックは起こりうる
分割払いによってトラブルの分母が増える
分割払いによって多くのお客様を呼び込むことが可能になりますが、それはトラブルの分母を増やすことにも繋がります。
その意味でも、売上を優先するかビジネスの運営やライフスタイルを優先するのかの難しい判断ではありますが、そもそも信頼関係が築けるお客様だけに高額商品を売れば逃げられることを減らすことができるのです。
一定数のお客様からは全額回収できないことを想定
販売者が組む分割払いで売る場合は、一定数のお客様からは全額回収できないことを想定してプランを立てることをお勧めします。
未回収対策としては、カード会社の分割払いを使うことや、日本で運営しているカード決済および回収業務を行ってくれる業者を使うことも視野に入れておきましょう。
ただし、日本の業者を使う場合は、Kajabiの決済画面では使えないので、そういった点も踏まえて考慮する必要があります。
以上、カード分割払いで高額商品を売る際の注意点を解説しました。
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解説動画はこちら
動画は2023年の収録です。「Stripeに分割払いの機能はない」という部分は、2025年から日本のStripeアカウントでは当てはまりません(本文をご覧ください)。
この記事の仕様と画面の名前は、2026年9月24日に、Stripe公式のドキュメント・料金ページ・ニュースルーム、Kajabi公式ヘルプ、各カード会社の公式ページ、国民生活センター、消費者庁の特定商取引法ガイド、e-Gov法令検索(特定商取引法・割賦販売法)で確認したものです。画面や条件はたびたび変わりますので、実際の画面と公式の案内を見比べながら進めてください。
関連記事はこちら
Stripeのアカウントが止まらないようにするための7つのポイントと、Stripeの基本(導入方法・手数料・入金)は、こちらの記事で解説しています。
Kajabiの使い方まとめ記事はこちら
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