
待望のChatGPT 5.2がリリースされましたが、Webマーケティングの現場で本当に使えるのか? 広告コピー、LP作成、書籍執筆などの実務で徹底検証した結果、見えてきたのは『期待外れ』な実力でした。なぜ多くのプロがあえてChatGPTを使わずにGeminiやClaudeを選ぶのか? あなたのビジネスを停滞させないために知っておくべき、AIツール選びの真実をこれでもかと公開します。
AIツール選びで「消耗」していませんか?

「また新しいAIが出たの?」
「ChatGPT 5.2? とりあえずこれを使えば間違いないの?」
あなたは今、次々と登場するAIの最新モデルのニュースに、少し疲れを感じていませんか?
2025年12月15日、待望のChatGPT 5.2がリリースされました。SNSやニュースサイトでは「性能が飛躍的に向上!」「ベンチマークで最高得点!」といった華々しい見出しが踊っています。
しかし、もしあなたが「最新だから」という理由だけで、深く考えずにメインのAIツールをChatGPT 5.2に切り替えようとしているなら、少し立ち止まってください。
「ベンチマークの数値が高い」ことと、「あなたのビジネスで使える」ことは、まったく別の話です。
特に、あなたが中小企業の経営者や、オンラインで商品を販売するマーケターであるならば、なおさらです。
この記事では、実際に私がChatGPT 5.2の最新機能(Thinkingモデルや長文コンテキスト)を、実際のWebマーケティングの現場で使い倒して検証した「忖度なしのリアルな評価」をお届けします。
結論から言うと、私の評価は「期待外れ」でした。
なぜそう感じたのか? その理由と、あなたのビジネスを本当に加速させる「賢いAIツールの選び方」について、詳しくお話しします。
「使えないAI」を使い続けると、あなたのビジネスは停滞します
「とりあえずChatGPTの有料版を契約しておけば安心だろう」
そう考えている経営者の方は非常に多いです。確かに、ChatGPTは生成AIブームの火付け役であり、最も知名度が高いツールです。
しかし、道具というのは「適材適所」です。
もしあなたが、「より人間らしく、心を動かす文章」や「売上に直結するセールスコピー」を求めているのに、「事務的で、どこか不自然な日本語」しか書けないAIを使い続けていたらどうなるでしょうか?
機会損失が発生し続けます。
- 読まれないブログ記事:平凡で退屈な文章は、読者をすぐに離脱させます。
- クリックされない広告:心の機微を捉えていないキャッチコピーは、スルーされます。
- 成約しないランディングページ:説得力のない構成では、商品は売れません。
そして何より恐ろしいのは、あなたの競合他社が「より賢いAI」を使っているかもしれないということです。
彼らが、ClaudeやGeminiといった、日本語の表現力に長けたAIを使って、短時間で高品質なコンテンツを量産している間に、あなたがChatGPTが出力した「微妙な文章」の手直しに時間を費やしているとしたら。
それは、知らず知らずのうちにビジネス競争で後れを取っていることを意味します。
「道具を変える」というたった一つの選択が、これからの成果を大きく左右するのです。
【検証結果】ChatGPT 5.2 Thinkingモデルの実力とは

では、実際にChatGPT 5.2はどれほどの実力なのか。
今回私は、以下の4つの、Webマーケティングで最も頻繁に行うタスクを実際にChatGPT 5.2(Thinkingモデル・Extended Thinkingモード)に投げかけて検証しました。
- Meta広告のコピー作成
- ランディングページ(LP)の原稿作成
- セールスページの構築(Canvas機能)
- 書籍原稿の執筆(長文プロンプト)
その驚くべき(そして残念な)結果をシェアします。
検証1:広告コピー作成での「違和感」

まず試したのが、Meta広告(Facebook・Instagram広告)のコピー作成です。
私はいつも、ClaudeやGeminiにも同じプロンプトを使っています。「短い見出し」と「本文」を複数パターン出させるというものです。

ChatGPT 5.2からの回答は、なんとも「微妙」なものでした。
- 「AIツール迷い解消します」
- 「無駄買いを止めます」
- 「5段階で正直評価です」
…どうでしょう? 日本語として意味は通じますが、プロのコピーライターが書いたような「刺さる言葉」ではありません。

本文に至っては、「この迷いで時間もお金も減っていきます」といった、さらに不自然な日本語表現が見られました。「減る」ではなく「失う」や「浪費する」が自然ですよね。
「思考時間を長くする(Thinking)」モードに設定したにもかかわらず、出てきたのは「日本語が少し不自由な人が書いたような文章」でした。これでは、そのまま広告として出稿することはできません。
検証2:ランディングページ作成の「平凡さ」

次に、無料の電子書籍を配布するためのランディングページ(LP)の原稿を書かせてみました。
LPにおいて最も重要なのは、ファーストビューで読者の心を掴む「ヘッドライン(キャッチコピー)」です。
しかし、ChatGPT 5.2が出してきたのはこれです。
「AIが多すぎてどれを使えばいいのか迷っていませんか?」
…普通すぎます。
間違いではありません。しかし、あまりにも教科書的で、読み手の感情を揺さぶる力がありません。

「このPDFがやることはシンプルです」といった、やはり直訳調の不自然な日本語も散見されました。ClaudeやGeminiであれば、もっと読者のインサイト(深層心理)を突いた、ドキッとするようなコピーを提案してくれます。
検証3:セールスページ構築の「デザインの癖」

ChatGPTには「Canvas」という、プレビューを見ながらコーディングをしてくれる機能があります。これを使って、「未来的でおしゃれなセールスページ」を作らせてみました。
結果、デザイン自体は悪くありませんでした。グラデーションを使ったり、動画枠を配置したりと、一定のクオリティはあります。
しかし、気になったのが「2カラム(2列)レイアウトへの執着」です。

ランディングページやセールスレターは、基本的には上から下へと視線を誘導する「1カラム(1列)」のデザインが鉄則です。しかし、ChatGPTはなぜか頑なに2カラムや3カラムの複雑なレイアウトを提案してきます。
指示をすれば直るのかもしれませんが、「マーケティングの定石を汲み取る力」という点では、まだ訓練が必要なようです。
検証4:書籍執筆での「幼稚さ」

最後に、私が最も期待していた「長文コンテキスト」の能力です。約18万文字にも及ぶ膨大なプロンプトと資料を読み込ませ、書籍の構成案と「はじめに」の執筆を依頼しました。
良かった点は、18万文字を一発で読み込んでくれたことです。以前のモデルではエラーになっていた長さも、今回はクリアしました。
しかし、肝心の内容が伴っていませんでした。

出力された書籍タイトルは「売り込まずに『買わせてください』と言われる言葉」。悪くはないですが、ありきたりです。
そして「はじめに」の文章。
「あなたがもし今、売りたいけど売るのが怖いです。そうですか。それなら伝えたいことがあります」
…小学生の日記でしょうか?

「初心者にも分かりやすく」と指示はしましたが、「幼稚にする」こととは違います。読者に寄り添う共感のアプローチ(PASTORフォーミュラのA)を求めていたのですが、深みが全くありませんでした。
ここでもやはり、「日本語の表現力の限界」を感じざるを得ませんでした。
—
なぜ私は「Claude」や「Gemini」を勧めるのか
以上の検証結果から、私は今のところ「Webマーケティングの文章作成において、ChatGPT 5.2をあえて使う理由は見当たらない」という結論に至りました。
誤解しないでいただきたいのは、ChatGPTが「ダメなツール」というわけではありません。プログラミングのコードを書かせたり、論理的な推論をさせたりするタスクでは、依然として高い能力を持っています。
しかし、私たち日本人が、日本の顧客に向けて、商品を販売するための文章を書くという文脈においては、競合である「Claude」や「Gemini」の方が圧倒的に優れています。
「自然さ」と「煽り」の絶妙なバランス
私がClaude(特にClaude Opus 4.5やSonnet 4.5)やGemini(Gemini 3 Proなど)を愛用している理由は、出力される日本語の「質の高さ」にあります。
彼らは、単に文法が正しいだけでなく、文脈を読み取り、「行間」を書くことができます。
- 読者の不安に寄り添う、優しく語りかけるようなトーン
- 購買意欲を掻き立てる、適度に扇情的(センセーショナル)なコピー
- 論理構成がしっかりした、説得力のある長文
これらを、細かい指示を出さなくても「あうんの呼吸」で出力してくれるのです。
一方のChatGPTは、たとえ最新の5.2であっても、どこか「翻訳調」が抜けきれず、感情に訴えかける表現が苦手な印象です。
「思考時間(Thinking)」を長く設定しても、その思考が「より良い日本語表現」ではなく、別の方向(論理的整合性など)に使われているように感じます。
あなたのビジネスに最適なAIツールの選び方
では、あなたはどのAIツールを選ぶべきなのでしょうか?
私の提案はシンプルです。
「なんとなくChatGPT」をやめて、用途に合わせて使い分けることです。
1. Webマーケティング・文章作成なら「Claude」か「Gemini」
もしあなたが、
- ブログ記事を書きたい
- メルマガやステップメールを作りたい
- セールスレターやLPの原稿を書きたい
- 広告のキャッチコピーを考えたい
そう思っているなら、迷わずClaudeやGeminiを使ってください。
今は無料版でも十分高性能なモデルが使えます。有料版を契約する価値も十分にあります。同じプロンプトを入力して、その出力の違いをご自身の目で比べてみてください。その差に驚愕するはずです。
2. コード生成・論理タスクなら「ChatGPT」もアリ
一方で、
- WebサイトのHTML/CSSコードを一から書きたい
- 複雑なデータを分析させたい
- 論理的なパズルを解かせたい
といったタスクであれば、ChatGPT 5.2の進化の恩恵を受けられるかもしれません。
3. 一つのツールに固執しない
最も重要なのは、「AIは日進月歩である」という事実を受け入れることです。
今日はClaudeが一番でも、来月はGeminiが逆転するかもしれません。そしてその次は、ChatGPT 6がすべてを凌駕する可能性だってあります。
だからこそ、一つのツールやブランドに信仰心を持つのではなく、「今の自分のビジネスにとって、最高の結果を出してくれるのは誰か?」というドライな視点で、常にパートナーを選び続ける姿勢が大切です。
AIの進化に取り残されないために、今すぐ試すべきこと
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
ChatGPT 5.2に対する私の辛口な評価に、驚かれたかもしれません。しかし、これは私が毎日現場でAIを使い倒しているからこその、偽らざる本音です。
あなたにお伝えしたいのは、「新しいものが常に最良とは限らない」ということです。
そして同時に、「試してみなければ分からない」ということでもあります。
もしあなたがChatGPTの有料会員なら、ぜひご自身でも試してみてください。そして、私の評価が正しいかどうか検証してみてください。
もし有料会員でないなら、無理に契約する必要はありません。まずはClaudeやGeminiの無料版を触ってみてください。きっと、「AIってこんなに自然な日本語が書けるのか!」と感動されるはずです。
最後に一つ、提案があります。
今すぐ、あなたが過去にChatGPTで作成して「イマイチだな」と感じたプロンプトを、ClaudeやGeminiに入力し直してみてください。
その出力結果の違いこそが、あなたのビジネスを次のステージへと進めるための「答え」になるはずです。
ツールに使われるのではなく、ツールを使いこなし、賢くビジネスを成長させていきましょう。
OpenAIのChatGPT-5.2に関する公式発表ページはこちら
https://openai.com/ja-JP/index/introducing-gpt-5-2/
ChatGPTはこちら
https://chatgpt.com/