
2026年になり、AIの進化が止まりません。ChatGPTやGemini、Claudeなどの大規模言語モデルは日々賢くなり、画像生成AIはプロ並みのビジュアルを数秒で作り出します。この状況を見て、あなたはこう思ったことはないでしょうか。
「本当に一人でオンラインビジネスを運営できるのだろうか?」
結論から言えば、できます。むしろ、今こそ一人でビジネスを行うベストタイミングかもしれません。
私自身、20代からこの業界で働き、2012年に独立してから10年以上、コンテンツビジネスを運営してきました。その間に会社を法人化し、業務委託スタッフを雇い、売上を拡大してきた経験があります。ですが、この2026年の年明けに、ある決断をしました。外部スタッフとの契約を終了し、家族とAIだけで事業を回す体制に移行するという決断です。
今回は、その背景にある考え方と、AI時代に「ひとり社長」が最強である理由について、私自身の経験を交えながらお伝えしていきます。
なぜ今「人を雇わない」という選択をしたのか

AIがもたらした決定的な変化
私が独立した2012年当時、映像制作の仕事からスタートしました。YouTube動画の撮影・編集、セミナーの撮影、ライブ配信など、いわゆる受託業務をフリーランスとして請け負っていました。
仕事が増えてくると、当然一人では回らなくなります。同じ日に複数の案件が入れば、誰かに一方をお願いしなければなりません。そうやって少しずつスタッフを増やし、チームとして動くようになっていきました。
ですが、2023年から2025年にかけてのAIの進化は、この状況を根本から変えてしまいました。
特に大きかったのは、次の2つのポイントです。

1. サイト作成がAIでできるようになった
以前はウェブサイトを作ろうと思ったら、コーディングの知識があるスタッフに依頼するか、外注に数十万円払う必要がありました。ノーコードツールを使っても、思い通りのデザインに仕上げるのは一苦労でした。
ところが今は、AIに「こんなサイトを作って」と指示を出すだけで、ランディングページやセールスページを瞬時に生成できます。深夜に思いついたアイデアを、その場で形にできます。人間のスタッフに依頼すれば数日かかる作業が、数分で完了してしまいます。
2. 日本語入りの画像生成が実用レベルに達した
これも2025年後半の大きな進歩でした。以前のAI画像生成は、日本語テキストを入れると文字化けしたり、不自然な表記になったりすることが多かったです。だからYouTubeのサムネイル作成などは、デザイナーに依頼するのが当たり前でした。
しかし、GeminiのNano Banana Proをはじめとする最新モデルでは、日本語の文字入りの画像も違和感なく生成できます。私の最近のYouTubeサムネイルは、自分の写真をAIに渡し、プロンプトを指定するだけで作成しています。人間に依頼すれば数時間から翌日になる作業が、数分で何パターンも出てきます。
この2つの変化によって、「人間にお願いしなければできなかったこと」が、「AIにお願いしたほうが速くて安い」に変わりました。
オンラインビジネスに必要な業務と一人でできる範囲

コンテンツ作成からマーケティングまで
オンラインビジネスで収益を上げるために必要な業務は、大きく分けると次のようになります。
- コンテンツ作成:ブログ記事、メルマガ、動画、音声(ポッドキャスト)
- デザイン業務:サムネイル、バナー、SNS投稿画像
- サイト制作:ランディングページ、セールスページ、会員サイト
- マーケティング:SNS運用、広告運用、SEO対策
- セールス:商品設計、セールスレター作成、決済システム構築
これらの業務は、以前であれば専門スキルを持つ複数のスタッフが分担して行うのが一般的でした。デザイナー、エンジニア、ライター、マーケターと、それぞれの専門家がチームを組んでプロジェクトを進めていました。

ですが今は違います。AIを使えば、これらの業務のほとんどを一人で回すことができます。
文章はAIに下書きを任せ、自分の言葉で編集します。デザインはAIに生成させ、気に入らなければ修正を指示します。サイトはAIに設計させ、細部を調整します。広告運用もAIの分析を活用しながら、自分で判断を下します。
唯一、まだAIに完全に任せにくいのは動画編集です。話者が言い間違えた部分をカットする、見やすいタイミングでテロップを入れるといった作業は、人間の判断が必要になります。この分野については、外注を活用するのも一つの選択肢でしょう。
ただし、私自身は動画制作が元々好きで得意なので、編集も自分で行っています。大した編集はせず、間違った部分をカットする程度なので、外注に高いお金を払う必要はないと考えています。
人を雇わないことで得られる3つのメリット

1. 固定費を抑えて利益率を最大化できる
人を雇うと、毎月必ず固定費が発生します。月額で10万円、20万円、あるいはそれ以上の人件費がかかります。
私もこれまで、固定で業務委託スタッフにお金を払い続けてきました。ですが振り返ってみると、「払いすぎたかもしれない」という反省があります。毎月必ず発生する仕事ならまだしも、デザインやサイト作成のように、月によって発生量が変わる業務を固定費で雇っていたのは、経営判断としてベストではありませんでした。
コンテンツビジネスは元々利益率が高いです。商品がデジタルコンテンツなので、原価がほとんどかかりません。そのアドバンテージを最大限に活かすためには、固定費を極限まで下げることが重要です。
AIツールの月額費用は数千円程度です。人間のスタッフを雇う場合と比較すれば、コストは10分の1以下になる計算です。
2. スピード感のある意思決定と実行が可能
一人で事業を回す最大のメリットは、意思決定から実行までのスピードです。
誰かに仕事を依頼するとなると、依頼内容を説明し、相手のスケジュールを確認し、進捗を管理し、成果物をチェックし、修正を依頼する……というプロセスが発生します。これだけで数日から1週間かかることも珍しくありません。
AIを使えば、このプロセスが大幅に短縮されます。思いついたアイデアを、その場でAIに指示して形にし、すぐにテストできます。深夜でも休日でも、AIは文句を言わずに働いてくれます。
ビジネスの世界では、スピードが競争力になります。誰よりも早く新しいことを試し、フィードバックを得て、改善する。このサイクルを高速で回せることは、大きなアドバンテージです。
3. 精神的なストレスが軽減される
これは正直に言わせてください。人を雇うのは、精神的に大変なことです。
私自身、もっと人を雇って会社を大きくしようと考えた時期がありました。「経営者として現場を離れ、マネジメントに集中すべきだ」という声もよく聞きました。
ですが、実際にやってみて分かったのは、自分にはマネジメントが向いていないということでした。人と直接会ってコミュニケーションを取ること自体が、正直なところ得意ではありません。一人で部屋にこもって、ネットで情報を集め、動画を撮り、作業をする——そういう働き方のほうが性に合っています。
人を管理することで発生するストレスは、売上が増えたとしても帳消しにはなりません。何のために仕事をしているのかを考えたとき、自由なライフスタイルを手に入れることが目的なのであれば、人を増やして管理の手間を増やすのは本末転倒です。
「家族経営」という選択肢

身内だからこそのメリット
「完全に一人でやる」のは理想ですが、現実的にはバックオフィス業務を誰かに任せたほうがいいケースもあります。経理、顧客サポート、事務作業など、自分が得意ではない業務は誰かに頼りたいところです。
私の場合は、妻がこのポジションを担っています。妻は元々エンジニアで、プログラミングができるという強みがあります。手動でやっていた業務を自動化してくれたり、経理を正確にこなしてくれたりと、非常に心強い存在です。
さらに、義母もビジネスのバックオフィスを手伝ってくれています。優秀なビジネスウーマンで、経理やサポート業務を安心して任せられます。
外部の人間を雇うのと、家族に手伝ってもらうのでは、コミュニケーションのコストがまったく違います。
家族であれば、自分のビジネスの背景や方向性を深く理解してくれています。いちいち説明しなくても、阿吽の呼吸で動いてくれます。報酬面でも柔軟に対応できますし、信頼関係が元々あるので、トラブルになりにくいです。
もちろん、すべての人に家族のサポートがあるわけではありません。ですが、パートナーや身近な人に手伝ってもらえる可能性があるなら、検討する価値は十分にあります。
リモートだけで組織を拡大するのは「無理ゲー」
なぜオフィスが必要なのか
ここで一つ、重要な論点に触れておきたいと思います。「リモートワークだけで組織を拡大していくのは、非常に難しい」ということです。
コロナ禍でリモートワークが普及しましたが、その後多くの企業が「オフィスに戻ってきてください」という方針に転換しました。週に何日かは出社するハイブリッド型も増えています。
なぜでしょうか。リモートだけで仕事をこなせる人材は、実は限られているからです。自己管理能力、コミュニケーション能力、モチベーションの維持——これらを完全リモートで発揮できる人は、思っている以上に少ないです。
もし人を雇って会社を成長させたいなら、オフィスを構えて、決まった時間に集まって、対面でコミュニケーションを取る体制は、ほぼ必須だと思っています。
ですが、それは私がそもそも嫌だったサラリーマン時代の働き方に戻ることを意味します。毎日決まった時間に出社し、人と顔を合わせ、管理職として部下の面倒を見る——そういうことをしたくなかったから独立したのです。
つまり、「会社を大きくすること」と「自由なライフスタイルを維持すること」は、多くの場合トレードオフの関係にあります。どちらを優先するかは、あなた自身が決めるしかありません。
売上よりも利益率を重視する経営哲学
大きくしなくてもいい
「経営者としてもっと成長しなさい」「会社を大きくしなさい」——そういうアドバイスをくれる先輩経営者は多いです。
その意見は正しいと思います。売上を拡大し、人を増やし、組織を大きくしていくことで、より大きなインパクトを社会に与えられます。それは一つの正解です。
ですが、すべての人がそのルートを選ぶ必要はありません。
私は、少ない人数で、低コストで、高い利益率を維持しながらビジネスを続けることを選びました。売上は天井があるかもしれませんが、利益率が高ければ、働く時間を減らしても十分な収入を得られます。体調を崩しても、しばらく休んでも、すぐに破綻することはありません。
心配事を減らし、継続的に自分が望むライフスタイルを維持する——これが私にとっての最優先事項です。
クライアントワーカーへの警告

「ただの作業員」には仕事がなくなる
ここまでは経営者目線の話をしてきましたが、フリーランスや業務委託で仕事をしている方にも、伝えたいことがあります。
サイト制作、デザイン、動画編集——こうしたスキルでクライアントワークをしている方は、危機感を持つべきです。
なぜなら、「AIにお願いしたほうが早くて安い」時代が来ているからです。
もちろん、すべての業務がAIに置き換わるわけではありません。動画編集のように、まだ人間の判断が必要な領域もあります。ですが、デザインやサイト制作のように、AIでかなりのレベルまで対応できる分野は、人間のクリエイターにとって厳しい状況になりつつあります。
では、AI時代に生き残るためにはどうすればいいのでしょうか。答えは一つ。「AIにはできない付加価値を提供する」ことです。
具体的には、こういうことです。
- 顧客のビジネスを深く理解し、的確な提案ができる
- 言われたことをこなすだけでなく、「こうしたほうがいいのでは」と逆提案できる
- 作業員ではなく、プロデューサーやコンサルタント的な視点を持つ
- 丁寧なコミュニケーションで信頼関係を構築できる
「言われたことをそこそこのクオリティで納品するだけ」なら、AIで十分です。その人に頼む意味がある存在にならなければ、契約は終了してしまいます。

私自身も、コンサルタント的な側面を持つ仕事をしています。だからこそ、「AIにお金を払えばいいじゃん」「ヒルトルに頼まなくてもいいじゃん」と言われるリスクは常に感じています。
だからこそ、自分が実践したこと、失敗したこと、学んだことを正直に発信し、共感してくれるファンを増やしていく。AIにはない人間味、実体験からくる説得力——それが付加価値になります。
AIを味方につけるための具体的なステップ
まずは触ってみることから
「AIを使いこなせるようになりたいけど、何から始めればいいかわからない」——そう思っている方も多いでしょう。
最初の一歩は、とにかく触ってみることです。
ChatGPT、Claude、Geminiなど、代表的なAIツールには無料プランが用意されています。まずは無料で使ってみて、「こんなことができるのか」を体感してみてください。
具体的には、次のようなことから始めてみるといいでしょう。
- ブログ記事の下書きを書かせてみる
- メールの返信文を考えさせてみる
- SNS投稿のアイデアを出させてみる
- 画像生成AIでサムネイルを作らせてみる
- プログラミングの小さな作業を手伝わせてみる
最初は「なんか思ったのと違う」「使いにくい」と感じるかもしれません。ですが、プロンプト(AIへの指示)の書き方を工夫したり、何度かやり取りを繰り返したりすることで、精度は上がっていきます。
重要なのは、「人間に頼むのとAIに頼むのと、どちらが効率的か」を常に比較する視点を持つことです。
「これは外注したほうがいいな」という業務と、「これはAIで十分だな」という業務を見極められるようになれば、あなたのビジネスの効率は格段に上がります。
よくある疑問と私なりの回答
「一人でやるのは限界があるのでは?」
確かに、一人でできることには限界があります。ですが、AIを使えばその限界は以前より大幅に広がっています。
昔なら5人チームでやっていた仕事量を、今は1人+AIでこなせるケースも珍しくありません。もちろん業種や規模によって異なりますが、「限界だから人を雇う」という判断をする前に、「AIで代替できないか」を検討する価値はあります。
「社長が全部やるのは経営者失格では?」
そういう意見があるのは承知しています。実際、多くの経営書には「社長は現場から離れるべき」と書いてあります。
ですが、何のために経営者になったのかを考えてみてください。自由な時間が欲しかったのか、大きな組織を率いたかったのか、社会にインパクトを与えたかったのか——その答えは人によって違います。
私の場合は、自由なライフスタイルを手に入れることが最優先でした。人を雇って管理する立場になることで、その自由が制限されるなら本末転倒です。
「経営者失格」と言われても、自分が納得できる働き方を選ぶ。それもまた一つの正解だと思っています。
「外注はまったく使わないのか?」
そんなことはありません。動画編集のように、まだAIが苦手な領域については、外注を使うこともあります。
大切なのは、「固定で雇うか、その都度お願いするか」の違いです。
毎月必ず発生する業務(経理など)は、固定で人を配置してもいいでしょう。ですが、発生頻度が不定期な業務(デザイン、サイト制作など)は、必要なときだけ外注するほうがコスト効率がいいです。
そして、以前なら外注していた業務の多くが、今はAIで代替可能になっているというのが2026年の現実です。
まとめ:AI時代に「ひとり社長」で成功するための心構え

ここまで読んでくださったあなたに、最後にまとめをお伝えします。
1. AIの進化により、一人でビジネスを回すハードルは大きく下がりました
サイト作成、画像生成、文章作成など、以前は専門スキルが必要だった業務の多くが、AIへの指示ひとつでできるようになりました。この変化を活用しない手はありません。
2. 人を雇うことは、固定費の増加と管理コストの増加を意味します
売上が増えても、人件費とマネジメントの手間で利益が圧迫されることがあります。少人数で高利益率を維持するほうが、長期的には安定する場合も多いです。
3. 家族やパートナーとのファミリービジネスは、有効な選択肢です
外部の人間を雇うより、コミュニケーションコストが低く、信頼関係が築きやすいです。バックオフィス業務を任せられる身近な人がいるなら、その選択肢を検討してみてください。
4. クライアントワーカーは「付加価値」で勝負する時代です
作業員としての働き方では、AIに仕事を奪われます。プロデューサー、コンサルタント、提案できる存在として、AIにはない価値を提供することが生き残りの鍵です。
5. 自分に合った働き方を選ぶ勇気を持ちましょう
「会社を大きくすべき」「人を雇うべき」という声に惑わされず、自分が望むライフスタイルを実現するための選択をしてください。一人で働くことが合っているなら、それを貫けばいいのです。
まずはAIを触ってみよう
もしあなたがまだAIをビジネスに活用できていないなら、今日から始めてみてください。
無料で使えるAIツールはたくさんあります。ChatGPT、Claude、Gemini、Midjourney、——まずは一つ選んで、何でもいいから指示を出してみてください。
どのAIを使えばいいかわからない方は、私の電子書籍「最新AIツール大全」も読んでみてくださいね!
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