
Blackmagic Cloud(ブラックマジッククラウド)は、Blackmagic Designが提供するクラウドサービスです。DaVinci Resolve(ダビンチリゾルブ)のプロジェクトをインターネット上に置いて、離れた場所にいるメンバーと同じプロジェクトを同時に編集できます。アカウントは無料で作れて、無料版のDaVinci Resolveでも使えます。お金がかかるのは、プロジェクトを共有する側が追加する「プロジェクトライブラリ」と「ストレージ(保存容量)」で、どちらも月額です。
先に結論(2026年9月25日にBlackmagic Designの公式の案内で確かめた内容です)
- 料金:共有する側が、プロジェクトライブラリ(1つごとの月額)とストレージ(量に応じた月額)を、必要な分だけ追加します。今の単価と円の金額は、ログインしてサービスを追加する画面に出ます(ストレージは、2024年11月の公式の発表で、1TBあたり月30米ドルから月15米ドルに値下げされました)
- 無料で使える範囲(無料枠):無料のアカウントで、2GBのストレージ、Presentations(ブラウザで動画を見てもらう機能)20件、ほかの人から共有されたプロジェクトへの参加ができます。編集を手伝うスタッフは、無料のアカウントで参加できます
- DaVinci Resolve Studioは要るか:Blackmagic Cloudは無料版のDaVinci Resolveでも使えます。文字起こしや10-bitの素材の編集など、Studioだけの機能が要るときはStudio(公式の価格は51,980円〈税込〉)を使います
- 共同編集のやり方:DaVinci Resolveのプロジェクトマネージャーの「クラウド」から、クラウドのプロジェクトを作って、メンバーを招待します(くわしくは「DaVinci Resolveで共同編集を始める手順と設定」の章で説明します)
私も以前は大容量のデータ転送や共同編集の難しさに頭を抱えていました。Blackmagic Cloudを導入してからは、まるで同じオフィスで作業しているかのような共同編集ができるようになり、私の会社では編集作業の時間が以前の半分程度になりました。この記事では、料金の仕組みと無料で使える範囲、私が実際に経験した導入のプロセスと設定方法、発生したトラブルとその解決策を、リモートでの動画編集を効率化したい方に向けてご紹介します。
【2026年9月の更新】この記事は2024年12月に書いたものです。Blackmagic Cloudの料金の仕組み(プロジェクトライブラリとストレージを、それぞれ月額で追加する)と、無料で使える範囲を、Blackmagic Designの公式の案内で確かめて書き足しました。最新の版(DaVinci Resolve 21)も書き足しています。文中の月額1,179円は、執筆時点に私が払っていた金額で、今の料金とは違うことがあります。画面の写真と解説動画は2024年12月当時のものです。
※ 私は2026年9月時点で、Blackmagic Cloudを解約しています。今は自分で動画を編集していて(この記事の「不向きなケース」の1つ目「1人で全ての編集作業を行っている」に、今の私が当てはまります)、これからはDaVinci ResolveとAI(ClaudeやCodex)を連携させて、編集を手伝ってもらうつもりです(DaVinci Resolve 21.1は、ClaudeやChatGPT CodexなどのAIアシスタントとの連携に対応したと、2026年9月8日にBlackmagic Designが発表しています)。この記事は、使っていた当時の体験と、今の公式の料金・仕組みをまとめたものです。離れた場所のメンバーと共同編集するチームには、今も役立つ仕組みだと思います。
【訂正】DaVinci Resolve Studioの価格を「約4万円前後」と書いていましたが、執筆した2024年12月の時点でも、公式の価格は48,980円(税込)でした。実際より低い額を書いていたことを、おわびして訂正いたします。2026年9月25日時点の公式の価格は51,980円(税込)です。
はじめに

「動画編集データが重すぎて、スタッフとの共有に時間がかかりすぎる…」
「リモートワークでの動画編集って、修正の度に何度もやり取りが必要で効率が悪い…」
動画制作に携わるあなたなら、このような悩みを抱えているのではないでしょうか?
私も以前は、リモートワークでの動画編集に大きな課題を感じていました。Final Cut Proを使用していた時期は、スタッフとの共同編集が難しく、修正の度に何度もデータのやり取りが必要でした。特に、ブラックマジックのシネマカメラで撮影した大容量のデータを扱う際は、ネット回線の速度制限もあり、データの受け渡しにかなりの時間を取られていたのです。
しかし、Blackmagic Cloud(ブラックマジッククラウド)を導入したことで、この状況が大きく改善されました。私の会社の場合、2024年12月の執筆時点で月額1,179円(500GBのストレージを契約)という手頃な費用で、まるで同じオフィスで作業しているかのように、リモートでスムーズな共同編集ができるようになったのです。
今回は、私がBlackmagic Cloudを実際に導入して感じたメリットや具体的な活用方法、さらには注意すべきポイントまでを詳しくお伝えしていきます。リモートで動画編集をしているチームに役立つ点を、私たちの体験からまとめました。
特に以下のような方に、今回の内容は役立つと思います:
- リモートワークで動画編集を行っているチーム
- データ共有や修正作業の効率化を図りたい方
- DaVinci Resolve(ダビンチリゾルブ)での共同編集に興味がある方
- 動画編集環境の見直しを検討している方
それでは、具体的な内容に入っていきましょう。
リモート動画編集の現状と課題

私の会社では、10年以上もの間リモートワークを実践してきました。私が自宅兼オフィスで動画を撮影し、動画編集のスキルを持つスタッフが離れた場所で編集を行うという体制でした(この記事を書いた2024年12月当時)。Blackmagic Cinema Camera 6Kやその他の機材を使用して、YouTube動画、Podcast動画、有料のeラーニング講座、動画広告やプロモーション用の動画など、様々な動画コンテンツを制作しています。

しかし、このリモートでの動画編集には、以下のような深刻な課題がありました:
データ容量とネット回線の問題

最も大きな課題は、撮影データの受け渡しでした。特にBlackmagic Cinema Cameraで撮影すると、1本あたり数百ギガものデータ容量になります。さらに、スタッフの自宅のネット回線速度が遅く、物件の契約の関係で回線の変更もできない状況でした。
このため、以下のような問題が発生していました:
- データのアップロード・ダウンロードに数日かかる
- バイク便でハードディスクを送る必要がある
- 手渡しのために直接会う時間を作らなければならない
リモートでの共同編集の難しさ

Final Cut Proを使用していた際は、スタッフと同じプロジェクトファイルを共有して編集することが実質的に不可能でした(まあ不可能ではないですがあまり現実的ではないですよね)。
私(ヒルトル)への作業負荷が集中
- スタッフが編集した内容を確認するには、書き出したファイルをネットにアップロードする必要がある
- 修正点があれば、文章やリモート会議で説明し、再度編集を依頼
- 修正→確認→再修正のサイクルに多大な時間がかかる
このような状況から、結果的に以下のような悪循環が生まれていました:

- 急ぎの案件は私が撮影から編集まで全て担当
- スタッフに任せられる仕事が減少
- 代表である私の負担が増加
- 会社としての生産性が低下
特にコロナ禍以降は、スタッフへの編集依頼が減少し、私自身で全ての工程を行うことが増えていました。これは会社の成長という観点からも、決して望ましい状況ではありませんでした。
これらの課題を解決するために、何か新しい方法を見つける必要がありました。そこで目をつけたのが、Blackmagic Cloudだったのです。
次のセクションでは、Blackmagic Cloudの基本的な機能と特徴について詳しく解説していきます。
Blackmagic Cloud(ブラックマジッククラウド)とは?

https://apps.cloud.blackmagicdesign.com/
※ 上の画面は2024年12月当時のものです。この記事の画面写真は当時のもので、今の画面とは配置やボタンの名前が違うことがあります。
Blackmagic Cloudは、DaVinci Resolveの共同編集作業を可能にするクラウドサービスです。では、具体的にどのような環境が必要で、どのように動画編集の作業が変わるのでしょうか?
Blackmagic Cloudには、この記事で扱うプロジェクトの共有(Project Server)のほかに、ファイルを置くクラウドストレージ、ブラウザで動画を見てもらいコメントをもらうPresentations、DaVinci Resolve Studioを月単位で借りるLicense Managerなどがあります。なお、「Blackmagic Cloud Store」は、ネットワークにつないで使う保存用の機器(買う製品)の名前で、この記事のクラウドのサービスとは別のものです。この記事では、DaVinci Resolveの共同編集に絞って説明します。
基本的な機能と特徴
Blackmagic Cloudの主な特徴は以下の通りです:
- リアルタイムでの共同編集が可能:同じプロジェクトを複数人で共有
- プロキシファイルの自動生成:軽量データでの編集作業が可能
- クラウドストレージの提供:素材の共有とバックアップ
- バージョン管理機能:編集履歴の管理が可能
- 必要な分だけ払う料金体系:アカウントは無料。共有する側が、プロジェクトライブラリとストレージを月額で追加(私の会社は、2024年12月の執筆時点で500GBのストレージを契約し、月額1,179円を払っていました)
必要な環境と準備

導入に必要な環境は以下の通りです:
ソフトウェア要件:
- DaVinci Resolve(無料版でもStudioでも使えます)。弊社は執筆時(2024年12月)、DaVinci Resolve Studio 19を使っていました。2026年9月時点の最新はDaVinci Resolve 21です(21.1は2026年9月8日発表)
- 全ての編集者が同一バージョンを使用する必要あり(バージョン19.1.2のような小数点以下のバージョンも全く同じバージョンに揃える必要があります。)
ハードウェア要件:
- インターネット接続環境
- DaVinci Resolveが動作するPC/Mac
- (弊社の環境例:MacBook Pro M1 Pro、スタッフはM1 Max)
料金プランと契約形態
料金は、必要なサービスを月額で追加していく仕組みです。2026年9月25日に、Blackmagic Designの公式ガイドで確かめた内容は次のとおりです。
- 無料(アカウントを作るだけ):ストレージ2GB(個人用・共有用・Presentationsで共用)、Presentations 20件、ほかの人から共有されたプロジェクトライブラリへの参加
- プロジェクトライブラリ(プロジェクトを入れて共有する「本棚」。共有する側が追加):1つごとの月額。追加する数を選ぶと、画面に月額が表示されます
- ストレージ(素材やプロキシファイルを置く容量):量を選ぶと、画面に月額が表示されます。2024年11月26日の公式の発表で、1TBあたり月30米ドルから月15米ドルに値下げされました(今の単価は画面で確かめてください)
- DaVinci Resolve Studioのレンタル:Studioを月単位で借りることもできます(買う場合の価格は「コスト面での考慮点」に書きました)
今の単価と円の金額は、公式の公開ページには載っていません。Blackmagic Cloudにログインし、設定の「Manage Services」(サービスの管理)で追加するときに、月額が表示されます。有料のサービスを外すと、その請求期間の終わりに外れ、プロジェクトライブラリはデータごと消えます。外す前に、大事なデータは手元に保存しておきましょう。
Blackmagic Cloudの無料プランの内容(公式ガイド・英語)
https://help.cloud.blackmagicdesign.com/getting-started/free-plan/
私が契約したプラン(2024年12月の執筆時点):
- 月額1,179円(私の会社が払っていた額)
- ストレージ容量:500GB
- プロジェクトライブラリ:1つ
- 追加ユーザー:最大30名まで無料(※執筆時点。私のプロジェクトライブラリの画面に「2 / 30 Participants」と出ていました〈次の章の最初の画面写真〉。Blackmagic Designの公式サイトには、当時も今も「1つのプロジェクトに割り当てられる人数に制限はありません」と書かれています。1つの契約で招待できる今の人数は、ログイン後の画面で確かめてください)
※ 1,179円は、執筆時点(2024年12月)に私が払っていた月額です。Blackmagic Cloudでは、プロジェクトライブラリとストレージの月額が、それぞれ別に表示されます。見積もるときは両方の月額を足し、申し込む前に、ログイン後の画面で確かめてください(今の料金とは違うことがあります)。
重要なポイント:
- ブラックマジッククラウドの有料契約が必要なのは代表である1名(1アカウント)のみ
- 他のスタッフは無料アカウントで参加可能
- DaVinci Resolve は無料版でも使える(Blackmagic Cloud自体には有料のDaVinci Resolve Studioライセンスは必須ではありませんが、文字起こしや10-bit素材の編集などStudioの機能が必要なのでStudioを使用していました。)
文字起こし(音声を文字にする機能)はStudioだけの機能です。また、無料版のDaVinci Resolveは「60fpsまでのほぼすべての8-bitの形式」に対応し、Studioはそれに加えて、10-bitで記録するカメラの形式の多くにも対応しています。ほかの会社のプラグインをつなぐ「ワークフローの統合」(Epidemic Soundの連携など)も、Studioだけの機能です(Blackmagic Designの公式サイトとマニュアルより)。共同編集をするだけなら、無料版でも始められます。
Blackmagic Cloud活用のメリット

Blackmagic Cloudを使用することで、以下のようなメリットが得られます:
- データ転送の効率化:
- プロキシファイルの自動生成により、軽量データでの編集が可能
- ネット回線が遅い環境でも比較的素早くプロキシデータをダウンロードして編集可能
- 共同編集の実現:
- 同じプロジェクトファイルでリアルタイムでの編集が可能
- 修正作業の効率が上がった
- コスト削減:
- データ受け渡しのための物理的な移動が不要に
- 手頃な月額料金で導入可能(2024年11月にストレージの料金がこれまでの半額〈1TBあたり月30米ドルから15米ドル〉になったのはありがたいです。)
これらの機能とメリットを活かすためには、適切な設定と運用が重要です。次のセクションでは、実際の導入プロセスと具体的な設定方法についてお伝えしていきます。
DaVinci Resolveで共同編集を始める手順と設定
Blackmagic Cloudの導入は、適切な手順で行うことで、スムーズに開始することができます。ここでは、私たちが実際に行った導入手順と、重要な設定ポイントをご紹介します。
環境構築の基本手順
- アカウントの準備

- メイン管理者(有料アカウント)の登録
- スタッフ用の無料アカウントの作成(これはメンバーが各自でアカウントを取得する必要があります。)
- プロジェクトメンバーの招待(管理者がメンバーのメールアドレスを入力して招待する)
- DaVinci Resolveの設定
- 最新バージョンへのアップデート
- クラウド同期の有効化
- プロジェクトライブラリの作成
プロジェクト設定のポイント
基本設定の手順:

- プロジェクトマネージャーから「クラウド」タブを選択
- 新規プロジェクトの作成
- プロジェクト設定から「Blackmagic Cloud」を選択
- 以下の重要な設定を行う:
推奨設定値:

- データ同期:「プロキシのみ」を選択(クラウド容量を節約したい場合は「プロキシのみ」を推奨)
- プロキシ自動生成:有効化
- プロキシ設定:H.264 8bit 4:2:0 1080p
- 複数ユーザーアクセス:有効化
プロキシファイルの活用方法
プロキシワークフローの設定:
- プロキシファイルの生成設定
- 自動生成を有効化
- 適切な解像度とコーデックの選択
- ストレージ使用量の監視(弊社の場合はプロキシファイルのみをクラウドにアップロードしていたので、当面はクラウド容量を使い切ることはなさそうでした。)
- 効率的な運用方法
- オリジナルデータは管理者が保持
- リモートでメンバーが行う編集作業は軽いプロキシファイルで実施
- 管理者が最終チェックを行った上で、高品質なオリジナルファイルで書き出しして公開する
重要な注意点
設定時の注意事項:
- バージョン管理:
- 全メンバーが同一バージョンのDaVinci Resolveを使用
- アップデート時は全員で同時に実施
- ストレージ管理:

- 定期的な不要ファイルの削除
- プロキシファイルの生成状況の確認
- 容量の使用状況のモニタリング
- バックアップ対策:
- 重要プロジェクトのローカルバックアップ
- 定期的なプロジェクトの複製
- オリジナルデータの安全な保管
これらの設定を適切に行うことで、スムーズな共同編集環境を構築することができます。次のセクションでは、実際の運用時のワークフローについて詳しく解説していきます。
導入後のワークフローの変化

ここでは、Blackmagic Cloud導入後の具体的な作業の流れと、実際にどのように業務が改善されたのかをご紹介します。
新しいワークフローの具体例
撮影から編集までの流れ:
- 撮影データの取り込み
- 私(ヒルトル)が動画を撮影
- DaVinci Resolveのクラウドプロジェクトに素材を追加
- プロキシファイルが自動生成されクラウドへアップロード
- 編集作業の開始
- スタッフへ編集開始の連絡
- スタッフ側でDaVinci Resolveのプロジェクトを開くとプロキシファイルが自動ダウンロード
- 軽量なプロキシデータで編集作業が可能に

- 共同編集のプロセス
- スタッフが編集完了後、私がそのタイムラインを直接確認
- 必要に応じてその場で修正や調整が可能
- オリジナルデータを使用して最終書き出し
改善された業務効果
時間効率の向上:
- データ転送待ちの時間が大幅に削減
- 修正指示のやり取りが最小限に
- 以前の半分程度の時間で編集作業が完了
品質管理の向上:
- リアルタイムで編集内容の確認が可能
- 細かな修正をその場で実施
- クオリティの統一が容易に
スタッフの作業効率:
- 自宅の回線速度に影響されず作業可能
- ストレスなく編集作業に集中できる
- スキルアップのフィードバックが即時に可能
具体的な作業時間の変化
従来の方法との比較:
| 作業内容 | 従来の方法 | Blackmagic Cloud |
|---|---|---|
| データ共有 | 1-2日 | 即時 |
| 編集確認 | 1日 | 即時 |
| 修正対応 | 2-3日 | 数時間 |
| 最終確認 | 1日 | 即時 |
コミュニケーションの変化
より効率的な意思疎通:

- タイムライン上で直接フィードバック
- 具体的な修正箇所の指示が容易
- リアルタイムでの相談が可能
これらの変化により、私とスタッフの双方のストレスがずいぶん軽くなり、より創造的な作業に時間を使えるようになりました。しかし、導入初期にはいくつかの課題も経験しました。次のセクションでは、つまずきやすいポイントとその解決策についてお伝えします。
つまずきやすいポイントと解決策
実際の運用では、いくつかの問題に直面することもありました。ここでは、私たちが経験した具体的なトラブルと、その解決方法をご紹介します。これらの情報は、あなたが同様の問題に遭遇した際の参考になるはずです。
遭遇した主なトラブル

1. プロキシデータの同期問題
- 発生した状況:
- スタッフ側でプロキシデータがダウンロードされない
- タイムラインが真っ赤になり編集不可能な状態に
- クラウドストレージに十分な空き容量があるにも関わらず同期されない
- 解決方法:
- 新規プロジェクトを作成し、素材を再度追加
- プロジェクト設定の再確認
- プロキシ生成の設定を見直し
2. ストレージ管理の課題

- 問題点:
- オリジナルデータのアップロードで容量を大量消費
- クラウドストレージ内のファイル削除方法が不明確
- 使用容量の管理が難しい

- 対応策:
- プロキシデータのみをアップロード対象に設定
- Blackmagic Cloudのウェブサイトから不要ファイルを定期的に削除
- ストレージ使用量の定期的なモニタリング
補足すると、Blackmagic Cloudのウェブサイト(Cloud Storage)で消したファイルは、まず「ゴミ箱(Trash)」に移り、ゴミ箱の中身も使用量に数えられます。容量を空けたいときは、ゴミ箱も空にします(空にすると元に戻せません)。また、プロジェクトライブラリは毎日自動でバックアップされ(はじめの設定では直近の2つを残します)、このバックアップも使用量に数えられます(Blackmagic Cloudの公式ガイドより)。
予防のためのチェックポイント
日常的な確認事項:
- プロジェクト開始前:
- DaVinci Resolveのバージョン確認
- クラウドストレージの残容量確認
- プロキシ設定の確認
- 作業開始時:
- プロキシファイルの生成状況の確認
- クラウド接続状態の確認
- 同期状態の確認
- 定期的なメンテナンス:
- 不要なプロキシファイルの削除
- プロジェクトのバックアップ
- ストレージ使用状況の確認
トラブル発生時の対処法
問題が発生した際の手順:
- まず確認すること:
- クラウド接続状態
- ソフトウェアのバージョン
- プロジェクト設定
- 基本的な対処:
- DaVinci Resolveの再起動
- プロジェクトの再読み込み
- インターネット接続の確認
- 解決しない場合:
- 新規プロジェクトの作成
- データの再インポート
- 設定の初期化
これらの経験から、事前の準備と定期的なメンテナンスが重要だということがわかりました。次のセクションでは、導入を検討する際のチェックリストについてご説明します。
導入を検討する際のチェックリスト

Blackmagic Cloudは素晴らしいツールですが、すべての方に適しているわけではありません。ここでは、導入を検討する際の判断材料となるチェックポイントをご紹介します。
適している会社・チームの特徴
最適な導入条件:
- チーム構成:
- 2名以上のメンバーが動画編集に関わっている
- それぞれのメンバーがDaVinci Resolveを使用できる
- リモートワークを主体としている
- 業務内容:
- 定期的な動画コンテンツの制作がある
- 複数人での編集作業が必要
- クオリティ管理を重視している
不向きなケース:
- 1人で全ての編集作業を行っている
- 編集作業を完全に外注している
- Final Cut ProやPremiere Proからの移行が難しい
必要なスキルと環境

技術要件:
- 必須スキル:
- DaVinci Resolveの基本操作
- クラウドストレージの基本的な理解
- プロジェクト管理の基礎知識
- 必要な環境:
- 安定したインターネット接続
- DaVinci Resolveを使用できる環境
- 十分なストレージ容量
コスト面での考慮点
初期費用:
- DaVinci Resolve(無料)
- もしDaVinci Resolve Studioライセンスを購入する場合:51,980円(税込。2026年9月25日にBlackmagic Designの公式サイトで確認)
- (私の使い方)1つのライセンスで2つのパソコンにインストールでき、同時に2つのパソコンで使っていました(執筆時点)
- (Studioを月単位で借りる場合)Blackmagic Cloudのレンタルライセンスの月額(ログイン後の画面で確認)
- (必要に応じて)ハードウェアのアップグレード
ランニングコスト:
- Blackmagic Cloud月額料金:私の会社は2024年12月の執筆時点で1,179円(500GBのストレージを契約)。今の月額(プロジェクトライブラリとストレージ)は、ログイン後の画面で確認
- ストレージ追加料金(必要な場合)
- バックアップ用ストレージ費用
導入前の準備チェックリスト
✓ 基本的な確認事項:
- □ チームメンバー全員がDaVinci Resolveを使用可能か
- □ インターネット環境は十分か
- □ ストレージ容量は適切か
- □ 予算は確保できているか
✓ 運用面での確認:
- □ ワークフローの見直しは可能か
- □ トレーニング期間は確保できるか
- □ バックアップ体制は整っているか
- □ 緊急時の代替手段はあるか
これらのポイントを十分に検討した上で、導入を決定することをお勧めします。最後に、まとめとして全体を振り返ってみましょう。
まとめ

Blackmagic Cloudは、リモートでの動画編集ワークフローを大きく改善する可能性を持つツールです。ここで、導入による主なメリットと、成功のための重要なポイントを整理してみましょう。
導入による主なメリット
1. 時間効率の改善
- データ転送時間の大幅な削減
- リアルタイムでの編集確認が可能
- 修正作業の効率化
2. コスト削減効果
- 物理的なデータ受け渡しが不要
- 手頃な月額料金での運用が可能
- スタッフの作業効率向上
3. クオリティの向上
- リアルタイムでの品質管理
- スムーズな共同編集の実現
- 一貫性のある編集作業
導入を成功させるためのポイント
1. 事前の準備
- チーム全体でのDaVinci Resolve習熟
- 適切な環境整備
- 明確なワークフローの設計
2. 運用時の注意点
- こまめなバージョン管理
- 定期的なストレージ確認
- プロキシファイルの適切な管理
3. 継続的な改善
- チーム内での情報共有
- 定期的な運用方法の見直し
- 新機能への適応
最後に
私たちの経験から、Blackmagic Cloudは単なるツールの導入以上の価値をもたらしました。リモートワークにおける動画編集の課題を解決するだけでなく、チーム全体の作業効率とクオリティを向上させる効果がありました。
もしあなたが以下のような状況にあれば、Blackmagic Cloudの導入を真剣に検討する価値があります:
- リモートでの動画編集に課題を感じている
- チームでの共同編集を効率化したい
- 品質を保ちながら制作速度を上げたい
- コストを抑えながらワークフローを改善したい
興味がある方はBlackmagic Designの公式サイトに行ってBlackmagic Cloudの導入を検討してみてください。アカウントは無料で作れますので、まずは画面やPresentationsを試してみて、共同編集を始めるときに、プロジェクトライブラリを1つと、必要な分だけのストレージを追加すると安心です。有料のサービスは、外すとその請求期間の終わりに止まります(プロジェクトライブラリはデータごと消えるので、先に手元に保存しておきます)。
Blackmagic Design公式サイトはこちら
https://www.blackmagicdesign.com/jp
Blackmagic Cloudはこちら
https://apps.cloud.blackmagicdesign.com/
DaVinci Resolveのコラボレーション(Blackmagic Cloud)の公式ページ
https://www.blackmagicdesign.com/jp/products/davinciresolve/collaboration
動画を作る流れが整ったら、次は何を商品にするかを決めたい方へ
この記事で紹介した体制で、私の会社はYouTube動画や有料のeラーニング講座などを作ってきました。動画を作る流れが整ったら、次は、どんな内容を商品にするかです。何を商品にするかを決めるための無料の電子書籍「売れるコンテンツの作り方ガイドブック」をご用意しています。ネットで「ニッチな商品」が売れる理由、売れているコンテンツ商品に共通する点、そのまま使えるコンテンツのアイデアリスト30個をまとめています。
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この記事の解説動画はこちら
※ 動画は2024年12月当時のものです。料金やDaVinci Resolveの版は当時の内容です。今の内容は、この記事の本文をご覧ください。
この記事の料金の仕組み・無料で使える範囲・価格・版の説明は、2026年9月25日に、Blackmagic Designの公式サイト(DaVinci Resolveの製品ページ・コラボレーションのページ・プレスリリース)、Blackmagic Cloudの公式ガイド、DaVinci Resolve 21.1に付属のマニュアルで確認したものです。料金や画面はたびたび変わりますので、申し込む前に、ログイン後の画面の月額もあわせてご確認ください。
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