Cursorを文章執筆に使ってみた結果

話題のAIエディタ「Cursor」は、本当にあなたのブログ執筆を効率化してくれるのでしょうか?この記事では、私が実際に有料プランを試して分かった、AIとのシームレスな共同作業で執筆が爆速化する驚きの実力と、一方で感じた「文章執筆ツール」としての正直なデメリットを、具体的な使い方を交えながら本音でレビューします。最新AIを駆使して執筆を次のレベルに進めたいと考えている方は、導入前にぜひご一読ください。

AIとの「共同作業」が当たり前になる時代

↑Cursor公式サイトより引用:https://www.cursor.com/ja

「AIを使って文章を書く」。

一昔前までは魔法のように聞こえたこの言葉も、今や特別なスキルとは言えなくなってきましたね。ChatGPTやGeminiといったAIを、日々の業務に取り入れている方も多いのではないでしょうか。

そんな中、特に技術者の界隈で「これはすごいぞ」と話題になっているのが、AI統合型テキストエディタ「Cursor」です。(読み方は、英語風なら「カーサー」、日本語風なら「カーソル」と読みます。)

「AIとチャットしながら、そのまま文章やコードを書き進められる」

聞いただけでも、なんだか未来的な響きがしてワクワクしますよね。

ただ、新しいツールと聞くと、こんな疑問も湧いてきませんか?

「本当にそんなに便利なものなの?」

「プログラマー向けじゃないの?文章を書くだけでも使える?」

「結局、今使っているツールと何が違うの?」

私自身、そんな疑問を抱く一人でした。そこで今回、実際にCursorの有料プランを契約し、使い込んでみることにしました。

この記事では、オンラインで商品を販売する起業家や経営者であるあなたが、AIを文章作成のパートナーとして活用していく上で、「Cursor」が本当に役立つツールなのか、そのリアルな使い勝手、メリット・デメリットを忖度なくレビューしていきます。

ぜひ、あなたの執筆環境をアップデートする一つの参考にしてみてください。

そもそもAI統合型エディタ「Cursor」とは?

↑筆者が実際にCursorを使ってブログ原稿を執筆しているスクリーンショット画面です

Cursorは、一言でいうと「テキストエディタと対話AIが合体したツール」です。

通常、ChatGPTなどを使うときは、ブラウザでAIのサイトを開き、そこにプロンプト(指示文)を投げて、返ってきた答えをコピーし、WordやGoogleドキュメントといったエディタに貼り付けますよね。

Cursorなら、その一連の作業が 1つのアプリケーション内で完結します。

画面の左側が文章を書くエディタ、右側がAIとチャットする画面になっていて、AIに書いてもらった文章を、シームレスに左のエディタに反映させることができるのです。

もともとはプログラマーがコーディング(プログラムを書く作業)を効率化するために開発されたツールで、特にコードを書くことに強いAIモデル「Claude(クロード)」が使えることから、エンジニアを中心に人気が爆発しました。

では、プログラマー向けのツールを、私たちのような文章を書くことを主とする人間が使っても、本当に価値があるのでしょうか? その点を、これから詳しく見ていきましょう。

気になるCursorの料金プランをチェック

↑まずは無料プランで試してみるのが良いでしょう。個人的には無料プランの「Auto」で使用できるAIチャットの文章執筆クオリティが気に入らなかったので、月額20ドルのプランに課金して、Gemini 2.5 Proモデルを使って文章を執筆してもらうケースが多いです。

どんなに便利なツールでも、気になるのはやはりお値段ですよね。Cursorの公式サイトにある料金プランを見てみましょう。

  • Freeプラン(無料)
    • 月に50回まで、AIとの低速のやりとりが可能です。
    • 「ちょっと試してみたい」という方には十分ですが、本格的に使うには少し物足りない回数かもしれません。AIモデルも自分で選ぶことはできません。
  • Proプラン(月額20ドル)
    • 年払いにすると月額16ドルと少しお得になります。
    • 月に500回まで高速なAIとのやりとりが可能に。よほどのヘビーユーザーでなければ、十分な回数と言えるでしょう。
    • 最大のメリットは、GPT-4oやClaude Sonnet 4, Gemini 2.5 Proといった最新の高性能なAIモデルを自由に選べる点です。
    • 今回、私はこのProプランにアップグレードして、その実力を試してみました。
  • Businessプラン(月額40ドル)
    • チームでの利用を想定した、さらに上位のプランです。この記事を読んでいる個人事業主や経営者の方であれば、Proプランで十分かと思います。

まずは無料のFreeプランから試してみて、その使い心地に「これは!」と感じたらProプランへ移行するのが、賢い使い方と言えそうですね。

【実践レビュー】Cursorを使ったブログ記事作成のリアルな流れ

↑画面右側のAIチャット部分にプロンプトを入力し、自分が指定したAIモデルとチャットでやりとりをすることで、テキストを執筆してもらいます。

では、ここからは私が実際にCursorを使って、どのようにブログ記事を作成しているのか、そのリアルな手順をステップバイステップでご紹介します。

STEP1:インストールと初期設定

↑まず、公式サイトよりCursorをダウンロードしてください(Mac、Windows、Linuxに対応しています)

まずは公式サイトから、あなたのPCに合ったCursorをダウンロードし、インストールします。

↑Cursorを立ち上げたら、Open Projectをクリックし、あなたのPC内の任意の場所に「Cursorで執筆したファイルを保存しておくためのフォルダ」を作成してください。

アカウントを作成したら、最初に「プロジェクト」を開くためのフォルダを指定する必要があります。私は「Cursor」という名前のフォルダを書類フォルダの中に作りました。

この点は、UlyssesやNotionのようにアプリ内でデータが完結するツールと違い、PC上に実際のファイルとして保存・管理していくのが特徴です。正直、少しだけ煩雑に感じる方もいるかもしれませんね。

STEP2:AIに「思考の土台」となるプロンプトを読み込ませる

↑筆者の場合、Ulysses(ユリシーズ)というテキストエディタにプロンプトのデータを全て保管しているので、そのプロンプトをコピペして、CursorのAIチャットに入力するようにしています。

次に、AIに高品質な文章を書いてもらうための下準備をします。

私は普段から、ブログ記事をAIに書かせるための「専用プロンプト」を用意しています。これには、私の会社の背景情報、ターゲット読者、文体、そして記事の構成フレームワークなどが細かく指示してあります。

この「思考の土台」となるプロンプトを、まずCursorのAIチャット画面に読み込ませます。

STEP3:AIとの対話で記事の骨子を作成する

↑筆者はProプランに課金し、Geminiモデルを選択してAIに文章を書いてもらっています。

準備が整ったら、いよいよ執筆開始です。

Proプランの強みを活かし、AIモデルを普段から使い慣れている「Gemini 2.5 Pro」に切り替えます。

そして、最初の指示はこうです。

「このプロンプトの内容に基づいて、ブログ記事のタイトル案と目次の構成案を考えてください」

すると、AIは私が読み込ませたプロンプトの意図を正確に理解し、ものの数秒で質の高いタイトル案と目次を複数提案してくれました。

STEP4:AIが自律的に本文を書き進める驚きの機能

↑画面右側のAIチャット機能でAIとチャットでやりとりをしていると、書いてくれた原稿を左のテキストエディタに自動的に挿入してくれたり、こちらの意図を汲み取って、自律的にブログ記事を書いてくれるので、プロンプトを何度も伝える回数が減って作業効率がアップしました。

目次が決まったら、次の指示を出します。

「では、最初のパートを執筆してください」

AIが導入部分を書き終えたのを確認し、私は続けて「OKです。次のパートを執筆してください」とだけ伝えました。

すると、驚くべきことが起こりました。

私が指示したのは一度だけにもかかわらず、CursorのAIは「あ、なるほど。この目次に沿って最後まで書けばいいんですね?」と意図を汲み取り、自律的に次から次へと文章を書き進めていったのです。

最終的に、AIは「ブログ記事の全てのパートを執筆しました。ご確認ください」というメッセージと共に、なんと1万文字を超える記事全体を書き上げてしまいました。これは本当にすごい体験でしたね。

↑CursorのAIチャット機能が書いてくれた文章は、こちらでコピペしなくても、自動的にテキストエディタの指定の位置に挿入してくれるので、コピペの手間が減って便利ですね。

STEP5:完成した文章を最終調整する

↑AIが書いてくれた文章をチェックします。気になる部分があれば、その部分をハイライトし、右側のAIチャットから「ここをもっと〇〇な感じに書き直して」と伝えれば、テキストエディタ内の原稿をAIが書き直して修正してくれるので便利です。

AIが書いてくれた文章を元に、要約文を追加してもらったり、細かな表現を修正したりします。

これで、AIとの共同作業によるブログ記事の初稿が完成しました。

実際に使ってみた感じたCursorのメリットとデメリット

さて、一通り使ってみて感じた、Cursorのリアルな「良い点」と「改善点」をまとめておきましょう。

メリット:ここがスゴい!

  • ① 最新の高性能AIモデルを自由に選べる
    これはProプランの最大の利点です。標準のAIモデルも悪くないですが、やはりGemini 2.5 ProやClaude Sonnet 4といった最新鋭のモデルは、文章の質や文脈理解度が格段に高いと感じます。自分の目的に合わせて最適なAIを選べるのは、大きな強みです。
  • ② AIとの共同作業がとにかくシームレス
    ブラウザとエディタを行き来する手間が一切なく、1つの画面内で思考を止めずに執筆に集中できるのは、想像以上に快適でした。特に、STEP4でご紹介したような、AIが自律的に書き進めてくれる機能は圧巻です。

デメリット:ここはイマイチ…

  • ① 執筆した文章のプレビューがしにくい?
    これは正直な感想ですが、文章を「書く」のは速くても、書かれた文章を「読む・直す」のには少し不便を感じました。コードを書くために最適化されているためか、文章が一行で長く表示されてしまい、全体を俯瞰しながらの推敲作業には、やはりUlyssesのような文章執筆に特化したアプリに軍配が上がります。

追記:調べてみると、拡張機能をインストールすると、マークダウン形式の原稿をプレビューすることができるようです。ただ、拡張機能を追加しないと使えないというのは、初心者にはハードルが高いと感じます。

↑拡張機能のエコシステムが充実しているのは嬉しいですが、その分、使いこなすのが難しく感じるのも正直なところです。(ある程度、ITリテラシーがないと挫折するかもしれません。)
  • ② ファイル管理が少しだけ面倒
    STEP1でも触れましたが、記事ごとにテキストファイルが生成されるため、アプリ内で完結するツールに慣れていると、少しファイル管理が煩雑に感じるかもしれません。(他のメモアプリやテキストエディタアプリのように、自動的にデータがクラウド上に保存されるわけではないので、ファイルの保存やバックアップには注意が必要です。)

【結論】AIエディタ「Cursor」はどんな人におすすめ?

↑誰にでも気軽にお勧めできるアプリではないですが、AIの力を借りながら文章執筆を効率的に行いたい方は一度Cursorを使ってみることにチャレンジしてみても良いでしょう。

これらのメリット・デメリットを踏まえると、Cursorは次のような方におすすめできるツールだと言えます。

  • AIライティングをさらに効率化したい中〜上級者
  • 普段から複数のAIモデルを使い分けている方
  • ツールの切り替えやコピペの手間を少しでも減らしたい方

逆に、「AIを使い始めたばかり」という初心者の方は、焦って導入する必要はないかもしれません。まずは今お使いのテキストエディタと、ChatGPTなどのWeb版を併用するところから始めるのがおすすめです。

ちなみに、私自身の最適なワークフローは、

「原稿の執筆はCursorのAIに任せ、筆者による加筆修正はこれまで通りUlysses(ユリシーズ)上で行う」

というハイブリッド型から始めています。(慣れてくれば、もっとCursorを使う割合が増えていくかもしれません。)

Ulyssesにはこれまで執筆してきた大量の文章や文字起こしを保管してある(iCloudにも同期している)ので今後もアーカイブとして利用し、AIを使った執筆自体はCursorを積極的に使ってみようと思います。

もっと慣れてきたら、Cursorを使う割合が増えていくかもしれません。

まとめ:AIツールと賢く付き合い、執筆を効率化しよう

今回は、話題のAI統合型エディタ「Cursor」を、文章執筆の観点から本音でレビューしてみました。

結論として、Cursorは「文章執筆に特化したツールではないものの、AIとの共同作業を劇的に効率化してくれる非常に強力な武器」であると言えます。

特に、高性能なAIモデルを自由に選び、シームレスに執筆を進められる点は、他のツールにはない大きな魅力です。

ただし、どんなに優れたツールも万能ではありません。最終的な文章の質を担保するのは、あくまでも書き手であるあなた自身です。

ぜひ、今回のレビューを参考に、あなた自身の執筆スタイルに合ったツールを選び、AIと賢く付き合いながら、文章執筆を効率化させていきましょう!

私(筆者)も引き続き、定番のAIツールを積極的に使ってみて、気に入ったものはこのブログでも紹介していきますので、今後もブログ記事を楽しみにしていてくださいね!

Cursor公式サイトはこちら

https://www.cursor.com/ja

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