
中国発の言語モデルDeepSeek V3が2025年3月24日に大幅アップデートされ、数学能力の向上と処理速度が3倍になるという驚異的な進化を遂げました。本記事では、実際にDeepSeek V3を使ってMeta広告やランディングページのセールスコピーを生成したところ、通常のAIでは見られない尖った表現や強いメッセージ性のあるコピーが作成できることがわかりました。セキュリティ面で不安がある方にはPoeなどのサードパーティツールを介した利用方法も紹介し、AIが生成した文章を適切に調整して活用するコツもお伝えします。あなたの文章作成の時間を大幅に削減できる可能性を秘めたDeepSeek V3の実力と活用法をぜひ最後まで読んでください。
はじめに:DeepSeek V3の最新アップデートについて
あのDeepSeekV3の性能がアップデートされました!
2025年3月24日、中国発の言語モデルDeepSeekに大幅なアップデートが行われました。コードネーム「DeepSeek-V3-0324」として登場したこの新バージョンは、以前のモデルから大きく性能が向上しています。
特に注目すべきは、数学の能力が大幅に向上したことです。モデルサイズは700GBと大規模なままですが、MITライセンスで提供されているため、利用しやすい点も魅力です。
さらに驚くべきは生成速度です。以前のバージョンと比較して3倍の処理速度になり、20TPSから60TPS(トークンパーセカンド)まで向上しました。この速度向上により、長文の生成や複雑な処理がより短時間で完了するようになっています。
DeepSeekのR1モデルはすでに高性能で知られていましたが、一般向けのV3モデルは今までやや物足りなさがありました。しかし今回のアップデートにより、その性能はGPT-4oやClaude 3.5 Sonnetなどのトップクラスのモデルと肩を並べるレベルに達したとされています。
あなたはDeepSeekをまだ使ったことがないかもしれません。セキュリティ上の懸念から敬遠している方も多いでしょう。しかし、後で紹介するように安全に使う方法もあります。
このブログ記事では、実際にDeepSeek V3を使ってみて、どのような文章が生成できるのか、特にマーケティングコピーの作成でどれだけ役立つのかを検証していきます。
DeepSeek V3を活用すれば、あなたの文章作成の時間を大幅に短縮できるかもしれません。今回のアップデートが本当に価値あるものなのか、一緒に見ていきましょう。
DeepSeek V3の新機能と性能向上
数学からコピーライティングまで、全面的にレベルアップ
DeepSeek V3の今回のアップデートで特に注目すべきは、数学的能力の驚異的な向上です。以前のバージョンと比較して、複雑な計算や数学的推論の精度が大幅に改善されています。これは単なる計算能力の向上だけでなく、論理的思考を必要とする様々なタスクにおいても威力を発揮します。
モデルサイズは700GBと変わらないものの、内部アーキテクチャの最適化により処理効率が格段に向上しています。この最適化により、同じハードウェア環境でも従来の3倍となる60TPSの生成速度を実現しました。この速度向上は、長文の文章生成や複雑なコンテンツ作成において大きなメリットとなります。
実際の性能はどうなのでしょうか?開発元の発表によれば、DeepSeek V3はGPT-4oやClaude 3.5 Sonnetといった現在のトップクラスのAIモデルと同等レベルの性能に到達したとのことです。特に日本語の処理能力も向上しており、日本語のマーケティングコピーやビジネス文書の生成においても高い品質を期待できます。
具体的な改善点をまとめると:
- 数学能力: 複雑な数学的問題解決能力が大幅に向上
- 生成速度: 20TPSから60TPSへと3倍の速度アップ
- 論理的推論: より一貫性のある論理展開が可能に
- 創造性: より独創的で魅力的なコンテンツの生成
- 多言語対応: 日本語を含む多言語処理の品質向上
特筆すべきは、従来のDeepSeekモデルと比較して、より説得力のあるマーケティングコピーを生成できるようになった点です。広告文やセールスレターなどの作成において、キャッチーでありながらも説得力のある文章を短時間で生成できるようになりました。
あなたがマーケティングやコンテンツ作成に携わる方であれば、このアップデートは単なる技術的進化以上の意味を持ちます。文章作成の時間を大幅に短縮しながら、より質の高いコンテンツを生み出せる可能性が広がったのです。
では次に、実際にDeepSeek V3を使って様々なマーケティングコピーを生成してみた結果をご紹介します。
実際に使ってみた:DeepSeek V3でコピーライティング

一般的なAIとは一味違う、尖ったコピーに驚きの連続
実際にDeepSeek V3を使ってコピーライティングをしてみました。まずはMeta広告の見出し生成テストからスタートです。10文字程度の短いフレーズを10パターン生成してもらいましたが、第一印象としては以前のバージョンと比較して劇的な変化は感じられませんでした。
とはいえ、生成された見出しの内容自体は決して悪くありません。シンプルながらも読者の興味を引くような表現が多く含まれていました。
次に長文のMeta広告を生成してみると、ここで興味深い変化が見られました。例えば以下のようなコピーが生成されました:

「毎日何時間も文章作成に追われていませんか?実は今、世界のトップマーケッターたちは、AIを使ってブログ記事、セールスレター、メールマーケティング文面をたった数分で作成しています。」
この文章は以前のDeepSeekでは見られなかった工夫が感じられます。読者の痛点に直接触れつつ、具体的な解決策を提示するという構成は、マーケティング的に非常に効果的です。全体的な性能が底上げされている印象を受けました。
さらに踏み込んで、ランディングページのセールスコピーも生成してもらいました。プロンプトの内容を理解させた上で、実際にセールスコピーを書いてもらった結果は以下のようなものでした:

「ブログ、SNS、セールスレター、文章作成から追われる毎日から解放されませんか?毎日ブログを書くだけで日が終わる。セールスコピーを書くのに何時間もかかる。ライターに依頼すると、高額で思ったような文章にならない。こんな悩みを抱えているなら、AIを使った自動文章作成が解決策です」
この文章はChatGPT-4oと比較しても、より具体的な数字を用いたダイレクトなコピーを書いてくれています。読者の痛点を的確に指摘し、具体的な解決策を提示する構成は、セールスコピーとして非常に効果的です。
特にサードパーティのツールであるPoeを使ってDeepSeekのFireworksバージョンを試したところ、さらに興味深い結果が得られました。例えば、以下のようなコピーが生成されました:

「ヒルトルが十万円から月収三百万円に成長させた実績のある手法だけを厳選」
このように、DeepSeekは時にかなり強気な表現を使ったコピーを生成します。特にR1モデルではこの傾向が強く、「これはいいけど少し言い過ぎかも」と思わせるような文章が生成されることもあります。
ランディングページのセールスコピーも非常に強いトーンで書かれています:

「専門スキル不要、24時間働くAI専属ライターの育て方。ブログからセールスレターまで、自宅で月三万円の外注費を削減する完全マニュアル、今なら無料公開中!」
これらの結果から、DeepSeek V3は確かにマーケティングコピーにおいて独自の強みを持っていると言えるでしょう。時に挑戦的で強い表現を使いますが、それがかえって読者の関心を引くという効果があります。
あなたがマーケティングコピーを作成する際には、DeepSeekの生成した文章をそのまま使うのではなく、少し強すぎる表現を調整しながら活用するのが良いでしょう。次のパートでは、そんなDeepSeek V3を安全に使うための方法についてご紹介します。
DeepSeek V3の使い方とセキュリティ対策
中国製AIも安心して使える?セキュリティ対策を押さえよう
DeepSeek V3の魅力的な機能に興味を持ったものの、セキュリティ面での懸念があるという方も多いでしょう。中国発のAIモデルということで、データの取り扱いに不安を感じる方もいます。ここでは、DeepSeek V3を安全に活用するための方法をご紹介します。
本家サイトでの利用方法
DeepSeek V3は公式サイトから直接利用することができます。操作はシンプルで、他のAIチャットボットと同様に、プロンプトを入力するだけで文章を生成してくれます。ただし、公式サイトを利用する場合は、極めて機密性の高い情報は入力しないよう注意しましょう。
公式サイトを利用するメリットは、最新のモデルにいち早くアクセスできることと、すべての機能を余すことなく使えることです。特に実験的な試みや、モデルの性能を最大限に引き出したい場合には適しています。
サードパーティツール(Poe)での安全な使い方

セキュリティ上の懸念から公式サイトの利用に抵抗がある方には、サードパーティのAIプラットフォームを介した利用がおすすめです。例えば「Poe」というAIチャットプラットフォームでは、DeepSeek V3の最新モデルを利用することができます。
Poeの利点は、アメリカの会社であるFireworksを通じてDeepSeekのモデルを利用できることです。つまり、あなたの入力データはアメリカのサーバーを通じて処理されるため、データセキュリティに関する懸念を軽減できます。
Poeを使ったDeepSeek V3へのアクセス方法は非常に簡単です:
- Poeのアカウントを作成(無料)
- DeepSeek V3 Fireworksをモデルとして選択
- 通常のチャットと同じように利用開始
重要なのは、Poeを通じて利用する場合でも、すでに2025年3月24日のアップデート版モデルにアクセスできるという点です。つまり、セキュリティを確保しながらも、最新の性能を享受できるのです。
セキュリティ上の懸念と対策方法
DeepSeekなどの中国発のAIモデルを利用する際の一般的な懸念事項と対策をまとめると:
- 個人情報の取り扱い: 実名や住所、電話番号などの個人情報は入力しない
- 機密ビジネス情報: 商品開発の秘密や未公開の経営戦略などは入力しない
- 認証情報: パスワードやAPIキーなどは絶対に入力しない
- サードパーティ経由の利用: 直接利用に不安がある場合は、Poeなどのプラットフォームを介して利用する
- 生成内容の検証: AIが生成した内容は必ず人間が確認し、必要に応じて修正する
これらの点に注意すれば、DeepSeek V3の優れた機能を比較的安全に活用することが可能です。特にマーケティングコピーの生成など、機密性の低い用途であれば、サードパーティツールを介して利用するのが理想的でしょう。
あなたのビジネスやプライバシーを守りながら、DeepSeek V3の強力な文章生成能力を活用してください。次のパートでは、DeepSeek V3を効果的に活用するためのコツをご紹介します。
DeepSeek V3を効果的に活用するコツ
ちょっとした工夫でAIのパワーを最大限に引き出す
DeepSeek V3は非常に強力なAIモデルですが、より効果的に活用するためにはいくつかのコツがあります。ここでは、特にマーケティングコピー作成において、DeepSeek V3の性能を最大限に引き出すための方法をご紹介します。
尖ったコピーをうまく調整して使う方法
DeepSeek V3、特にR1モデルは、時にかなり強気な表現や大胆な数字を使ったコピーを生成します。これには長所と短所があります。
長所は、インパクトのある文章で読者の注目を集められることです。短所は、時に誇張が過ぎて信頼性を損なう可能性があることです。
効果的な活用法は、DeepSeek V3に強めのコピーを生成してもらい、その後人間の目で確認して適宜調整するというアプローチです。例えば:
- 「月収が10倍になる」→「収益が大幅に向上する可能性がある」
- 「100%成功する方法」→「多くの人が成果を出している方法」
- 「たった3分で完了」→「従来より大幅に時間短縮」
このように、DeepSeek V3の生成した強いメッセージを保ちながらも、現実的で信頼性のある表現に調整することで、効果的かつ誠実なコピーを作成できます。
適切なプロンプトの書き方
DeepSeek V3から最大限の成果を得るためには、適切なプロンプト(指示)を与えることが重要です。効果的なプロンプトの例をいくつか紹介します:
具体的なターゲット層を指定する:
「30代の子育て中の女性向けに、時短料理キットのMeta広告を5種類作成してください」
トーンと文体を指定する:
「友人に話しかけるような親しみやすいトーンで、でも専門知識があることがわかるような文体で書いてください」
制約条件を明確にする:
「各広告は30文字以内で、必ず『時間節約』というキーワードを含めてください」
参考になる例を示す:
「以下の広告を参考にして、同じ雰囲気で別のバージョンを作成してください:(例文)」
このように詳細で具体的な指示を与えることで、DeepSeek V3はあなたの期待に沿った文章を生成しやすくなります。
他のAIツールと組み合わせた活用法
DeepSeek V3の強みを最大限に活かすには、他のAIツールと組み合わせる方法も効果的です:
- アイデア出し: DeepSeek V3で大量のキャッチコピーや広告文のバリエーションを生成
- 精緻化: ChatGPT-4oなどでさらに洗練させる
- 校正・チェック: 文法チェックツールで最終確認
- A/Bテスト: 複数の案を実際に小規模テストして効果を確認
例えば、DeepSeek V3で強いインパクトのあるコピーの原案を生成し、それをChatGPT-4oでより洗練された表現に調整するといった組み合わせが考えられます。
また、DeepSeek V3はセールス文章の構成案を考えるのにも優れています。PASTORフォーミュラなどのセールスレターの型に沿った文章構成を指示すると、効果的な構成案を提案してくれます。
これらのコツを活用することで、DeepSeek V3は単なる文章生成ツールではなく、あなたのマーケティング戦略を強化する強力なパートナーとなるでしょう。次は、まとめと今後の展望をご紹介します。
まとめと今後の展望

AIを味方につけて、文章作成の常識が変わる
ここまでDeepSeek V3の最新アップデートについて、実際の使用感や活用法をご紹介してきました。最後に、このAIツールがもたらす可能性と今後の展望についてまとめていきます。
DeepSeek V3の活用シーン
DeepSeek V3は特に以下のような場面で力を発揮します:
- 広告コピーの作成: インパクトのある見出しや説得力のあるボディコピーの生成
- セールスレターの下書き: PASTORフォーミュラに沿った効果的なセールスレターの構成
- メールマーケティング: 開封率の高い件名や、反応を得やすいメール本文の作成
- SNS投稿文: エンゲージメントを高める投稿文の大量生成
- ブログ記事のアイデア出し: 読者の興味を引くコンテンツ案の提案
特に注目すべきは、DeepSeek V3が「普通すぎない」コピーを生成できる点です。一般的なAIが生成する無難な文章とは一線を画す、インパクトのある表現が可能です。
あなたが1日に何時間も文章作成に費やしているなら、DeepSeek V3を活用することで創造的な時間を確保できるようになるでしょう。単純な文章作成はAIに任せ、あなたはより戦略的な思考や創造的な企画立案に集中できます。
AIを活用したコピーライティングの未来
AIを活用したコピーライティングは、今後さらに進化していくことでしょう。DeepSeek V3のようなモデルが登場したことで、以下のような変化が予想されます:
- コピーライターの役割変化: 文章を一から書く作業から、AIが生成した文章をブラッシュアップする監修者へ
- テスト文化の加速: 多様なバリエーションを簡単に生成できるため、A/Bテストがより一般的に
- パーソナライゼーションの深化: ターゲットごとに最適化された文章の大量生成が可能に
- クリエイティブの民主化: 専門的なコピーライティングスキルがなくても、効果的な文章を作成可能に
これらの変化は、小規模ビジネスにとって特に朗報です。以前は高額なコピーライターに依頼する必要があった質の高い文章が、AIの力を借りれば自分で作成できるようになるからです。
個人的な感想としては、今までのDeepSeekV3モデルは、DeepSeekR1と比べると性能がイマイチでしたが、2025年3月の最新アップデート版のDeepSeekV3モデルは性能がかなり上がったと感じます。
DeepSeek本家のサイトで使うのが怖ければ、Poeなどのサードパーティツール上で使うことができる米国バージョンのDeepSeekを使ってみることをお勧めします。
DeepSeek公式サイトはこちら
Poeはこちら(最新版のDeepSeekV3のアメリカ版モデルを使うことが可能です)