
「動画制作は高くて難しい…」そんな悩みを吹き飛ばすかもしれない、新しい動画生成AI「Seedance 1.0」を徹底レビューします!この記事では、TikTokの運営会社が開発したこのAIの驚きの低コストと、その真の実力である「画像からの動画化(Image-to-Video)」について、豊富な作例と共に解説。テキストから動画を作るだけがAIの使い道ではありません。手持ちのイラストや画像を、たった数十円で魅力的な動画に変える具体的な方法と、その感動的なクオリティを、ぜひあなたの目で確かめてください。
動画コンテンツの「高い・難しい」を解決する新星AI?

「自分のビジネスにも、もっと動画を取り入れたい…でも、制作会社に頼むと高額だし、自分で作るのは難しくて時間がない…」
もしあなたが、そんな風に感じているのなら、今回の記事はきっと役に立つはずです。
こんにちは。株式会社ヒルトル代表のヒルトルです。
私自身、オンラインで商品を販売する中で、動画の重要性は痛いほど感じています。広告やセールス動画、SNSでの発信など、動画はもはや欠かせないツールですよね。
ただ、その一方で、動画制作のハードルが高いのも事実。
クオリティを求めれば外注費がかさみ、かといって自分でやろうとすると、専門的なソフトの操作を覚えたり、撮影や編集に膨大な時間を取られたり…。私たちのような個人事業主や中小企業の経営者にとって、悩ましい問題でした。
しかし、そんな状況をガラリと変えてしまうかもしれない、新しい動画生成AIが登場しました。
それが、今回ご紹介する「Seedance 1.0」です。
この記事では、TikTokを運営するByteDance社が開発したこの新しいAIを、私が実際に徹底的に使い倒してみた正直な感想と、具体的な作例、そして気になるコストについて、どこよりも分かりやすく解説していきます。
「本当に使えるの?」「他のAIと何が違うの?」そんなあなたの疑問に、しっかりお答えしていきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
話題の動画生成AI「Seedance 1.0」とは?

さて、その期待の新生「Seedance 1.0」とは、一体どんなAIなのでしょうか。
「Seedance 1.0」は、あのTikTokを運営している中国の企業「ByteDance社」が新しく開発した動画生成AIモデルです。
ただ、この記事を書いている時点では、まだ公式サイトのような場所での大々的な発表は見当たりませんでした。そこで今回は、私が普段から様々なAIモデルを試すために使っている「Poe」というプラットフォーム経由で、この「Seedance 1.0」を使ってみることにしました。
Poeのようなツールを使うと、新しいAIが出たときにすぐに試せるので便利なんです。今回はこのPoe上で、実際にどんな動画が作れるのか、そしてその実力は本物なのかを、忖度なしでレビューしていきます。
【本音レビュー】Seedance 1.0を実際に使って分かった3つのこと

では早速、私が実際に「Seedance 1.0」を触ってみて、特に「これは!」と感じた3つのポイントをご紹介します。
① 驚きの低コスト!他の主要AIと価格を比較
まず、何よりも驚いたのが、そのコストの安さです。
私が利用しているPoeの中では、AIを使うたびに「ポイント」を消費する仕組みになっています。このポイントは月額料金(私は月3,000円ほど払っています)でチャージされるのですが、「Seedance 1.0 Lite」で動画を1本作るのにかかるのは、なんとたったの6,000ポイントでした。
これがどれくらい安いかというと、例えば動画生成AIの最高峰とも言われるGoogleの「Veo 3」を使うと、1本の動画を作るのに55,500ポイントもかかります。以前は10万ポイント近くしたこともあったので、それに比べるとVeo 3も安くはなりましたが、それでもSeedanceの約9倍です。
私の月額プラン(100万ポイント)で計算すると、Veo 3が1本あたり約166円なのに対して、Seedanceは1本約18円。この差は大きいですよね。
静止画を1枚作るのにも、高画質なモデルだと2,000〜3,000ポイントは普通にかかることを考えると、動画1本で6,000ポイントというのは、はっきり言って破格です。これなら、私たちのようなスモールビジネス事業者でも、コストを気にせず気軽に動画制作を試すことができます。
② Text-to-Video(テキストから動画生成)の実力は?

次に、テキスト(プロンプト)を入力して、ゼロから動画を作ってもらう「Text-to-Video」の機能です。
結論から言うと、クオリティはかなり高いです。
例えば、「自宅のパソコンの前で悩んでいる20代の日本人女性」という、私がよく使うプロンプトで試してみたところ、背景の作り込みなどは非常に自然でした。
ただ、正直に言うと、人物の顔にはまだ少しAIっぽさが残るかな、という印象です。一昔前のAIのように指が6本ある、なんていう明らかな破綻はないのですが、どこか表情に硬さがあったり、不自然な動きが見えたり…。私が気にしすぎなだけかもしれませんが、ゼロから動画を作る場合は、まだ少し改善の余地がありそうです。
③ 本領発揮!Image-to-Video(画像から動画生成)が優秀すぎた

そして、今回最もお伝えしたいのが、この「Image-to-Video」機能です。
これは、元になる画像をアップロードして、それを動画化する機能なのですが、Seedance 1.0の真価はここにあると言っても過言ではありません。
実は、Poeの公式ページにも「最高の結果を得たいなら、画像を添付してね!」と書かれているんです。つまり、開発元が「うちは画像からの動画化が得意ですよ」と公言しているわけですね。
そこで、私が普段から使っている画像生成AI「Midjourney」で作った、クオリティの高い静止画をいくつか動画にしてみました。

満点の星空の静止画を動画にしてみると、まるで本物のような美しいタイムラプス動画が完成しました。星がキラキラとまたたき、流れていく様子は圧巻です。
次に、ファンタジーな世界にいる子羊のイラスト。これも、周りの花が優しく揺れ、生きているかのような温かい雰囲気の動画になりました。
さらに、アニメ調のロボットと女性のイラストも、キャラクターの雰囲気を壊さずに、自然な動きを加えることができました。まるでアニメのワンシーンのようです。
このように、元の静止画のクオリティが高ければ高いほど、驚くほど高品質な動画を簡単に作り出すことができるんです。下手にテキストで動きを細かく指示するよりも、元画像の魅力をAIに引き出してもらう方が、良い結果になることが多いと感じました。
その他のサンプル動画です
【初心者でも簡単】Seedance 1.0で高品質動画を作る3つのステップ
「でも、なんだかんだ言って、やっぱり専門知識が必要なんじゃないの?」と思ったあなた、ご安心ください。ここからは、誰でも高品質な動画を作れる簡単な3つのステップをご紹介します。
Step 1: 高品質な「元画像」を用意する

まず一番大切なのが、動画の素になる「静止画」です。
前述の通り、Seedance 1.0は元画像のクオリティに結果が大きく左右されます。ですから、できるだけ高品質で、魅力的な静止画を用意しましょう。
私のおすすめは、同じく画像生成AIの「Midjourney」などを活用することです。これを使えば、あなたのイメージに合ったプロ品質の画像を簡単に手に入れることができます。
Midjourney公式サイトはこちら
Step 2: 画像をアップロードして動画を生成する

次に、用意した静止画をPoeなどのプラットフォーム上でアップロードします。
操作はとても簡単で、ファイルを指定するだけ。難しい設定は何もありません。
Step 3: プロンプトはシンプルに(または、あえて入力しない)

ここがポイントです。私の経験上、複雑なプロンプト(指示文)は逆効果になることがあります。
例えば、人物の画像に「笑顔で」と入力したら、不自然で少し怖い表情になってしまいました。何も入力せずに生成した方が、よほど自然な動きになったんです。
よほど特殊な動きをさせたい場合を除き、プロンプトは入力しないか、もしくは「空が動いている」のようにごくシンプルにするのがおすすめです。AIに「よしなに動かして」と任せてしまう方が、元画像の魅力を最大限に引き出した、良い感じの動画に仕上がることが多いですよ。
Seedance 1.0を使いこなすためのQ&Aと設定のポイント

最後に、あなたがSeedance 1.0を使う上で、気になるであろう細かい点や、知っておくと便利な設定についてQ&A形式でまとめました。
Q. アスペクト比や解像度、動画の長さは選べる?
はい、選べます。
私が使ったPoeの中では、以下の設定が可能でした。
- アスペクト比: 横長の「16:9」や正方形の「1:1」、スマホ向けの縦長「9:16」など、主要な比率に対応しています。
- 解像度: 720pが最高画質です。コストを抑えたいなら480pも選べますが、ネット上で公開するなら720pがおすすめです。
- 動画の長さ: デフォルトは5秒ですが、10秒まで延長できます。

Q. 音声は付けられる?
残念ながら、現時点では付けられません。
Seedance 1.0は映像の生成に特化しているため、音声を入れたい場合は、別途動画編集ツールなどを使う必要があります。ただ、これは今後のアップデートに期待したいところですね。
まとめ:Seedance 1.0は、低コストで動画を作りたいあなたの秘密兵器になる

さて、今回は新しい動画生成AI「Seedance 1.0」を徹底的にレビューしてきました。
結論として、このAIは「Image-to-Video(画像からの動画化)」において、非常に高いポテンシャルを秘めていると感じました。
何より、圧倒的な低コストで、クオリティの高い動画を気軽に試せるのが最大の魅力です。
完璧なAIではありませんし、Text-to-VideoではまだAIっぽさが残る部分もあります。しかし、その特性をしっかり理解し、「高品質な静止画を動かす」という使い方に特化すれば、これほど心強いツールはありません。
特に、セールス動画や広告に差し込むための、ちょっとしたイメージ映像(インサート動画)が欲しいと考えている個人事業主や中小企業の経営者の方にとっては、まさに秘密兵器になり得る存在です。もう、高価なストック動画素材を探し回る必要はなくなるかもしれません。
次のステップ:今すぐSeedance 1.0を試してみよう

動画生成AIの進化は、本当に日進月歩です。その中でも、このSeedance 1.0は、試してみる価値が大いにある、おすすめのAIモデルだと断言できます。
興味が湧いたあなたは、ぜひPoeや、Seedance 1.0が使える他のツールで、その実力を体験してみてください。そして、あなただけのオリジナル動画作りを楽しんでいただけたら嬉しいです。
今回はPoe(ポー)というAIツールの中でSeedance1.0を使ってみました
Poe公式サイトはこちら
Seedance公式サイトはこちら
https://www.seedance.ai/ja
編集後記(筆者の感想)
やはり動画生成AIは中国製のモデルが強いですね。テキストからの動画生成はGoogleのVeoシリーズのモデルの方が自然ですが、静止画からの動画生成は今回ご紹介したらSeedanceも強いですし、あとは同じ中国勢だとKlingも高性能ですよね。特にSeedanceは現時点だと他の動画生成AIモデルと比べても生成のコストが安いのが魅力ですので、私もどんどん動画を生成してみようと思います。AIの性能が上がってより高品質な動画が安価に作れるようになるのは楽しいですね!