
Final Cut ProでBGMを追加したい方へ、音源をタイムラインに置く→長さを合わせる→声が聞こえる音量に下げる→フェードを付ける順番で説明します。Mac版の基本操作に加え、一部分だけ音量を下げる方法や、短いBGMをつなぐ方法も紹介。まず1本の解説動画で、音楽が話の邪魔をしない仕上げ方を試してみてください。
2026年9月12日更新:Mac版のApple公式ユーザガイドを確認し、操作説明と音源の利用条件を補足しました。掲載画像・本人の解説動画・Artlistの契約体験は2024年当時のものです。本文のショートカットは標準のコマンド設定を前提としています。
まず短い動画にBGMを付ける順番
- 利用条件を確認した音源を、映像の下へドラッグする
- BGMの端をドラッグして必要な長さに合わせる
- 音量の線を下げ、声と同時に再生して聞き比べる
- 先頭・末尾のフェードハンドルで音を徐々に変化させる
- 書き出した動画を再生し、声とつなぎ目を確認する
BGMは声を聞きやすくする範囲で使う

解説動画にBGMを入れたいけれど、声が聞き取りにくくなったことはありませんか?BGMは、動画の雰囲気や場面の区切りを伝えるために使えます。ただ、説明を聞いてもらう動画では、声が主役です。
たとえば、次のような使い方があります。すべての場面に音楽を流し続ける必要はありません。
- 商品の雰囲気を音でも伝える
- 冒頭や末尾に区切りを付ける
- 場面が変わったことを伝える
講座や操作説明では、BGMなしの方が集中しやすい場面もあります。まず声だけで内容が伝わるかを確認し、音楽を加えた場合と聞き比べてみてください。
最初は難しい編集を覚えなくても大丈夫です。音源を配置して、長さ・音量・始まりと終わりを整えれば、BGMの基本をひと通り経験できます。
Final Cut Proで利用できる音源を探す

Final Cut Proにはサウンドエフェクトが用意されています。表示されるカテゴリは、インストールした音源やmacOS、アプリのバージョンによって異なります。内蔵音源にも利用条件があるため、後半の「音源の利用条件を確認する」も読んでから公開してください。
サウンドエフェクトライブラリの使い方
- 画面左上の「写真、ビデオ、およびオーディオ」ボタンをクリックします。標準のショートカットはShift+Command+1です。
- サイドバーの「サウンドエフェクト」を選び、表示されているカテゴリや検索から音源を探します。
- 音源を選び、再生ボタンで試聴します。元記事の「ジングル」が見当たらない場合も、利用できるカテゴリから探してください。
音源を探す操作は、Apple公式のミュージックとサウンド追加手順で確認できます。音源が表示されない場合は、サウンドエフェクトのダウンロード案内も参照してください。
ジングルの活用法
ジングルは短い音楽フレーズです。利用できる音源の中にあれば、次のような区切りに使えます。
- オープニング:視聴者の注目を集めます
- トランジション:場面転換を滑らかにします
- エンディング:印象的な締めくくりを演出します
短い音源を講義全体に無理に引き延ばす必要はありません。冒頭と末尾だけで使う、長さに合う別の曲を選ぶ、必要な区間だけ繰り返す、といった方法で考えましょう。
短い紹介動画であれば、次のような構成が一例になります。秒数を固定せず、説明に必要な長さに合わせてください。
- 冒頭:短いジングルで始まりを伝える
- 説明中:BGMを下げるか、声だけにして内容を届ける
- 末尾:必要に応じて音楽を戻し、フェードアウトする
2024年の元記事では、私はFCPの内蔵音源を使わず、有料契約しているArtlistのBGMを使用していると紹介しました。当時は、動画素材と音声素材を利用できるプランを契約していました。この体験談は当時の契約についてのお話です。現在のプラン内容と利用範囲は、後半の公式案内で確認してください。
Artlist(アートリスト)についての記事はこちら
BGMを追加する手順
使う音源を選んだら、映像の下に配置してみましょう。ここでは、映像に結び付いた接続オーディオクリップとしてBGMを置く方法を使います。
タイムラインへの配置
- ブラウザにある音源を、タイムラインの基本ストーリーラインの下へドラッグします。外部音源なら先にファイルをイベントへ読み込みます。
- 音楽を始めたい位置へ合わせ、映像クリップに接続されたBGMとして配置します。追加後は音量を下げてから、声と一緒に再生してください。
音量などを詳しく調整するときは、BGMを選択してCommand+4でインスペクタを表示し、上部の「オーディオ」を選びます。クリップをダブルクリックする操作と混同しないようにしてください。なおCommand+9は音源の追加ではなく、バックグラウンドタスクを表示するキーです。
音源の読み込みや配置は、Apple公式の音楽追加手順を参照できます。保護された音楽ファイルなど、Final Cut Proで使用できないファイルもあります。
オーディオロールの設定

ロールは、音源を「会話」「音楽」「効果音」などの用途で分類する機能です。BGMの分類を確認すると、音を探したり、用途別に整理したりしやすくなります。
- BGMクリップを選択し、Controlキーを押しながらクリックしてショートカットメニューを開きます。
- 「オーディオロールを割り当てる」を選びます。
- ミュージック内の適切なサブロールを選びます。
この設定により以下のメリットがあります:
- 音楽と会話を分類し、目的の音源を探しやすくする
- ロール別に表示を整理する
- 必要に応じて、ロールごとの音声ファイルを書き出す
読み込み時のロールは、ファイルのメタデータや読み込み設定によって決まります。「商用音源だから必ずダイアログになる」というわけではありません。BGMとして使う音源に、適切なミュージックのサブロールが付いているかを確認しましょう。
現在の設定箇所は、Apple公式のロールの割り当て変更で確認できます。ロールを付けただけで音量が自動的にそろうわけではないので、次に実際の聞こえ方を整えます。
BGMの音量調整テクニック
まずナレーションや会話を聞きやすく整え、その後でBGMを足してください。BGMクリップの波形を横切る音量の線を下へドラッグすると、音楽を小さくできます。音量を決めたら、以下の方法で始まり・終わり・話している区間を調整します。
フェードイン・フェードアウトの作成

- BGMクリップにポインタを置き、波形の左上・右上に表示されるフェードハンドルを探します。
- 先頭側のハンドルを内側へドラッグするとフェードイン、末尾側ではフェードアウトになります。
- 再生して、音が変化する長さをハンドルで調整します。クリップの長さを変える端の操作とは区別してください。
フェードの形を変えるには、Controlキーを押しながらフェードハンドルをクリックします。S字カーブなどの選択肢を試し、急に音が出たり消えたりしないか聞き比べてください。Apple公式のフェード手順も確認できます。
キーフレームを使った細かい調整
- BGMの音量の線をOptionキーを押しながらクリックして、音量を変え始める位置にキーフレームを追加します。
- 音量を下げ終わる位置、戻し始める位置、元へ戻る位置にも調整点を追加します。
- 必要なキーフレームや、その間の線を上下に動かして調整し、声と一緒に再生します。
クリップ上のdB表示は、元の音量からどれだけ増減するかを示す調整値です。すべての曲を−20dB〜−30dBにすれば声が聞こえる、と決めることはできません。曲の元の音量や音色、声の大きさによって変わるため、会話と一緒に再生して確認します。
範囲選択ツールを使った簡単な音量調整
- Rキーで「範囲選択」に切り替えます。Aキーは通常の「選択」ツールです。
- BGMのうち、音量を下げたい区間をドラッグして選びます。
- 範囲内の音量の横線を下へドラッグします。前後の変化も再生して確認します。
範囲の前後にキーフレームが作られるため、話している部分だけ下げたいときに便利です。Apple公式のオーディオキーフレーム手順では、音量線をOptionクリックして調整点を加える方法も説明されています。
音量調整の基本的な流れは以下の通りです:
- オープニング:フェードインで徐々に音量を上げる
- メイン部分:ナレーションや会話に合わせて音量を下げる
- エンディング:フェードアウトで自然に音量を下げる
メーターの数値だけでなく、言葉が最後まで聞き取れるかも確認しましょう。メーターと調整量のdBの違いは、Final Cut Proの音量調整の記事で説明しています。
BGMのループと長さの調整
曲の長さが足りないときは、同じ音源をもう一度配置してつなぐ方法があります。ただし、複製しただけで音楽の区切りが自然につながるわけではありません。拍やフレーズを聞いて、つなぎ目を決めましょう。
BGMのループ方法
- 同じ音源をブラウザからもう一度、タイムラインの映像の下へドラッグします。
- 先のBGMが終わる位置付近へ配置し、必要な長さに調整します。追加した音源の音量も確認してください。
- つなぎ目の前から再生し、拍やフレーズが途切れて聞こえないか確認します。
つなぎ目が目立つ場合は、前の音を小さくしながら次の音を大きくするクロスフェードを使います。接続されたBGMでは、次のように手動で重なりを作れます。
- 2本のBGMを上下にずらして配置し、前のBGMの末尾と次のBGMの先頭を、時間的に少し重ねます。
- 前のBGMの末尾にフェードアウト、次のBGMの先頭にフェードインを、それぞれのフェードハンドルで設定します。
- 重なった間だけ音が大きくならないか、拍や音色が不自然に変わらないかを再生して調整します。
隣接したオーディオクリップの場合は「変更」→「オーディオフェードを調整」→「クロスフェード」(標準はOption+T)を使う方法もあります。接続されたBGMに手動でフェードを付ける方法との違いは、Apple公式のクロスフェード手順を参照してください。
BGMの長さ調整
- Aキーの「選択」ツールでBGMクリップの先頭または末尾にポインタを置きます。
- 端をドラッグして、必要な範囲へ短くします。切れ目は再生して確認し、最後にフェードを付けます。
クリップの端を伸ばせるのは、元の音源に続きが残っている範囲までです。長くするだけで曲が自動的に繰り返されることはありません。曲の終わりを短くするときも、フレーズが途中で不自然に切れないか確認しましょう。
たとえば2分の映像に1分のBGMを使うなら、次の順番で仕上げます。クロスフェードで重ねた時間も含め、最終的な長さを確認してください。
- 1本目のBGMを配置して、映像に合わせて音量を調整する
- 2本目を配置し、必要なら端を重ねてクロスフェードする
- 足りる長さになったか確認し、余分な末尾をトリムする
- 最後にフェードアウトを付け、動画全体を再生する
重要ポイント: BGMのループや長さ調整後は、必ず全体を通して視聴し、違和感がないか確認しましょう。
公開前に音源の利用条件と聞こえ方を確認する
最後に、使う場所に合う音源か、声や説明を邪魔しないかを確認します。公開前のひと手間として、次の点を押さえておきましょう。
音源の利用条件を確認する
- Apple付属のサンプル音源:公式案内では、条件の範囲内で自分の動画などのサウンドトラックに利用できます。一方、音源ファイル単体の再配布や素材集としての再販売はできません。Appleの商用利用に関する説明と、お使いのソフトウェア使用許諾契約を確認してください。
- 外部の曲:購入した曲やサブスクで聞ける曲でも、動画利用の許諾が付くとは限りません。使用する音源の提供元で、商用・広告・顧客案件・公開先・クレジット表示などの条件を確認します。
Artlistを使う場合も、曲をダウンロードできることと、希望の用途で公開できることは別です。現行のSocialは個人チャンネル向け、Proはクライアント・広告なども対象とするライセンスです。動画を公開する場所や制作主体に合わせ、Artlist公式のプラン比較を確認してください。
Artlistの音楽・効果音は、原則として有効な契約期間中に制作・公開したプロジェクトが対象です。解約後の新規制作・初回公開にも自由に使えるとは考えず、公式ライセンスの適用条件を確認してください。使用曲の証明書と契約記録も保存しておくと、確認が必要になったときに役立ちます。
音量バランスの調整
- まず声だけで、説明が聞き取れる音量に整える
- BGMを小さい音量から加え、言葉の語尾まで聞き取れるか確認する
- BGMをオン・オフして比較し、あることで説明が聞き取りづらくなっていないか確認する
BGMのピークを一定の数値に合わせるだけでは、声とのバランスは判断できません。声とBGMを同時に再生したときのメーターでクリッピングを確認し、スマホなど実際の視聴環境でも言葉が聞き取れるかを確かめましょう。
曲調と内容のマッチング
- 動画の内容や雰囲気に合ったBGMを選びましょう。
- 例えば、明るい製品紹介には軽快な曲、真剣な話題には落ち着いた曲が適しています。
注意点: BGMの曲調が変わるタイミングは、動画の内容や場面の切り替わりと合わせると自然な印象になります。
サウンドエフェクトの活用
- BGMだけでなく、適切な効果音を加えることで、より印象的な動画になります。
- 例えば、重要なポイントを強調する際にサウンドエフェクトを入れると、視聴者の注目を集められます。
プロのテクニック: 効果音は控えめに使用し、過剰にならないよう注意しましょう。
最終チェック
- 編集が終わったら、必ず全体を通して視聴し、以下の点を確認しましょう:
- BGMと映像の同期が取れているか
- 音量バランスが適切か
- フェードイン・アウトが自然か
- ループの繋ぎ目に違和感がないか
BGMを付けた後は、動画全体を聞き直す
BGMの編集では、機能を増やすよりも、音楽を加えた後に説明が聞きやすいかを確認することが大切です。最初は短い動画で、配置・音量・フェードの順に試してみてください。
ポイントを振り返ってみましょう:
- 使用できる音源を選び、タイムラインへ配置する
- 音量を下げ、声とのバランスを聞いて決める
- 先頭と末尾はフェードハンドル、途中の変化はRの範囲選択やキーフレームを使う
- 繰り返す場合は同じ音源を再配置し、つなぎ目と全体の長さを確認する
- 公開先と契約の利用条件を確認してから、完成ファイルを書き出す
編集が終わったら、動画を書き出して、完成ファイルを再生する手順へ進みましょう。特に曲の始まり、話している場面、つなぎ目、最後の数秒を確認してください。
慣れてきたら、次のように少しずつ表現を試せます。ただし、説明が聞き取りにくくなるほど音を重ねる必要はありません。
- 異なるジャンルの動画でBGMを使い分ける
- 複数のBGMを組み合わせて、より複雑な音響効果を作る
- BGMと効果音を組み合わせて、より印象的な演出を行う
動画全体の編集を見直したい方は、Final Cut Proの使い方まとめから必要な操作へ進めます。受講者が実践しやすい動画になっているか、音声と映像の両方を確認してみてください。
Final Cut Pro公式サイトはこちら
https://www.apple.com/jp/final-cut-pro/
編集した動画を、役立つ講座へまとめたい方へ
音楽を整えたら、「見た人が何をできるようになる動画か」も確認してみてください。無料電子書籍「売れるコンテンツの作り方ガイドブック」では、あなたの知識や経験を、必要としている人に届けるコンテンツへ整理する考え方をお伝えしています。
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